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180年間生き続けるあなたの目、アイバンクを活用して第二の人生を手に入れる

人生100年時代と言われますが、人間の角膜は180年間生きていたとしてもちゃんと機能するそうです。

 もちろん、心臓が止まってしまえばあなた自身はそれ以上あなたの目でものを見ることができないのですが、もし死後にあなたの角膜を提供すればあなたの目は他人の力を借りてあなたの知らない世界を見続けることが可能になります。

アイバンク登録に年齢制限がないのをご存知ですか

 一般的に、臓器移植のドナーになるには年齢制限はありません。

 しかし、臓器も年齢を重ねるごとに歳をとり、老化した臓器は移植対象としては望ましくないものもあります。

 例えば、心臓は50歳以下、肺は70歳以下、腎臓は70歳以下、膵臓は60歳以下、小腸は60歳以下が望ましいと言われています。

 しかし、角膜と肝臓は年齢制限なしとなっています。

 先に上げましたように、通常の人間の角膜はおよそ180年持つと言われています。

 近視や乱視、白内障などであったとしても、角膜がきれいであれば、90歳の方の角膜であっても移植は可能で、多くは移植後もきちんと機能します。

 理論上では、もう一度90歳までの人生を目の当たりにすることができるということになります。

 角膜の提供は心肺停止後でも可能なのをご存知ですか

 臓器移植と聞いて、多くの方が脳死状態での移植を想像されると思います。つまり、心肺停止以前に提供しなければならないと・・・

 そして、これがドナーになることのハードルになっていると思われます。

 脳死状態と判定されて、生き続ける人の平均的な日数は5日間ぐらいが最も多いそうですが、その間にご家族が最終判断をすることは非常に難しいことなのでしょう。

 それ以前に、我が国で年間に脳死状態になる人は、せいぜい3,000人から4,000人と言われています。仮にドナー登録をしていたとしても、脳死状態になる人は稀なのです。

 そんなわけで、ドナー登録をされた方で脳死ドナーとなる方はせいぜい年間100人前後というのが実態です。

 ところが、角膜の提供は心肺停止後10時間以内であれば可能なのです。

 採取される角膜が死後も一定時間提供可能な理由は次のとおりです。

・血液供給がない:
角膜は血液供給を必要としないため、血流が途絶えてもしばらくの間は角膜の細胞が生き続けることができる。

・酸素供給:
角膜は直接空気から酸素を取り込むことができるので、他の多くの臓器よりも酸素供給に依存していない。

・セルラーターンオーバー(細胞の更新速度) :
角膜細胞のターンオーバー(生まれ変わり)は比較的遅いため、急速に機能を損なうことが少ない

 昨年、2022年のわが国の死亡者数は156万人です、180歳まで生きた方はおられないはずですから、この中の大半の方は死後の角膜提供が可能であるということになります。

 脳死状態でなく、心肺が停止した後でもドナーになることができるというのは、献眼を行うのに心理的なハードルは低くなると思います。

ところが、この事実が世間に浸透していないのが現状のようです。

国内の角膜移植手術の実態

劇団BDP公演 ミュージカル『パパからもらった宝もの』より 


 日本角膜学会の最新の調査結果によると、2019年から2021年までの3年間で国内で行われた角膜移植の件数は約10,000件、年換算すると約3,300件ということになリます。

 このうち、国内のドナーからの移植は40%以下で、半数以上は主にアメリカから輸入した角膜で賄われているというのが現実なのです。

 国内の角膜ドナーの数はここ数年の実績で毎年900人に満たないのですが、対してアメリカでは年間90,000眼の提供があり(つまりはドナー数は45,000人)活発な移植手術が行われているのです。(東京医科歯科大学難治疾患研究所資料より)

 アメリカにおいては、日本と比べ50倍以上の献眼がなされており、我が国においては少ない国内ドナーを補うように国外ドナーからの献眼に頼っているのが実態なのです。

角膜移植に悩む日々

両眼ともに水疱性角膜症のため、強力な弱視となった私も角膜移植を検討している者の一人なのですが、左目は緑内障による視野欠損で角膜を移植したとしても視力が戻ることはないそうです。

角膜移植で回復する可能性のある右目は眼圧が低すぎて移植後、角膜が定着するかどうかはわからないという医師の見解なので、今はギリギリ見えている状況をキープしておき、全く見えなくなった状況で判断するという決断に至っています。

もし、角膜移植を決断した場合、国内アイバンクに登録してから自分に合ったドナーからの提供を受けるのは少なくとも1年半は待たなければならないそうです。

ところが、アメリカからの輸入の場合、希望に合う角膜は、私のデーターを送れば早々に見つかるので、手続きや空輸などの工程、病院のオペの順番まちなどを含めて、早ければ1ヶ月、遅くとも半年待ちで行えます。

 但し、国内のアイバンクからの提供にはお金はかかりませんが、海外輸入の場合の角膜購入は実費となり、保健は適用外となります。

 海外からの購入の場合の相場を聞いたのですが、大体1眼40万円、手術代や入院費は保健が効きますが、それでも50万くらいはかかるようで、合わせて100万くらいなのだそうで・・・

 他の臓器移植と比べれば2桁も下の金額ですが、それでも庶民感覚としてはなかなかのモノです。

 特に、僕の場合1発で決まるかどうかは微妙なそうなので、なおさら腰がひけます。

 成功の確率が低いので悩んではいますが、もしもの場合のバッファーを考えると経済的にも躊躇する要因の一つであるのは事実です。

アイバンクへのご登録お願いします。


 今回の記事の内容、アイバンク登録やドナーとなる条件などは、僕自身が当事者となって初めて知った内容です。

 角膜移植が必要な状態、水疱性角膜症を患うはるか以前、もう40年も前から緑内障を患い治療をしてきていましたから、眼に関しては人一倍神経を費やしてきたつもりです。

 にも関わらず、知らないのですから、世間一般でアイバンクの役割は、名前は聞いたことはあるが、よくわからないという方が多いのは仕方のないことだと思います。

献眼についてのまとめ

 アイバンクに登録しておき、万が一の時は献眼を行う表明をしてください。

 この先何十年もあとで、寿命が尽きるまで生きたとしてもあなたの決意が人を救います。

 あなたの目(角膜)が、誰かの人生に光を与え、そして違った人生を目の当たりにできるのです。脳死などでなく、最期の最期まで人生を全うしたあとからの献眼となります。

・アイバンクの献眼の流れから引用すれば、死後10時間以内なら可能
・眼球の摘出は1時間ほどの手術である
・義眼を入れるので、お顔の形が崩れてしまうようなことはない。

詳しくはこちら
日本アイバンク協会

ご興味を持たれましたら一度アクセスして、情報を見てください。

特に還暦を過ぎが皆様,こういった形で社会貢献しておくのも気持ちの良いものです。人生設計の中の一つに加えることを検討してみてはどうでしょうか!


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