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朝風呂へ行こう!「番台からI LOVE ゆ」

 僕は、かつてスーパー銭湯3施設の運営を任されていましたが、どの施設も営業時間は、平日は朝8時から、土日祝は朝6時から営業していました。

 

朝からおふろ屋に来る人はいるの?


朝から営業して、お客さんは来るの?
 
これ、同業者からもよく質問されるのですが、答えは ”yes" です。

 思った以上に、人は朝から活発に活動をしています。

 平日は起き抜けの目覚ましに利用する人や、既に何らかの活動を終え、頭の切り替えを兼ねてやって来る人、夜勤明けの利用者などの個人利用が大半です。

 休みの日は景色が変わります

こどもを連れたお父さんは、日曜は奥さんの手をわずらわさないための奥様孝行、子供との時間を楽しんでいるようです。

スポーツ新聞片手に一人でやってくる男性も多いです(最近はスマホですが)家に居場所がないのか、馬券の予想を奥さんの前ではできないのか、勝負前に身を清めにやってきているようです。

ご家族でお越しのグループは、風呂上がりに、今日1日のスケジュールをどうするかの家族会議、買い物や掃除、D IYの分担を決めているようです。

早起きをして、朝からおふろ屋にやって来る。ダラダラと朝寝坊をするよりも、その後の1日をかなり長く、有意義に過ごすことができるんです!

銭湯、スーパー銭湯、朝風呂運営のススメ


日曜日の朝6時から10時までの集客人数は、平均するとその日の1日の集客の20%くらいありました。

スーパー銭湯でしたので、日曜日の集客はボリュームがあります。そこからの20%ですのでかなりの人数になります。

加えて、飲食のサービスを行なっている施設は、絶対にモーニングをメニューに加えてください。

トーストとコーヒーだけでもいいですが、和食を用意すると人気は高まります。少し、凝った内容や品数を増やすと、単価を上げても需要はあります。

運営していた施設では、入浴者のモーニングの利用率は65%ほどありました。

多い日は250食、少なくとも120食は利用があり、朝から大賑わいというのが、日曜朝の光景で、嬉しい悲鳴だったことを覚えています。

朝食の内容には拘り、同じ値段で洋食は街の喫茶店に、和食は吉野家に絶対負けないことをモットーに、メニューを作りました。入浴を前提にしていましたので、原価率をそれほど気にしなくてよかった点が有利でした。

また、数が出て運営は大変でしたが、メニューを絞
ることで、オペレーションをシンプルに行うことができました。

マーケテイング視点で考える

おふろ屋の営業時間は、まちまちです。

マーケテイング思考で営業時間を考えると、ニーズのある時間に営業をしないのは勿体無いように思います。

街中銭湯は午後からの営業が多いように思われますが、家族経営で、朝から運営をするとオーナーのプライベート時間はおろか、寝る時間も無くなってしまうからでしょう。

本気で取り組むには、組織化する必要があります。

オーナの高齢化によって、早かれ遅かれ、取り組ま取り組まなければ、廃業に繋がる大きな課題ですので、先延ばしせずに、決断は早い方が良いでしょう。

スーパー銭湯は、10時オープンという施設が多いですが、単純に午前6時〜10時までと、午前10時〜午後2時までではマーケットサイズは違うのではないかと思います。

立地や主要客層によっても変わると思いますが、何とか企業努力で朝の営業に挑戦する価値はあると思います。

朝割は間違った戦術です

今は、温浴業界でコンサルの仕事をしていて、施設の営業時間はいつも気にするところの一つですが、朝の営業をされている施設についても気になることがあります。

朝風呂を営業している施設の、割と多くが無意識に「朝割」と称して値段を割引されている点です。

ニーズがあるなら、安売りする必要はありません!大変な思いをして、燃料を使って、なぜ割り引くのか?不思議でなりません。

大事なことは、朝から営業をしていることを伝える努力をすることです。

あの銭湯は朝6時から営業をしていると知れば、今まで利用したことのない人が利用をしてくれます。

問題は、価格でなくで、知らないことなんです。

だから、割引に使うコストは、伝えるためのコストに使って欲しいと切に願います。

街の温活ステーションとしての銭湯

コロナによって、人々の生活は変わりました。

テレワークの広まりは、通勤時間の束縛から人々を解放し、仕事終わりに飲み歩くという習慣から自宅で過ごす時間が多くなりました。

そういった生活の中で、メリハリを持たせてくれる場所が、銭湯の新たな役割ではないかと思います。

朝から活動することで、一日が有意義なものとなります。我々温浴業界も、世の中の動きに呼応した営業を行う必要があります。

朝風呂営業、考えてみてくださいね!!




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