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身近な彫塑作品!越智香住 しぐさのきおく

2014年に、越智香住さんの作品を初めて見せて頂いた時に、何てセンスの良いおしゃれな陶芸なのだろう、と感じたことを思い出しております。
ご自宅の窓際に展示するように置かれた、白いお皿やカップなどの器や小さな家のオブジェは、ハイセンスなインテリア雑誌の1ページのようでした。
ところが、実際の個展では、そのようなおしゃれな陶芸作品やオブジェはギャラリーの一部分での展示に過ぎず、主体となる作品は釉薬などかかってない荒削りとも言えるダイナミックな彫塑作品でした。
まだ宗教や科学、芸術などの境い目が認識されない遥かな時代の、アニミズムやアルカイックといった言葉を想起させられるような、力のある作品群には本当に驚かされました。
そして今年は7度目となる越智さんの個展ですが、ずっと驚かされ続けているのです。
時代の先端を行くインテリアスタイリストのようなセンスと、人の心奥にひそむ魂を掴みとる力とを併せ持つからこそ、多くのファンの方々の気持ちを捉えて離さないのでしょう。
越智さんの作品の中で、日常世界から少し超えた意識の感じられる「祈りの世界」、また、逆に「呪術的な世界観」、そして普段の我々の世界にそのまま存在する無邪気な犬や猫などの作品・・・・。
それらが全部矛盾することなく、越智さんの作品世界として展示され、訪れた方々の目を楽しませてくれました。
昨年は、コロナ禍のため、個展中止を余儀なくされてしまい、ファンの方々をがっかりさせてしまいましたが、今年は昨年の分のエネルギーも込めて、そして数量的にも多くの作品を展示下さいました。
2022年も同じ時期に個展開催を予定させて頂いておりますが、少しでも穏やかな世界になっておりますように・・・。
思わず、越智さんの作品に願いを込めてしまいます!

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