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現実的な速読術

割引あり

このnoteは、「時間をかければきちんと文章を読める人なら誰でも、速読する必要がある本を、特に読み飛ばしたり無意識に頼ったりすることなく、今の自分と同じ理解度で、より速く読めるようになる」方法を紹介します。有料ですが、X(旧Twitter)でシェアすると格安で読むことができます。目次は、文章末尾にあります。

昔から本を読むのが好きだった。気が付いてみると、周りの人よりも読むのが速くなっていた。何かとせっかちな私は、決断、食事、読書が速い。決断が速いことで拙速な行動で失敗したり、食事が速いことでよくのどに詰まらせて苦しむことはあるが、今まで速読で困ったことはない。

今回は、「読書が速い」ということについて、意外と憧れを持っている人が多いということで、記事を書いてみたい。何かとコスパやタイパが話題になる昨今では、速く文字情報を摂取することに対する要求が強まるのも当然かもしれない。

一応、筆者の速読レベルについて述べておくと、中高の試験で国語や英語で時間が余らなかったことはないレベルでセンター試験では大体試験時間の半分くらいで解き終わってはいた。

また、読書速度ハカルくんというサイトを見つけたのでやってみたところ次のような結果となった。どの程度の信用性があるかは置いておいて、面白いので一度やってみるいことをお勧めしたい。(私の場合PCだとうまくいかなかったのでスマホを推奨)

https://www.sokunousokudoku.net/hakarukun/#measure


意識的に速読したとき


半ばやけくそでめっちゃ頑張って読んだとき(飛ばし読みしたことは否定できない)

画像2枚目の時は、少し飛ばし読みをしてしまったことは否めないが、1枚目はしっかり読みながら最大限頑張ったつもりだ。「このくらい余裕だぜ」という方はこのnoteを読む必要は全くないと思われる。

前提条件:速読術とは

初めに冒頭に太字で示した前提について説明したい。

まず、世の中には「一冊一秒で読みます」みたいな超能力者的な人が時々あらわれるが、そういうのは私は現実的な速読技術とみなしてはいない。仮にそれが事実だとしても、それが誰にでもできる方法とはとても思えない。私にももちろんできない。

今回は日本語がきちんと読める人なら誰でも読むスピードが速くなる、現実的な速読技術を考えていく。当然のことだが、ゆっくりでもきちんと読むことができない人には速読は難しいのでそこはご容赦いただきたい。

このnoteでは、今よりも確実に速く読めるようになる方法を提供する。速読でなくとも人によって読むスピードは大きく異なる。したがって、全員が同じように速いスピードで読むことができるようになるというのは難しい。したがって、誰もが今の自分のスピードよりも速く読めるようになるというのがこのnoteのゴールだ。

また、世の中「一冊一秒」とまではいわなくとも、「一冊を15分で」のような速読法が紹介されていることがある。しかし、こういった謳い文句はその時点でナンセンスだ。なぜなら、本によって読むのにかかる時間は大きく異なるからだ。

例えば、ページ数、内容の難易度(内容が自分の既存の知識とどの程度共通するかを含む)が違えば、一冊の本を読み切るのにかかる時間がある程度変わってくるだろう。難解な哲学書を読むのと、軽い自己啓発本を読むのでは大違いだし、スポーツに興味がない人がスポーツについての本を読むのは時間がかかるだろう。

必要性の観点も重要だ。じっくり言葉や表現を味わいたい詩を速読してなんになるのだろう。詩に限らず多くの小説もそうかもしれないが、そもそも速読する必要がないものもあるだろう。もちろん、この後紹介する方法を使えば、ある程度速読できるようにはなると思うが、早く読もうとすることを意識しすぎて、感情で味わえなくなったら本末転倒だ。

また、世の中には前提をしっかり示さずに紹介された玉石混交の速読手法があふれている。それらの方法と私の速読術の違いを考えてみると、例えば、私の速読法は、「無意識」や「右脳」に刷り込むというような、フォトリーディングと呼ばれる技術とも異なるし、単なる斜め読みとももちろん異なる。そもそも私の速読技術というのは、普通に読んでいたら人より速く読めていたというものであり、そのような特殊なことをせずに全ての文章に目を通すのが大前提だからだ。言い換えれば今の自分の読書との理解度を変えずにより短い時間で本を読み終わる方法ということだ。

したがってこれらを要約すると、冒頭述べた、

「時間をかければきちんと文章を読める人なら誰でも、速読する必要がある本を、特に読み飛ばしたり無意識に頼ったりすることなく、今の自分と同じ理解度で、より速く読めるようになる」方法

を紹介するのが今回のnoteである、ということになる。

速読術における正しい目の使い方

速読≠目の高速移動

巷の速読本などでは、眼球トレーニングなる者が紹介されていることがある。散らばった数字を数え上げていくとか、目をジグザグに動かせとかいった訓練が紹介されている。これは速読の本質とはかけ離れている。こういった方法を生み出す人はボトルネックを勘違いしているのだ。速読におけるボトルネックは眼球のスピードではない。もちろん、文字情報の認知の際の知覚は、視覚によって行われる。したがって見る技術はもちろん大事だ。ただ単に眼球の高速移動を練習することは、速読の真のボトルネックを解消して読むスピードを向上させることに資するとは思えない。「最後まで文字は終えたけど内容はよくわからなかった。」では単なる時間の無駄だ。

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