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Think Space Habitat vol.4『はじめての宇宙建築』 レポート


皆さん、こんにちは!

今回の記事では、3月24日に開催されたThink Space Habitat vol.4『はじめての宇宙建築』のイベントレポートをみなさんにお届けしたいと思います。


X-NIHONBASHIで行った今回のイベントは『はじめての宇宙建築』をテーマに、皆さんに積極的に参加して頂きながら、一緒に宇宙建築について学び考えていくワークショップ形式で行いました!

これまで3回のThink Space Habitatでは、その回のテーマごとにゲストの方をお迎えして講演して頂く形だったので、今回のワークショップ形式でのイベントはTNLとして初めての試みでした。

今回のワークショップの内容は、
月の指定された場所に指定された用途の建物を考えて、
そのアイデアを各グループごとに自由な方法で発表してもらう
というものでした。

まず参加者の皆さんに2つのグループに分かれて頂き、カードをランダムに引いてもらい、場所と用途を決定しました。
各グループごとに月の場所カード5種類(極・縦穴・海・クレーター・軌道上)と、用途カード5種類(居住・食事・スポーツ・移動・食事)の中から、それぞれランダムに1枚ずつカードを選んでもらうという形です。

今回はAグループが『クレーター と移動』、Bグループが『縦穴とスポーツ』の組み合わせとなりました。

カードを引いて自分たちが月に建てる建物の敷地と用途が決まったら、次に場所カードに書いてあるその場所についての情報を読み、その場所の特徴を掴みます。

これは実際に建物を建てる時にも非常に重要なプロセスで、その土地への理解がそのまま完成した建築の価値にまで影響すると言われているほどです!

カードを読み自分たちがこれから建てる場所を理解したら、次は指定された用途とその場所の特徴がうまく噛み合うような素晴らしいアイデアを見つけるべく、みんなで様々な視点から意見を出し、話し合います。

↑Aグループの作業の様子

↑Bグループの作業の様子

その後、各グループごとに話し合いまとまったアイデアを、最後に他の人に伝えることのできる形にまとめてもらい、発表していただきました。

では、ここから各班の発表作品をみなさんにも見ていただきたいと思います。


【 Aグループ 】
カード:『 クレーター × 移動 』
Aグループは20分ほどの短い時間で何と模型を作ってくれました!!
アイデアとしては、クレーターの中に渦を巻くようにレールを設置し、そのレールと丸い球体の乗り物(ドラゴンボールの球体の宇宙船のようなもの)を使って、クレーターから離れた別のクレーターへと移動を行うというものです。

具体的な移動方法としては、クレーターの中央部分で球体の乗り物に人が乗り込み、その乗り物がレールに沿ってぐるぐると外側へと向かいながら加速していき、そのままクレーターの外へと勢いよく発射されるというものです。目的のクレーターに到着した際もそちらのクレーターに設置されているレールに沿って、今度はぐるぐると中央に向かいながら減速していき、着陸するというものです。

また、乗り物の中に乗っている人は回転によって酔うことのないよう、乗り物である球体を二重構造にして、常に乗っている人の姿勢や上下方向を安定させる工夫が施されているとのことでした。



【 Bグループ 】
カード:『 縦穴 × スポーツ 』
Bグループは縦穴を使った様々な競技の競技場を、絵に書いて説明してくれました!『月面オリンピック2099』というタイトルが非常に魅力的で、このタイトルがアイデア全体に現実味を持たせているように感じました。

アイデアとしては、縦穴の一番下の横方向に広がる地下空洞にはスケートリンクや体育館といった地球上でのスタジアムのようなものを設置し、縦方向に広がる筒状の縦孔の部分にはそこの地形の凹凸を活かしたボルダリング会場を設置するというものでした。

競技はどれも、重力の違いにより地球上と異なったパフォーマンスが見られるのではと期待させるものばかりが選ばれており、またボルダリングを登っている人と同じ目線から観戦できるように客席を設置するというアイデアは、縦孔をうまく用いていて非常に面白いなと感じました。


最後にこれらの発表をもとに審査を行い、今回のワークショップでの最優秀作品を選出いたしました。

最優秀作品に選ばれたのはAグループでした!
Aグループの皆さん、おめでとうございました!!

正直どちらの作品もこの短時間で作ったとは思えないほど、魅力的で革新的なアイデアがたくさん盛り込まれていて非常に驚きました。
今回はアイデアの斬新さと、その斬新なアイデアに説得力とリアリティーを持たせた模型を使用し発表を行ったという点で、Aグループを最優秀作品として選ばさせて頂きました。

Aグループの皆さんには、景品としてOUTSENSEさんからステッカーが贈られました。

僕自身、建築学科にいるからか「模型をつくる=時間のかかる作業」という思い込みがあり、模型は自分のアイデアを人に伝える為のものであって、模型そのものの完成度以上に自分の考えが相手に伝わることが重要であるという当たり前のことを、今回のAグループの発表を通して改めて気づかされました。

当日ご参加頂いた皆様、大変ありがとうございました。皆様の柔軟で豊かな発想に触れることができ、大変刺激になりました!
またの御参加、お待ちしております。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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【 イベントのお知らせ 】
5月5日に宇宙建築学サークルTNLの新歓を行います!
TNLの紹介や活動の説明に加え、宇宙建築を一緒に楽しく学ぶワークショップを企画しています。
ワークショップ後に食事会も企画していますので是非ご参加ください!
参加費は無料です!(食事会参加の場合、500円だけお支払いお願いします🙏)
場所は、工学院大学 新宿キャンパス 地下1階フリースペースで行います。
集合場所まで行くのが不安などありましたら、気軽にご連絡ください。

↓イベント申し込みフォームはこちらです↓
https://docs.google.com/forms/d/1JnfQ__UsxTs8i1OIyxweoO1vWAPMh1J2l2Xf1b1y4Lw/edit

皆様のご参加を心よりお待ちしております!


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〇Think Space Habitatとは
宇宙建築学サークルTNLと株式会社OUTSENSEの合同企画「Think Space Habitat」は宇宙での暮らしについて様々な観点から考えていく勉強会です。
2018年11月から毎月開催し、あるテーマに沿って講師の講演やワークショップ、パネルディスカッションなどを通じて議論していく勉強会です。

〇主催者情報
・宇宙建築学サークルTNL
宇宙で暮らすを実現するというコンセプトのもと、宇宙建築という視点から活動を行っている学生団体。東北と関東に拠点を置き、全国の学生が集まり日々議論している。宇宙建築賞の運営団体。

・株式会社OUTSENSE
私たちは、人が宇宙に暮らす時代を創造しています。
「折り紙」を応用した独自技術で、空間の展開収納を可能にし、月施設の構築を目指している今話題の宇宙ベンチャー。
あなたをどこにでも住めるようにする。そう、それが宇宙でもね。


文責・編集:ほづみ


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