1日に論文39本読んで思うこと
先日、こんな呟きをしました。
タイトルからお分かりのとおり、1日50本は無理でした笑(恥ずかしい)
39っていうのも微妙な数ですよね笑
まあ、でも自分にしてはがんばりましたし、やってみてわかったこともあるので未来の自分に向けて思ったことを書いておこうと思います。(今時、紙ベースで読んでるのかいというツッコミはなしでお願いします笑)
なんで1日にそんなに論文を読もうと思ったのか?
まず、なぜ論文を読もうと思ったかというと、単純に半年後研究室で研究をするのに、その分野の知識がなさすぎると感じたからです。
知識を得るためだけなら、教科書を読めばいいと思うかもしれませんが、惑星科学の分野の和書で体系立てて書かれているものは非常に少ないですし、海外の最新の研究に基づいて書かれているものはほとんどありません。
また、現在は研究室で行える実験も解析データ、ハイスペックなコンピューターでのシミュレーションなどはまだできない状態ですが、論文を読みまくって、この分野で何がわかっていて何がわかっていないのか、また何がわかれば道が開けるのかを体系立ててまとめておけば絶対に研究室入った後に役立つと思い、論文をしっかり読もうと思いました。
では、なぜ1日に大量に読もうとしたのかですが、これは単純に1日1本を30日かけてコツコツ読もうとするより、やる気がある1日に30でも50でも読んでしまった方が圧倒的に効率がいいからです。1日1本読むと決めても大抵3日でやめるのが私の性格なので...
また、自分への挑戦という意味もありました。普通に考えれば、1日50本読むためには24時間やったとしても1本約30分で読む必要があります。普通に考えたら無理ですが、自分の限界を知って次に読む数を減らすのか、読むスピードをあげるのか、どう読めば効率的に論文内容を理解できるのかを考えることが重要だと思いました。もちろん経験のある方からすれば無謀だとか思われたかもしれませんが、他者が経験したこと=自分にも当てはまると考えていると自分の殻は破れない気がします。
そういった意味で、今回は50本というチャレンジには失敗しましたが、確実に知識も論文の読み方も上達したので、ある意味成功だったと思います。
論文の読み方
とはいえ、1日39本も相当な数です。普通に読んでいては読めません。実際、論文の全てに目を通したわけではありません。そんなの反則だと言われそうですが、そもそも論文を読む意味とはなんでしょうか?
小説のように頭から丁寧に読んで、文章を味わうことでしょうか?
少なくとも私は違うと思います。論文では何か新しい発見や主張が必ず存在します。その発見やら主張を正確に捉える。そしてその研究が宇宙探査という大きなストリームのどの部分に貢献するかを整理する。これができれば、論文を読む目的は達成できると思っています。
なので、私の論文の読み方はこうです。
① アブストラクト(要旨)を読んで、その論文がどのような発見や主張をしているのかを理解する。
② コンクルージョン(結論)を読んで、どのようなまとめ方をしているのか理解する。(今後の課題などがあればそれも理解する。)
③ 余力があれば、イントロダクション(はじめに)を読んで、その分野の研究の背景を抑え、重要な論文をメモる。
大体の惑星科学系の論文は、データの説明や結果などにページ数を割くので上の方法で論文を読むと読む分量を抑えることができます。もちろん、理解できない部分もあり、なんとなくこういうことを言っているのだろうな程度のものもありました。でも、それでも後々になって、「読んだことあるな」とかあの論文に書いてあった気がする」と思い出せれば儲けもんです。
今後の目標
今後も論文はしっかり読んでいきますが、今回の39本の論文である程度研究の系譜のようなものは見えてきたので、後はそれらの論文の孫引き(引用されている論文を辿ること)しまくって、研究の系統樹を作っていきたいですね。自分の感覚ですが、一つの研究分野でキーになる論文数は100~200くらいだと思うので、そのぐらいの系統樹を作れると専門家の人と対等に話せるかなと勝手に思っています。さてがんばるぞ〜
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