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断食道場インタビュー①信貴山断食道場その1

先日、『信貴山断食道場』へインタビューへ行ってきました。
『信貴山断食道場』は奈良県生駒郡三郷町にある信貴山の山中にある歴史ある断食道場です。その歴史、なんと2023年の現時点で65年!!

今回インタビューを受けてくださったのは、二代目道場主のの吉田知仙(ちせん)さんと、その娘さんである北野佳代さんのお二人。個人的な感想なんですが、「知」という字に「仙」という字、ものすごくかっこいいです。将来の夢の一つが「仙人になること」の僕からすると憧れてしまいます。

インタビューを行ったのは、9月21日午後13時から1時間ほど。
道場に入場(宿泊しに来ることをいう)した人が食事やリビング的に使ったり、静座などを行う、静座室(せいざしつ)という場所でインタビューを実施しました。

※僕からの質問に対して知仙さんと佳代さんの2人で補足しあって返答していただくことが多かったので、対話パートでは便宜的に知仙さんの返答として編集しています。

静座室の様子




道場はどのようにして始まったのか

安井:
そもそも信貴山断食道場は、どのようにして始まったのでしょうか?


知仙さん:
初代道場主である吉田修(記事のサムネイル画像のお方)が昭和34年(1959年)に立ち上げました。元々は生駒にあった『静養院 断食療養所』というところで働いていて、そこから独立して信貴山に道場を構えたんです。

安井:
そうなんですか。修さんは知仙さんのお父さんに当たるんですかね。

知仙さん:
私は養子としてこの道場に来たんですよ。私が25歳の時に、25日間の入場をしに来たのがきっかけです。

安井:
そうなんですか!それは驚きました。25日の入場って、実際には何日間断食するんですか?それに、そんなに長期間断食をしようと思ったのは何故なんでしょう。

知仙さん:
断食したのはそのうち間の16日間です。その前後は準備食と回復食を食べる期間でした。私はもともと毛細血管が弱く、何もしてなくても内出血を起こすような体質だったんです。お医者さんに行ってもサジを投げられる感じで。その時に、雑誌で信貴山断食道場の存在を知って、入山したというわけです。

安井:
そういう経緯があったんですね。それにしても初めての場所で16日間も断食って、ものすごいですね!自分がどんな状態になるのか想像できない。(安井は自己流で5日、信貴山断食道場では3泊4日の体験が最長)。断食をしてどんな感じになったんですか?

知仙さん:
とても身体の調子が良くなって、お医者さんも首を傾げるくらいでした。そして入場中には暇が結構あるので、道場の掃除などを手伝っていたんです。そうすると、初代道場主(修さん)とその奥さんに気に入られて、養女に来ないかと誘われました。義父母はその当時50代くらいでしたね。実の両親に反対されましたが、こういった環境に身を置き生活することが自分に合っていると思い、養女になる決意をしたんです。

安井:
なるほど!そういった経緯で知仙さんが2代目を引き継ぐことになったんですね。娘さんの佳代さんは血が繋がっているんでしょうか?

知仙さん:
はい、私が入場していたタイミングで、道場で働いていた男性からプロポーズを受け、養女になるタイミングで結婚しました。その夫との子供が佳代です。

安井:
そういうことなんですね〜。初代がお亡くなりになって2代目を引き継ぐ時は大変だったんじゃないでしょうか?

知仙さん:
そうですね。初代は平成2年(1990年)10月に亡くなって、しばらく休業した後、体制を整えて次の年に再オープンしました。

安井:
再オープンの前と後で、断食の内容は変わっていないのでしょうか?

知仙さん:
いえ、先代は先ほど言った通り生駒の静養院で学んだことを道場で教えていたので、「西式の断食・食事療法」になります。私は地元の大阪府堺市浜寺出身で、岡田周三先生という「正食」の指導者が近くに住んでいました。この断食道場に来る前から岡田先生のお家で、正食を試した人たちの経過などを聴いたり見たりした経験があったんですね。なので、先代の方針を否定するわけではないのですが、徐々に「正食」を信貴山断食道場の基本指針としていきました。

安井:
そうなんですね!初代の頃からいらっしゃっていた人たちから反発があったのではないでしょうか?

知仙さん:
もちろんありました。しかし無理に正食を押し付けるということはしていませんでしたし、その人が西式の断食をやりたいということであれば、そのようにしてもらっていました。

安井:
そうやって過渡期を乗り越えていったんですね。ちなみに、それぞれの方法の違いはどのようなものがあるんでしょうか?

知仙さん:
例えば、正食に比べると西式ではたくさん水を飲みます。生野菜や青汁などの摂取も特徴的ですね。

安井:
そういう違いがあるんですね。確かに僕が先日こちらに入場させてもらった時は、食事は調理されたものが基本で、水分摂取についても特にたくさん飲んだ方がいいなどは言われませんでした。

食事療法には流派がある

僕自身も「正食」と「西式」への理解が乏しかったので、少し下記にそれぞれの簡単な情報をまとめてみました。

正食(桜沢式)

正食による食養生
断食前の体を調える準備として、また断食後、きれいで健康な血液をつくるために、信貴山断食道場では「正食」による料理を出しています。

信貴山断食道場HPより

正食とは、現代風にいえば「過食を辞めて自然なエネルギーを取り入れる食事療法」、「マクロビオティック」な食事のことですね。

「正食」とは、

●主食は玄米。副食は、野菜・海草・植物性蛋白などで、調味料は本物の塩・味噌・醤油・ゴマ油を使い、砂糖は一切用いません。

●自然食。化学添加物の入った食品は極力さけ、自然の秩序から外れた食物はとらないようにします。

●風土や季節に合った物を食べます。

●陰陽のバランスをとります.食べ物にも陰陽があります.その調和を考えながら,取り合わせることが,大切です。

●よく噛む。

信貴山断食道場HPより

情報整理はAIに任せちゃいましょう。Bing AIのいいところは、情報の出典表示と、初めの質問に続く可能性の高い質問候補を提示してくれること。ただし、情報がネットにあまりない場合、質問が変わっても似たような回答になることが多々ある。英語で質問するとまた変わってくるので英語の必要性は今後さらに高まっていきます。

マクロビオティックの概要


マクロビオティックのメリット/デメリット

西式

西式断食法の概要


裸療法、とても気になりますね

他の健康な食事法

地中海式食事というワード、久々に見ました。

次回に続きます

インタビュー内容がとても濃密だったので、1記事にはまとまりませんでした。後1、2記事続く予定です。

歩いて5分のところに温泉があります。入場中の温泉利用は原則禁止となっていますので注意。


断食施設情報

名前:信貴山断食道場
設立年:1959年(昭和34年)
宿泊設備:個室、2人部屋、共同トイレ、共同浴場(1日おき、宿泊者5人以下の場合は1人ずつ入浴)
定員:30人程度

食事:正食(マクロビ)に基づく玄米菜食(減食、回復食期間)
断食中:具なし味噌汁・出汁片栗、出汁葛など
希望者に提供:リラックス体操、静座(読経等)
その他:WiFi利用可能(別料金)
注意事項:金銭は入場時に道場に預ける

近隣施設情報:朝護孫子寺、開運バンジー、信貴の湯

住所:奈良県生駒郡三郷町信貴山西2-102
電話番号:0745-73-2507


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