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「同調圧力」をプラスの力へ?!人間の習性を踏まえて社内の施策を考えよう!

企業の文化づくりをお手伝いし、メンバーの”働く幸せ”と事業成長をサポートする「Cultive(カルティブ)」のマネージャー佐藤佳織(かおりん)とディレクター荒井萌(もえ)が、”働く幸せ”に関するノウハウからよもやま話までSpotifyで幅広く発信中!

同調圧力って文化浸透に活用できるの?!から始まり、少しでも社内の施策に前向きに取り組んでもらうには?という話まで。「みんなが積極的に取り組んでくれない・・・。」そんなモヤモヤを解消し、少しでも前に進むヒントがあるかもしれません!


「みんながやっているから・・・。」文化浸透の鍵は同調圧力?!

荒井:本日もよろしくお願いします!

佐藤:よろしくお願いします!

荒井:今日持ってきたのは、日経ESDさんが出していた『「同調圧力」の逆利用〜組織文化のモメンタムをつくる』という、丸井グループの文化を取り上げた記事です!

荒井:社員が自ら「やりたい」と手をあげる主体性を優先し続けた結果、その手挙げ文化が定着してきた、と書いてありました。プロジェクトの参画・人事異動・昇進昇格などについても、手挙げ方式で決定するようです。この手挙げ文化が浸透するまでの過程がすごく面白かった!

佐藤:手挙げ文化、どうやって広がったのでしょうか?

荒井:簡単に説明すると、①元々意欲の強いAさんが自発的に手をあげて行動する②周りで見ていた人が「Aさんがすごく良かった。」とポジティブな感想を他の人にシェアする③それを聞いたBさんが「私もやってみたい」と手を上げて行動して・・・という風に、じわじわと広がったそうですね。

荒井:段々と、手を上げないことがマイノリティになって、そこに不安を感じるようになる。最終的に「手をあげる」というマジョリティに従わざるを得なくなる。暗黙的に周りに合わせる「同調圧力」がポジティブに活用されている様子が書いてありました!

佐藤:これは面白い!すごく日本ならではというか、日本ぽいよね。余談だけど、船に乗っている人になんて声をかけたら海へ飛び込むかって話がありまして。

佐藤:アメリカ人には「海へ飛び込めばヒーローになれます。」っていうと飛び込むし、ドイツ人には「規則なので飛び込んでください。」って言えば飛び込むんだとか。ちなみに日本人には「みんな飛び込んでるから飛び込め。」っていうと飛び込むらしいです(笑)。

荒井:確かにそうかもしれない!

佐藤:丸井さんのお話は、日本人の「みんながやっているから・・・。」と周りに合わせる基質を、うまく企業文化づくりに活用していると思います。

施策への関心を高めるには「興味を引く」工夫を忘れずに!

 荒井:社内で施策を考える中で、周囲が楽しそうに行動している様子を見た結果「あまり関心はなかったけど、やってみようかな。」と思えるポイントを抑えられたら、日々の文化醸成がもっとうまくいくのでは、と思いまして。

荒井:丸井さんの場合は、手挙げ文化が定着・浸透するまで10年かかったそうなので、そこまで長い月日をかけられるかは別問題ですが・・・。

佐藤:そうだね。よく、色々な企業の方と「全社員の80〜90%が組織の施策に積極的に関わることが理想だけど、実際は数10%くらいですよね・・・。」みたいなことを話します。施策への関心を半強制的に醸成するってすごく難しい。

荒井:「参加しない=良くないこと」とか「参加する=良いこと」みたいに押し付けることになるのも違いますよね。

佐藤:でも、組織の施策に参加する・積極的に向き合うことを当たり前にすることは、本当に大変なことだと思います。その中で、周りの人の行動を見て「やってみよう」と思える人が増えれば、うまく進んでいく部分もありそうだよね。

荒井:スペサンでは、シーズナルイベントは普段からやっていますが、バレンタインはすごい凝っているなと個人的に思っています。あと、イベントの度にいつの間にか役割分担されていて、いつの間にかすごい勢いで準備が進んでいる・・・(笑)。

佐藤:バレンタインは、誰が主導するのでもなく、その時期になると有志が「さあ今年はどうしますか」って企画し始めるんです(笑)。

荒井:そうなんですね、すごい企画力!手挙げ文化に近いですね!

佐藤:社内イベントの企画の仕方で言うと、会社の成長に伴って、すごく変化してきていると感じます。以前は全員でたくさんアイディアを出して、その中からベースを決めて「みんなで作り上げる」感じでした。

佐藤:だけど、人数が増えてくると、全員が同じ熱量を持って準備をするって難しいんだよね。良い悪いではなくて、人によって関わり方が違うという前提があって。だからこそ、少しでもイベント自体をポジティブに思ってもらう工夫が、企画の中では必要になってきていると思います。

施策への関わり方は十人十色。少しでも多くの人に参加してもらうには?

佐藤:メンバーが増えてくると、得意領域に合わせた役割分担にしたくても、うまく回らないこともあると思います。例えば社内イベントを実施するときに、運営メンバーだけが頑張っていて他の人は当事者意識を持てないままになるとか。

荒井:企画時に積極的に関わっていないと「お客様」感が残ってしまう場合も多いですよね。

佐藤:どうしても生まれる意識の差に、課題を感じる方もいらっしゃると思います。そのときのポイントは、施策への関わり方を色々用意することだと思っていて。

佐藤:熱量持って楽しく企画できる人もいれば、しっかり関わるのは難しいけど手を動かすのは好きだから、制作物だけ関わりたい!という人もいるし、準備はしたくないけど当日は全力で盛り上げます!って人もいる。

荒井:確かに!1つの施策に対して、熱量のグラデーションによって役割を持たせることで、色々な関わり方ができるってことですよね。

佐藤:だから、なるべく多くの人が心地よく関われるようにすることが大切だと思います。もしかしたら、最初は施策の中心から遠くの場所で関わっていたけど「楽しかったから次はもう少し深く関わってみよう。と思う人も増えるかもしれないし。

荒井:私が別の会社にいたときは、目立った方が得するみたいに思っていました(笑)。だけど、ただ楽しく盛り上がりたい人たちの集会になっていたので、私はなんか違うかもって感じて出し物に出ていなかった人もいると思います。確かに色んな関わり方があったらよかったな...。

佐藤:どこの会社でも、イベントの実行委員やります!って思わない人の方が多いし、どんな関わり方がしたいかって人によって違う。それぞれの関わり方にあったステージを用意することを意識するだけで、社員の方が持つ組織の施策への印象が変わると思うから、ぜひやってみてください!

荒井:そうですね。そのために、自分の会社ではどういう関わり方をしたい人がいるのか、把握しに行く必要性はありそうですね。

佐藤:そうだね、それはめちゃくちゃありそう!

佐藤:・・・今収録中なんですが、社内でプチイベントが行われているみたいです(笑)。全然知らなかった、多分誰かが企画したものだと思いますが・・・。何やっているんだろう。

荒井:そういうのって、やっぱり「文化」ですよね!

佐藤:多分だけど、社内の半分ぐらいの人はこういうイベントが企画されたことを知らないんだよね。だけど、いつの間にか当日巻き込まれる人も、みんながやっているのを横目で見る人も、結局は楽しそうにしています。だからやっぱり、みんな同じ熱量で参加する必要はなくて。それよりも、それぞれが心地よく参加できることが大事。

荒井:実は、いろんな関わり方があっていいってことが案外受け入れきれてない部分もあるのかもしれないですね。みんな同じ熱量で来てくれって思いすぎるが故に、すれ違いが起こっているみたいな。

佐藤:「みんなが全然施策に参加してくれないな」ってお悩みの方は、ぜひ色々な関わり方に合わせた体験設計をしてみてください!

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「人によって関わり方が違う」ことが大前提。なんとなくわかっていても忘れがちですよね。
そして、その前提を踏まえた企画って難しい。どんな関わり方を希望している人がいるのか、その関わり方に対して何ができるのか、少しづつでも考えて実行することで、道は開けてくるかも・・・!

かおりんともえちゃんがよもやまと話しているSpotifyトーク!気になる全編はこちらからチェック!
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