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【2022年最新版】Google の SEO スターターガイドをコンサル視点で解説します

検索エンジンと言えば Google。そう言い切っても良いくらいに、日本においては Google が検索エンジンのトップを走り続けています。Yahoo! JAPAN も 2010 年より独自の検索エ ンジン(YST)から Google の検索エンジンへ切り替えており、2018 年現在では PC 検索 の 91.23%、モバイル検索に至っては 99.09%のシェアを Google が占めています。
アウンコンサルティング調べ(世界 40 カ国、主要検索エンジンシェア【PC、モバイル】)

よって、日本向けのサービスを展開するサイトにとっては、検索の露出を高めるためには Google に対する SEO(検索エンジン最適化)は避けては通れない道でしょう。

そんな Google が、検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドという、Google 検索に 対する SEO を行う上で基本となることを Web 上に公開しています。ここでは、SEO コ ンサルタントという立場から、この検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドについて 解説していきます。

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はじめに

「はじめに」で、いきなり用語集の説明から始まっています。本当に何もわかっていない状 態からスタートする方向けの親切設計ですね。インデックス、クロール、 クローラ、 Googlebot、SEO。すべて頻出する単語ですので、意味がわからないようでしたらここで覚 えてしまいましょう。

・Google へのサイトの登録
「site: 」を用いた検索の仕方が出てきます。検索ウインドウに打ち込めば使用できる手軽 さで、インデックスに登録されているかどうかを調べられます。インデックスに登録されて なければ検索結果へも表示しようがありませんから、インデックス登録されているかを調 べるのは基本にして重要です。「site: 」だとディレクトリ配下の URL も含まれてしまうた め、ピンポイントで調べたい場合は「info: 」を使用した方がわかりやすいです。どちらも インデックス登録を調べるには有効な手段です。

・サイトを Google に表示するには
Google のクローラーは常に Web 上を巡回し、新しいサイトやページがあれば、特別なこ とがない限りは発見次第インデックス登録を試みます。発見からインデックス登録する流 れは、Google がすでに認識しているページから、新しいページへリンクがつながっている 時に起こります。前述の条件を満たしているようでしたら、サイトを Google に表示する ためにすることは特にありません。 どこからもリンクがつながっていない場合や、早く Google にページを認識してもらいた い場合は、ページがあるということを Google へ直接伝えるという手段があります。一般 的には、Google が提供する Search Console というツールに登録して、サイトマップ送信 などのメニューを使用します。

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・SEO の専門家が必要かどうか検討する
Web 上には SEO に有効な情報が数多く存在しています。それらを定期的に収集し、正し い情報を見極め、かつサイトへ反映させるのに時間をかけられるようでしたら、SEO の専 門家は必要ないでしょう。しかし、業務の合間に時間を確保するのはなかなか難しいかもし れません。そういった場合は、専門家へ依頼するのも良いでしょう。

・Google がコンテンツを見つけられるようにする
Google がコンテンツを見つけることと、サイトを見つけることはほぼ同義です。検索エン ジンに認識させる手段として、ここでもサイトマップ送信を推奨しています。

・クロール対象外のページを Google に指示する
Web 上にページを公開している限り、Google からクロールされる可能性は常にあります。 もしサイトの中にクロールされたくないページがある場合は、robots.txt というファイルを 使用してクロールをブロックすることが可能です。


Google (とユーザー)がコンテンツを理解できるようにする

・Google にユーザーと同じようにページを認識してもらう
robots.txt の設定を誤ると、意図しない URL までクロールをブロックしてしまい、結果と して Google がページを正しく認識しない可能性が出てきます。Search Console の URL 検査ツールは Google がどのようにページを認識しているかを確認するのに便利なツール です。認識されているか不安なページは、URL 検査ツールで確認しましょう。

・固有の正確なページタイトルを付ける
title タグはページごとにユニークにしましょう。同じタイトルのページ同士は、内容が異 なっていても、同一ページとみなされてしまう可能性があります。

・検索結果に適したタイトルとスニペットを作成する
タイトルは SEO において重要な要素です。ページ内容に沿ったタイトルをつけるように しましょう。文字数は短めに、コンスタントにまとめた方が良いです。 参考:今更聞けない『title タグ』って何

「description」メタタグを使用する
description は検索結果のスニペット表示に関わる箇所で、ユーザーのクリック率に影響す る大事な要素です。ページごとにユニークするのはもちろん、ページ内容をわかりやすく要 約しましょう。特定のキーワードで検索された際に、クリックしたくなるような文章だと、 なお良しです。

・見出しタグを使用して重要なテキストを強調する
見出しタグ(h1、h2、h3、…)は、見出しという言葉通り、コンテンツの階層構造をわかり やすくするためのものです。効果的に使えば SEO にも威力を発揮しますが、見出しが何十 箇所もある、本文中にタグを使うなど、極端な乱用は避けましょう。

・構造化データマークアップを追加する
構造化データは、検索エンジン向けに、より詳細にコンテンツを説明するために使うもので す。例えば、製品の価格、機能、評価などをまとめて、製品情報として認識させることがで きます。

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・Google 検索結果での表示を管理する
検索エンジンがまとまった情報として認識すると、リッチリザルトとして検索結果内で目 立った表示をさせたりしますので、構造化データマークアップはぜひ活用していきましょう。


サイトの階層を整理する

・検索エンジンによる URL の使用方法を理解する
URL の概念は検索エンジンのみならず、Web サイトを運営する上で一般的な知識です。 わからないようでしたらここでしっかりと抑えておきましょう。https は暗号化した通信を 行うプロトコルで、http に比べてセキュリティが格段に向上します。

・検索エンジンにとって重要なナビゲーション
ナビゲーションとは道のり・道程のことを指します。リンクと言い換えると意味を理解しや すいかもしれません。カテゴリ、サブカテゴリについては、ディレクトリ単位でまとまって いると、同じ立ち位置のコンテンツとして Google が判断しやすくなったりします。サイ トを構成する際には、あらかじめサイト構造を決めておきましょう。

・ホームページに基づいてナビゲーションをプランニングする
ルートページ(=ホームページ)とはサイト構造において、URL レベルで起点となるペー ジです。(http://example.com/article ではなく、http://example.com/ がルートページ)通 常はサイトトップページとなっていることでしょう。ユーザーのアクセスが多く、クローラ ーの巡回も多くなるページで、こちらのページからクローラーはサイト内を巡回していく ことになります。クローラーの巡回頻度が高いほど、ページの更新も発見されやすくなりま すから、リンクをどのように配置すると、サイトをまんべんなく巡回してもらえるかを考え るのはとても重要です。

・「パンくずリスト」を使用する
パンくずリストはユーザーにとっても、SEO 観点でも有効なリストです。構造化データマ ークアップで検索エンジンに認識してもらうと、サイト全体の理解がより早くなります。

・ユーザーにとってシンプルなナビゲーションページを作成する
Web 上に「サイトマップ」という名前でよく置かれているのが、このシンプルなナビゲー ションページで、こちらは検索エンジンよりユーザーが使うことを目的としています。 Search Console から Google へ送信する XML サイトマップとは別物ですので、混同しな いようにしましょう。

・コンテンツの情報を伝える分かりやすい URL
機械的に URL を設定するのは避けましょう。

・URL は検索結果に表示される
URL は基本的に検索結果に表示されますので、コンテンツに関する単語を使用していくと 良いです。パンくずリストの構造化データマークアップを使用していると、URL の途中か らパンくずリストに表示が置き換わる場合があります。


コンテンツを最適化する

・興味深く有益なサイトにする
Google 検索の目線はユーザー第一。検索アルゴリズムを日々更新しているのも、最終的に ユーザーに対して有益なコンテンツを届けるためです。つまり、ユーザーにとって有益なコ ンテンツ、有益なページ、有益なサイトにすれば、自然とアクセスを獲得することができま す。

・読者が求めているものを把握して提供する
ここではユーザーが検索するキーワードの話をしています。検索するキーワードによって ユーザーがテーマについてどのくらい習熟しているかをある程度判断でき、テーマ習熟度 に合わせて文章も変えていきましょうということを言っています。例えば、「レスポンシブ ウェブデザイン」という単語を知っているなら、サイト制作についての知識がある程度身に ついていると考えられるため、「CSS」や「コーディング」という単語を使用しても意味が 通じる可能性が高そうです。反対に、「SEO」と単体で検索するユーザーに対しては、SEO とは何を指すかということから、平易な単語を使って説明した方がわかりやすいでしょう。

・リンクを上手に使う
アンカーテキストは、リンク先のページの内容を知る上で非常に重要です。アンカーテキス トが「こちら」でも、前後の文脈から察することはできますが、それよりも内容に直結する アンカーテキストにした方が、ユーザーにも Google にもわかりやすくなります。SEO の 効果も高いため、ぜひ活用しましょう。また、運営サイト内の第三者のコメント書き込みな どでの予期しないリンクに関しては、nofollow を使ってあらかじめ対処しておくのが良い でしょう。


画像を最適化する

・「alt」属性を使用する
alt 属性で重要なのは、「画像をリンクとして使用する場合、その画像の alt テキストが、テ キストリンクのアンカーテキストと同様に扱われる」ことです。バナー画像をはじめとした リンクを含む画像には、きちんと alt テキストを設定しましょう。また、リンクがなかった としても、Google は画像の代わりに alt テキストを認識しますので、やはり設定しておく のが好ましいです。ページの装飾を目的とした画像については、ページのテーマに関係がな いため、alt テキストは空白(alt=””)で構いません。

・検索エンジンが画像を見つけやすくする
画像サイトマップについては通常、あまり気にかける必要はありません。画像検索からの流 入を期待するジャンルであれば、使用すると良いでしょう。

・標準の画像形式を使用する
こちらについても、特段気にすることはありません。標準の画像形式を使用しているのが一 般的でしょう。


サイトをモバイルフレンドリーにする

スマホの登場から、検索に占めるモバイルの割合は年々高まり、2015 年にはついにモバイ ルからの検索数が PC からの検索数を上回りました。今後も比率はモバイルが高まっていく と見られ、古くから PC での閲覧を意図して作られたサイトについても、モバイルでもサイトを見やすくするモバイルフレンドリーが求められています。

・モバイル戦略を選択する
Google が推奨するレスポンシブウェブデザインは、PC とモバイルでクローラーに見せる 内容が同じなため、メンテナンスの手間もかからずおすすめです。ただ、現状の PC 向け ページをレスポンシブウェブデザインに作り変えるのが難しい場合は、モバイル向けのペ ージを別途用意するのも、選択肢として入ってくるでしょう。

・正確にインデックス登録されるようにモバイルサイトを設定する
モバイルサイトを最初に設定する際には、何らかのエラーが出ることも珍しくありません。 きちんと設定されているかどうか、モバイルフレンドリーテストで確認しましょう。エラー が出ている場合は、改善を試みます。


ウェブサイトを宣伝する

Google マイビジネスに登録すると、サイト名など特定のキーワードが検索される際にナレ ッジパネルとして表示され、SEO としてもおすすめです。また、SNS のアカウントをうま く活用すると、外部からのリンク獲得を見込めますので、宣伝方法の一つとして検討してみ てください。


検索のパフォーマンスとユーザーの行動を分析する

・検索のパフォーマンスを分析する
Search Console の検索パフォーマンスでは、Google 検索からどんなキーワードでサイトへ 流入したかがわかります。Google Analytics には検索キーワード情報は渡されなくなってい ますから、これは貴重な情報です。流入キーワードを分析して、サイト改善に役立てましょ う。

・サイトでのユーザーの行動を分析する
検索キーワード情報は見られなくても、Google Analytics で分析できる他の情報には価値が あります。全体的なサイト流入数では、Google 検索だけではなく、ブックマークからのダ イレクトなアクセスや Yahoo 検索、SNS や広告、他サイトのリンクからの流入がすべて 確認でき、これは Search Console からは得られない情報です。ツールの特性を把握し、う まく使い分けていきましょう。


SEO情報をキャッチアップできるサイト

検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドで基本的なことを理解したら、Googleが日々更新するアルゴリズムに対しても徐々に情報をキャッチアップしていきましょう。 国内、海外共に、最新の動向を発信しているサイトがありますので、ここでいくつかご紹介します。

・Google 検索セントラルブログ
検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドはGoogle検索セントラルというGoogleが検索に関する情報を提供しているサイトのコンテンツの一つで、そのGoogle検索セントラルの中にアルゴリズムの公式最新情報、新しい機能のお知らせ、SEOのベストプラクティスを紹介しているブログです。
Google検索に関する大きめの公式情報をキャッチアップするのに最適です。

・Google Search Central(Twitterアカウント)
Google公式で提供する様々な検索に関する更新情報をいち早く収集することができます。
コアアルゴリズムアップデートの展開に関しても主にこちらで発表されます。
Search Consoleのバグなど、不具合の発生と対応状況もアナウンスされることも。

・Google SearchLiaison(Twitterアカウント)
Googleパブリックリエゾン(スポークスパーソン)であるDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏が発信するGoogle公式の情報を確認することができます。
Googleが提供する新機能に関する補足や、自身が投稿したGoogle公式ブログの紹介などをツイートしています。

・Google Search Central(YouTubeチャンネル)
Googleが公式に運営するYouTubeチャンネルです。 定期的に英語や日本語のオフィスアワー(ユーザーの質問へGoogle社員が回答する配信ライブ)や、SEOに関する特定の質問に対して短い動画で回答する#AskGooglebotシリーズなど、ユーザーの疑問点を動画でわかりやすく解説しています。

・Google The Keywordブログ
The Keywordブログはその名の通り、Googleが特定のトピックの中で公式で使用する用語に対してより深く掘り下げた記事を公開しています。
例えばGoogleが新しく公開した機能について、なぜその機能を展開したのかという理由や、その根底にあるさらに詳しい情報を取得することができます。
ここではブログのサブカテゴリである「Search」を紹介しています。

・Web.devブログ
Web.devはウェブ開発者があらゆるブラウザで最高のウェブエクスペリエンスを構築できるようになるために、Googleが公式でガイダンスを提供するサイトです。
SEO関連では主にCore Web Vitalsをはじめとした、ページスピード向上に対するベストプラクティスを確認できます。

・Search Engine Land
デジタルマーケティングについて総合的に情報を発信しているサイトで、サブカテゴリにSEOも存在しています。c 海外のSEO専門家が寄稿する考察なども読むことができます。
サイト設立者の一人であるDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏が転職しGoogle社員になったことは、海外SEO界隈では大きな話題となりました。

・Search Engine Roundtable
前述のSearch Engine Landへ寄稿しているSEO専門家の一人であるBarry Schwartz(バリー・シュワルツ)氏が運営するRustyBrick社が展開するSEO情報サイト。
Googleが提供する公式情報の紹介のほか、検索における仕様変更のテストや公式発表されていない発見されたバグ、検索順位の大きめの変動などの記事も掲載されています。

検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドは Google が提供する初心者向けの資料で、 SEO の基本中の基本のことが書かれています。意味がわからないところは何度も読み返し て、余すところなくサイトに取り入れていきましょう!

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