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トリュフ×しょうゆ=オムライス? 〈後編〉

文・撮影/長尾謙一 

※トリュフ×しょうゆ=オムライス?〈前編〉はこちら 

〈キッコーマン 「ステーキしょうゆ」シリーズ〉
・ステーキしょうゆ 贅沢香る トリュフ風味
・ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て
・ステーキしょうゆ 贅沢香る 和山椒風味
・ステーキしょうゆ 和風おろし
・ステーキしょうゆ たまねぎ風味
・ステーキしょうゆ にんにく風味
・ステーキしょうゆ オニオン&ペッパー
(素材のちから第44号より)

「ステーキしょうゆ」シリーズは外食店でどのように評価されるだろうか。洋風肉バル、カフェ、洋食店で取材した。ご覧いただきたい。

贅沢な「ステーキしょうゆ」がメニューをグレードアップする①
[洋風肉バル]

「ステーキしょうゆ」を使えば、肉料理に添えるソースを次々に展開できる。

同じ肉の部位でもソースを変化させることで、お客様を飽きさせない多彩なメニューになる。

代表取締役 米田 勝栄 さん

『肉バル×ワイン酒場 東京食堂 五反田桜小路』 東京都品川区西五反田
2013年2月オープン。肉は地元にある老舗精肉店のものを使いワインと一緒に提供する。フランス産、イタリア産のワインは一切置かず、日本で入手しにくい約50か国のワインを150種類、600本ほどを在庫して、併設するワインショップでも販売。多くの焼き肉店や肉バルがしのぎを削る〝肉の街〟五反田で異彩を放つ肉バルである。

たっぷりと入っているたまねぎの量に驚きました

「ステーキしょうゆ たまねぎ風味」のたまねぎの量を見て、牛のハラミに添える赤ワインベリーソースを思いつきました。それにしても、たまねぎがたっぷり入っていますね。キッチンでつくったような手づくり感がありますから、赤ワインを少し詰めて5種類のベリーを合わせるだけでおいしいソースができあがります。

牛ハラミのグリル赤ワインベリーソース
使用商品▶「ステーキしょうゆ たまねぎ風味」

ソースをつけて食べると言うよりは、グリルした牛のハラミの上にのせてソースの具材と一緒に食べてもらうような感じです。牛のハラミの脂にベリーのフレッシュな甘みとたまねぎの深みのある甘みが重なるおいしさには、思わずワインがすすみますね。

燻製の香りが自然なところがとてもいいと思います

もう一品は、鶏モモ肉を真空してコンフィしたものを、もう一度オーブンでローズマリーと一緒に表面をローストしました。そこに「ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て」を添えました。ワインを加えようと思いましたが、スモーク感にパンチがありますから何かを加えてバランスを崩すのが惜しいし、とろみもちょうどいいと思います。

チキンコンフィの燻製ソース添え
使用商品▶「ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て」

自然な燻製の風味がチキンコンフィの香りとうまみを一気に押し上げる
表面がパリッと焼けたチキンコンフィは中がやわらかくジューシー。そこに燻製の香りが華やかなコクのある燻製ソースを添えてはどうだろうか。淡白なチキンコンフィが大きく変わる。

燻製の香りが凄くきいているのですが、そこに嫌味や安っぽさはまったくなく、自然のスモーク感が楽しめます。燻製のしょうゆをつくるところからはじめたと伺って納得がいきました。

ソースは今まで自分のところで時間をかけてつくっていますが、どうしてもスタッフの人数が限られていますから、これだけ完成度が高いものがあると助かりますね。正直に言って驚きました。

贅沢な「ステーキしょうゆ」がメニューをグレードアップする②
[カフェ]

「ステーキしょうゆ」を使えば、洗練されたカフェメニューがもっと提供できる。

〝スパイシー〟な魚料理や〝トリュフの風味〟のパスタなど、香りの要素を巧みに取り入れる。

シニアシェフ 長澤 宜久 さん

SESSiON 東京都中央区日本橋浜町
「SESSiON」は2019年の開店。昔ながらの下町らしさと新しさが入り混じった浜町の街にぴったりと寄り添う街のダイニングだ。ホテルの一階にあるこの店には、ホテルのゲストをはじめ、なじみのご近所さん、小さな子供連れのママや仕事中のビジネスマンも来店する。誰もが気軽に使えて賑わう浜町の街と人に根づく店だ。

「ステーキしょうゆ」を魚料理に

まず、「ステーキしょうゆ オニオン&ペッパー」を使ってカジキのパネをバスク風に仕上げてみました。バスク地方の伝統的な料理ピぺラードをつくり、ミキサーでペースト状にして「ステーキしょうゆ オニオン&ペッパー」と合わせてソースをつくります。

バスク風カジキマグロのパネ
使用商品▶「ステーキしょうゆ オニオン&ペッパー」

「ステーキしょうゆ オニオン&ペッパー」は具材感もあっていい感じでスパイシーなので、アレンジするにはトマトソースなど味がまろやかになるものを加えたら合うと思います。それに色が淡いので、ピぺラードのソースの赤い色が出てインパクトがあります。カジキは前もってコンフィにしてありますのでパサつかずにしっとりとしています。肉料理だけでなく、こうした魚料理にもいいですね。

トリュフの風味がこんなに簡単に使えるなんて

「ステーキしょうゆ 贅沢香る トリュフ風味」でカルボナーラをつくってみます。

豚バラ肉のラグーのカルボナーラ トリュフ風味
使用商品▶「ステーキしょうゆ 贅沢香る トリュフ風味」

言わずと知れた高級食材のトリュフの香りは、卵のパスタを上品な味わいに仕上げる
トリュフのソースでマリネした豚バラ肉を小さく切ってパスタに絡める。贅沢なトリュフの香りがなじんだカルボナーラソースは食べる人を虜にする。

通常はベーコンを使いますが大きめの豚バラ肉を使います。豚バラ肉とスライスしたたまねぎを水と白ワインでゆっくりとやわらかくなるまで煮て、煮上がったら「ステーキしょうゆ 贅沢香る トリュフ風味」を加えてマリネしておきます。これを卵黄、生クリーム、パルミジャーノでつくったカルボナーラソースを絡めたパスタの上にどんと盛り付けます。肉を切りながらパスタと絡めて食べると、卵とトリュフの相性のよさを堪能できます。

香り方がお洒落ですよね。トリュフの風味がこんなに簡単に使えるなんて凄く便利です。黒トリュフを使ってこれだけの香りを出そうとすると、目が飛び出しそうなコストになりますから。

贅沢な「ステーキしょうゆ」がメニューをグレードアップする③
[洋食店]

「ステーキしょうゆ」を使えば、洋食店の懐かしい味がさらに心惹かれる味に。

丁寧につくり込まれたこの香りと味わいは、老舗に通うお客様にも認めてもらえるだろう。

料理長 金久保 智之 さん

ドンピエール 東京都中央区銀座
ドンピエールは創業38年の銀座の老舗だ。長い歴史のあるこの店には、常連さんがとても多い。昔からサービスの店と言われ、料理はお客様に合わせた味付けと量でお出しするのがコンセプト。柔軟な味のセンスとたくさんの料理の引き出しを持っているからこそ、リピーターの好みに応えることができるのだ。

燻製の風味も加わり味が複雑になってもう、おいしくなる要素しかありません

私どものオムライスは昔から黒毛和牛のサイコロステーキが中に入っているしょうゆベースのオムライスです。今回、「ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て」と煮切った酒、普通のしょうゆを1対1対1で合わせてソースをつくり、これを使ってご飯と肉を別に炒めて卵で巻きました。

黒毛和牛のオムライス(しょうゆ味)
使用商品▶「ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て」

いつもは甘露しょうゆを使いますが、「ステーキしょうゆ 贅沢香る 燻製しょうゆ仕立て」にも深い甘みがありますので創業の味と離れていませんし、そこに加えて自然な燻製の風味が加わってより深みが出ています。オムライスのおいしさがワンランク上がる感じがします。

お客様の誰もがこの手づくり感はキッチンでつくったものだと思う

ハンバーグステーキ 和風シャリアピンソース
使用商品▶「ステーキしょうゆ たまねぎ風味」

合わせるのは肉汁とバターだけ、この圧倒的なたまねぎの具材感はどうだ
ジューシーなハンバーグに、まろやかで深い甘さとコクを持つ和風のシャリアピンソースが絡みつく。たっぷり入ったあめ色たまねぎが肉のうまさを何倍にもおいしく感じさせる。

ハンバーグにかけた和風シャリアピンソースは、ハンバーグの肉汁に「ステーキしょうゆ たまねぎ風味」をそのまま加えてバターでちょっとコクをつけただけです。それだけでもの凄い完成度ですね。たっぷりと入っているたまねぎの量が凄くいいと思います。正直に言ってこの手づくり感はキッチンでつくったものだとお客様の誰もが思うでしょう。それくらい自然な感じです。ベイクドワインを使っている感じも分かります。たまねぎの甘みとしょうゆのまろやかなうまみをつないでいますね。

これからはお客様にして差し上げることにも限りが出てくるでしょう。ですから仕込みもやってもらえる事は他に任せてしまって、そこから先の料理のつくり込みをお店の愛情として表現していく時代がきているのだなと思います。


協力/お問い合わせ:キッコーマン食品株式会社

(2022年3月31日発行「素材のちから」第44号掲載記事)

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