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体の不調に自覚的になること

ハノイから帰還後、体調が優れない日々が続いていた。体調が優れないと実感したのは、喉の痛み、発熱、下痢が続いたのもあるが、そこから回復後に精神的に元気を失ったからだ。

具体的には、何をするにもヤル気が全く出ない。本が読めない。音楽も聴けない。絵も上手に描けない。ご飯が美味しいと感じられない。外に出るのも億劫。何もかもがつまらない。虚無感に支配される。などなど。

脳腸相関と言われるくらいなので、腸内環境の悪化で脳がやられていたのかもしれない。あるいは、まだ何かのウイルスや細菌が体内に潜伏していたのかもしれない。

原因については分からないが、「体調が悪い」と自分の体がどうなるか自覚的になることは、自分を理解する上で大切な気がしたので記録しようと思った。

話は飛んで、同じような症状は覚えている限り人生で二度ほどあるが、今回の比ではないくらいキツかった。

一度目は大学受験に失敗し、自宅浪人をしていた時。
二度目は大学院生の時に、研究が上手くいかず、突然研究室に行けなくなった時だった。

自宅浪人していた時は、毎日9時〜21時くらいまで自分の部屋に篭り、誰ともほぼ喋らず勉強する生活を半年くらい続けていた時に、突然ヤル気を失った。この時の原因は思い出せないが、病気にかかったとかではなかった気がする。ただ、極度に自分の殻の中に閉じ籠るのは良くないみたいだった。

この時、僕を救ってくれたのは「笑っていいとも」だった。あの12〜13時の1時間は、何の気を張ることもなく、ただ番組を楽しむ毎日の日課として最上級のものだった。森田一義(タモリ)さんには今でも頭が下がる一方である。

大学院生の時は鮮明に覚えているが、まず研究結果が出ないので落ち込む。先生にも怒られ、ゴミ箱を蹴られ、精神的に追い込まれる。←パワハラである。

この負のスパイラルに落ちると、御堂筋線の地下鉄に乗ると息ができなくなる症状が出てくる。そして、どんどん精神的に研究室に行くのがキツくなってくる。道で前をゆっくり歩く人間を蹴り倒したく思う。外で溜めたストレスを家で爆発させる。とめちゃくちゃになっていった。

ここまで行くと収拾がつかなくなり、研究室に無断で行かなくなり、家に引き篭もる生活を2週間ほどすることになる。この「逃げる」という行動が良かったみたいで、僕の精神状態もやや回復し、先生もこの状況を良く思わなかったのか、研究テーマを変えるなど色々と好転していった。(何とか卒業できた笑)

僕はまだ全然経験していないが、生きていると精神的にキツいことが度々起こるようである。誰かとの死別、大病など思いつく可能性は色々とありそうだが、精神的に落ちるところまで落ちた先には回復があると分かっていると少し気が安らぐ。

時間が経つと、あれだけ苦しかった日々も笑い話になる。今のキツい状況が一生続く訳ではなく、いつか終わるみたいだと思えると少し楽になる。何事も経験なのかもしれない。

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