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手づくりグリーティングカード15:クリスマスカードと年賀状

クリスマスとお正月。
わたしにとってはどちらも大切な行事であり、クリスマスカードや年賀状を準備するのも毎年の楽しみです。

今回はクリスマスカードと年賀状の似ているところ、また違うところについてお話ししたいと思います。


最大行事のためのカード

アメリカやイギリスなどのキリスト教国で最も大きな行事といえばクリスマス。その際におくるのがクリスマスカードです。

一方、お正月は日本では一年で最も大事な行事に位置づけられ、年賀状という挨拶状をおくります。

クリスマスカードも年賀状も、国のいちばん大きなお祝いの際におくるグリーティングカードであり、まずこの点が似ています。

新年を祝う

日本ではクリスマスは12月24、25日だけのイベントといった感じですが、クリスマスのお祝いはアドベント(降待節)に始まり、翌年の公現節(1月6日)までつづく、実はとても長い行事です。

ゆえにクリスマスカードでも "Merry Christmas and a Happy New Year" などクリスマスと新年をペアにした挨拶をするのが一般的です。

お正月も、元旦や三が日だけではなく、大晦日の行事などがあり、それを終えて新年を迎え、小正月にはお飾りを燃やすとんど祭りもあります。

旧暦のお正月は現在の1月1日とは違うようですが、21世紀の今、ふたつの行事は時期がとても近く、どちらも新年を祝います。

コミュニケーションのツールとして

クリスマスカードはキリスト教徒を主とする国々では慣習としておくります。従い、ふだん教会には足を運ばないという人でもカードを出します。

既製品のカードの中には、すでにたいてい短いメッセージが印刷されています。それにサインしただけでもいいのですが、ひと言メッセージを添えたり、何か折り入って伝えたいことがあるときは手紙を同封することもできます。

年賀状にも一筆書き添えたり、就職や結婚などのお知らせをしたりしますね。

「年賀状だけのやり取り」と言いますが、クリスマスカードが年に一度の通信になっているということも多いようです。

悲しみのときのクリスマスカード

喪中にクリスマスカードはおくれても、年賀状は控えられることは前回でもお話ししたとおりです。これは異なる点です。

悲しみを伝えるのも、その知らせを受けるのも辛いことですが、クリスマスには喜びも悲しみも大きく包んでともに分かち合うという優しさがあるように思います。

カードをおくる期間

クリスマスカードはアドベントの間、4週間に渡りおくることができ、投函されたカードはその都度配達されます。

年賀状もたいてい年末に準備するのですから、おくるときはそれほどあわてることはありません。

焦るのは、おくっていない人から年賀状が届いたときです。

年賀状は1月7日までの松の内におくるのがマナーとされていますから、年明け最初の配達があった場合で、残り期間は4日ほど。配達に要する時間を省くと、実質的には2日くらいしかありません。

クリスマスカードはほとんど12月初めから半ばくらいまでに届くので、出していない人からカードをもらっても、返事をする余裕が1週間くらいはあります。2日と1週間、この差はちょっと大きいです。

さりとてクリスマスイブ近くになって予期せぬカードが届いた場合は、当然間に合いません。

飾る、飾らない

わたしが不思議だなと思うのは、クリスマスカードは12月25日というイベントの前におくり、年賀状は新年を迎えた後におくることです。

これを西洋人に尋ねたことがあります。ひとりは「そういうものだから」とまるで答えになっていない答え。

もうひとりは「クリスマスカードは飾るから、早めにおくったほうがいい」と。こちらもなんだか、の回答です。

飾るためにカードをおくるのではなく、カードをおくることが普及し、飾るようになったと考えるほうが自然です。

ただ、クリスマスカードがクリスマスの良いデコレーションになることは事実です。もしかすると中には「飾っている!」という方もおられるかもしれませんが、年賀状はたいてい読んだらしまう、ではないでしょうか。

一年の感謝をこめて

最後は再び共通点で、これはわたしにとっての共通点です。

わたしがクリスマスカードや年賀状をおくるいちばんの理由は、一年間お世話になった人に感謝の気持ちを伝えたいから。

クリスマスカードは一年の締めくくり、年賀状は一年の始まり、その挨拶こそ違えどカードにこめる思いは同じです。

見出し写真のカードに中に押したスタンプは、

There is no better time to say thank you and to wish you Season’s Greetings
あなたに感謝し、季節のご挨拶を申し上げるのにこれほど良い機会はほかにありません

エッセンスは、「ありがとう、そして良いお年を」。今、この文字を目に映してくださっている方にもお届けしたいメッセージです。

スタンプ by arriettycraft


 


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