見捨てられ不安

解離が少しずつマシになる時間が増えてきた。
といっても眠ると悪夢。起きてもその悪夢は現実と変わらないほどリアルで。
その悪夢からの感覚が抜けることにほぼ半日使ってしまう。
夢だと分かっているけど、鮮明にのこる風景や出てくる人達。質感やニオイもリアルすぎて。どうしてもそこから抜け出せない。
なんとか体を起こしてトイレに行くと母がトイレを汚し、そのまま座ってできる状態ではなく。悪夢の感覚と戦いながらトイレを掃除する。
そしてまたベッドに戻り、少し落ち着いたら顔を洗う。
フラッシュバックも多いし体調もすぐれず寝たきりに近い生活。
何かをやると疲れて倒れるような、気が遠くなる感じ。

普段の生活も毒親であった母の介護やいろいろ。ストレスがない生活は難しい。
そこに大きなストレスがかかることで大きく解離してしまうようだ。

前回大きく解離した時は突然体に心が入ったのが分かって、あれ？っと思うほど人が怖いなどの感覚がスッと消えた。
しかし今回はそんな感覚がなく、日々戻れない焦りと怖さをでほぼ寝たきりに近い生活。
空腹感もあまり感じないが、これ以上悪くならないようにと少しずつ食べては過敏性腸症候群に移行して下痢を繰り返す。
下痢でどんどん気力体力が抜けていく感じがする。
それでも少しマシな時間があったり、また怖くなったり不安になったり。
1日の中でも精神的や体力的な揺れが激しい。

そんな中とあるアニメを見てその内容の切なさと自分に共感するものがあって思わず泣いた。
私は小さい頃から感情などを出すことを禁止されてそだったのでなかなか泣けない。
泣けたら少しは楽になるのにと思っても泣けない。
ポロポロと泣くのがいいらしいが、普段から泣けないからそんな調節はとても難しい。

泣くと堰を切ったように涙と一緒に怖さが出てきた。見捨てられ不安だ。
心臓が何かに掴まれたように苦しくてドキドキする。息ができない。
家族に助けを求めてわーっと泣けた。そして自分のトラウマに繋がる見捨てられ不安が一気に出てきた。

私は小さい頃からいつか母に捨てられると思っていた。いつからかは覚えていないが、外でトイレに行くと母に「いる？ちゃんといてくれてる？」と聞かずにはいられなかった。
酷くなったのは小学2年の頃。母と二人暮らしを始めた頃だ。
この頃から母の精神的な不安や経済的な不安が大きくなり、私に酷くあたるようになった。
初めの頃は内職で家にいたけれど、仕事は2階でやっていて仕事中は来るなと言われていた。
2年から転校したのと、クラスの男子が女子を虐めるのが酷くてよく授業が中止になり校長か教頭が代わりに来ていた。
新任の女性の先生でよく困っていたのを覚えている。
そんな中で転校生で女の私は恰好の餌食となった。
しかし母に相談することもできず、ただ耐えることしかできない。学校に行きたくないと言ってしまうと怒られる。

ある日家に帰ると母がいなくて。嗚呼もう帰って来ないと何故か思い、私は寂しさと苦しさに耐えかねて自転車の荷台に荷物を閉めるためのゴムを首にかけて引っ張った。
でも小学2年の子が自分で紐を引っ張ってもただ苦しいだけで。泣きながら玄関に倒れ込んだ。

結局母は帰ってきたけれど、それからもいつか捨てられるという感覚は抜けることはなく。夜中にトイレに行くときも母に「私はトイレに行くからね。トイレにいるからね。」と言わずにはいられず、わざわざ寝てるのを起こしてと言われるけど。それを言わないとトイレに行けなかった。

解離が少しずつマシになるとこの感覚が出てくる。
今は母に捨てられることはなく、捨てるなら私のほうだとは分かっているんだけど。
起きて家族がいないと、そのまま事故とかにあって帰ってこないんじゃないかとか。
私のことを心配してくれる友人に返事をしても、こんなに日によって、解離の仕方によって心の状態や考え方、感じ方が違う私を嫌いになるんじゃないだろうか。
助けてと言ってもし助けてくれたとしても、私が「人が怖い」と感じてしまうと、大切な人でも好きな人でも「怖い」と感じてしまう。
それでまた迷惑をかけたり嫌な思いをさせてしまうんじゃないか。嫌われてしまうんじゃないかと。解離が酷いときとは違う不安が襲ってくる。
それならもう友達とか作らないほうがいいと思う自分と、寂しいと思う自分。
どちらも正直ある。

私がこの解離がある限り、いつ、どんなきっかけで「人が怖い」と思ってしまうか分からない。
そうなると人の気配も怖いし小さい物音やスマホの着信音も怖い。
友達が「助けて」と言ってきたときに、私はその人を助けられるのか。声を聞いたりメールの返事を返せるのかさえ分からない。
こんな人間が友達や友人を作っていいのか。
一方的な身勝手じゃないかとも思える。

でも調子が良かったときは本当に楽しいことが多くて。
Twitterでやりとりしたり。チャットでやりとりしたり。ネットでだけどおしゃべりしたり。
普段も今と何も変わらないのに。
公園に行くと空を見て綺麗だと思えたり。
なにかに見えるかな？と思ってTwitterにツイートすると、フォロワーさんが自分にはこんなふうに見えるよって教えてくれたり。
そんな何気ないことが楽しく幸せに思えてた。

心に傷や病があると幸せになってはいけないのかな。
いけなくはないけど、やっぱり難しいことが現実には多いです。
とても。とっても…


差が激しいが故に気付けたことを書いてみました。
まだ完全に解離から戻った訳ではなく、少しずつマシにはなったけどTwitterはまだ怖いし、人とのやり取りも不安のほうが大きいです。

そよかぜ