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  " いつかの短歌 "


飼い主が生きる長さの一部の中で、一生を過ごす犬。

最近、犬の老いを僅かだが、感じてしまうときがある。

長く一緒に暮らし、やがて訪れる別れ、全てをひっくるめて、犬にはこの家でよかったと思ってもらいたい。


人間の悲しみなんて、そのあとの話。

◇ ◇ ◇

動物のことを詠まれた短歌がたくさんあります。
その中、犬について詠まれた歌人さんの短歌です。

※ ※ 岡野大嗣さん ※ ※

     
      老犬を抱えて帰る
 
 いつか思い出す重さになると思いながら

「玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ」木下龍也 岡野大嗣 ナナロク社

  
    愛犬を愛犬だったなと思う
    
     思うときその愛の不在に

「うれしい近況」岡野大嗣 太田出版

◇ ◇

散歩のとき、犬がいつもこの奥の日陰になっている
ところへと引っ張ります。
その辺り、少し色が変わっているのがわかりますか?
 そこにだけ、一面に散りばめられた花がありました。
何この花?
 調べると、「サギゴケ」という名前でした。
詳しくは「ムラサキサギゴケ」です。
白色もあるそうですが、こちら紫色の花言葉は
「追憶の日々、あなたを待っています」
でした。
…………と言うことは、「未来に、ここに来て」
と犬に言われているのかもしれない…………
でも犬と一緒じゃなければ
もう行かない場所になりそうです。


 

短歌 ) ) )

       出会うとき
犬はリードを着けていない
別れるときにも外されてゆく
  

                吠えないで
         たまには喋ってみてと言う
       そしたら犬語で喋れと言われる
        
       


まだ8歳なのに、
勝手に先のこと言ってゴメンね、犬!
      (U^ω^)/(>_<)¶


#今日の短歌
#岡野大嗣  
#玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ
#うれしい近況
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