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オズの魔法使いは英語が得意。

 あの空間かっこいい。どこから見てもかっこいい。この状態もしかしたら日常の景色なのかもしれない。一瞬で私の憧れセンサーが感度よく反応する。
 ひとたび、電車を降りれば、そこは温故知新あふれる建造物が建っている。高層ビルが続くとおもいきや、突然朱色の鳥居に目を奪われる。遠い目線の先には昔、就学旅行で行った記憶のあるお寺。線香の香りが当時の記憶を連れて来た。

 毎年7月の海の日の近くに京都に旅行に行っていた。社会人になってようやく、京都のすばらしさに目覚めたのだ。新幹線ホームには修学旅行生が真四角を絵に描いたように真面目に並んで待機している。旅行鞄を片手にホームを歩く。車内で食べた軽食の空き箱を捨てる場所を探していると、ふとあるものに目が止まった。
 
 「京都限定」 ここでようやくしっくりくる。やはり京都にいるのだ。改札を出ると、やはり京都。海外からの観光客がたくさんいらっしゃる。遅めの昼食を食べるため、近くにデパートに入る。エアコンが効いた店内は一瞬で、季節を忘れさせてくれる。食事中に明日の予定を再確認して、ホテル向かった。
 翌朝、ホテルのロビー。数十人の異国の方々。「そうか今到着するんだ」 と思って後にした。

 地下鉄を使い「出町柳駅」 に到着した。切符を購入し「鞍馬駅」 行きの電車へ乗り込む。出発して20分経った頃だった気がする。海外の夫婦が不安な顔をして、電車の行先版を見ている。

けれど、その不安をかき消してくれる情報が無かったらしく、顔の表情は険しかった。と、そんな時だった。ある一人の女性が声を掛ける。
 
 日本人と普通に会話をする様に。しかし、1点だけ異なったこと。それは、とてもきれいな英語だった。心の中で「かっこいい!」私の中で何かが振り切れた音がした。

今、私が勉強している英語の動機はここから始まったのだ。もっと、具体的に言うと、「言葉に関係なく、来日した人達の助けになりたい」 である。
今では平気に住所さえ教えてもらえば何処でも行ける位、異国慣れしまっている。(もちろん英語力は別として……。) 
 
 しかし、当時の自分は石橋をたたいて壊してしまうほどの性格だった。けれど、どうゆう訳かあっさりその壁は壊れてしまったのだ。

 その理由は、母の死である。母はとても、旅行好きであった。年に1度は必ず家族で何処かへ旅行に行っていた。癌であることは知っていたのだが、こんなにも早くに別れが訪れるとは考えもしなかった。

 ここからだと思う。何か考え方が変わってきた。今やるべきことをするのはもちろん大事だと思う。仕事だったり、友達だったり。けれど、自分の目指す場所は揺るぎない信念として持つようになった気がした。そのための順番として今自分に何ができるかと言うことを自分に聞いてみる。

 やはり、どう考えても何十年考えても最後の答えは「自分よりも人のためにできること」であった。
 そのために、自分なりの武器や防具をそろえる必要があったのだ。戦に行くわけでなく、人のためになにかできるのであればその力は無限大だということも解っている。それは偉大な先駆者達が教えてくれた。

 自分のためだと、限界は近い。けれど、誰かのためだとその限界は突破できるのだ。
 
 私にとっての英語の習得。それは、「オズの魔法使い」 だと思う。それは、習得するまでの過程が大事であって、人から与えてもらっては決して、身につかないのだ。劇中、臆病なライオンが勇気を欲しいと言ったように。実は、自分のほしい物はその時には気づかず、旅の過程で自分にあることに気づくことと一緒である。

 今、TOEICを勉強しているのだが、ありがたいことに、英語以外のことも身についてきている。TOEICに対する姿勢。自分の限界は自分で決めていること。もし、その限界を振り切れるとしたら、それは自分自身のためではなく、誰かのためだと思う。
 このことを証明するために自分は、今まで以上の力を出している。

 京都で出会ったあの英会話での出来事以降、ようやく、自分の行く目的地が見える気がしてきた。
 自分が本当に経験したいことは、自分なりのタイミングが良くても、悪くてもやって来るのだと思う。それを、捕まえるための道具。簡単に言うと自分の得意技。それが多いければ多い程、捕まえる確率がぐんと上がってくるのだと思う。
 
 これからも、TOEICを勉強する上で色々な出会いがあると思うが、自分なりの考えで判断し、石橋を壊すことのないように進んでいきたい。
今、私の目指すTOEICの点数。今は遥かに遠いけど、道筋は確実に見えている気がします。大きな勘違いかもしれません。
 
 けれど、その勘違いで目標点数に到達できればそれはとてつもない大きな証明になると思います。大きな勘違いで、TOEIC800点をクリアした人として。まだまだ、学ぶことはたくさんあります。けれど、飽きず、あきらめず、学んで行こうと思います。
 そして、これからも、色々な異国へいき、様々な人と出会い、多くの経験を積んで行きます。

 最後までお読み頂きありがとうございました。
 私も色々な所へ旅行へ行きますが、やはり現地の方に聞くと色々知っています。
   私自身も、日本にいらした異国の方が迷っていたら、声を掛けて行こうと思います。

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