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イギリスの地名の由来や語源まとめ|旅行が楽しくなる雑学
イギリスに住んでみて、イギリスの地名は同じようなつづりの似ている地名が多いことが気になっていました。
たとえばマンチェスター(Manchester)、ドンカスター(Doncaster)の〜sterやノッティンガム(Nottingham)、バーミンガム(Birmingham)、ダラム(Durham)の〜hamなど。
今回はイギリスの地名によく使われる言葉の由来や語源についてまとめてみました。イギリスを旅行する際に、知っていると昔はどんな街だったのか想像できて奥深さが増すかもしれませんね☺️
ベリー・バラ(Bury, Burgh, Brough...):壁で囲われた土地、城塞都市
Edinburgh
長い年月を経て綴りが変化し、北部や南部では綴りが異なることが多いですが、ベリーやバラとある地名はゲルマン語の「Burg」が語源と言われています。これは、防衛のための壁で囲われた城塞都市を意味する言葉です。
今もその名残がある都市もあれば、まったくない都市もあります。
例:
ソールズベリー(Salisbury/ストーンヘンジのあるイングランド南部)
エディンバラ(Edinburgh/スコットランドの首都)
ミドルズブラ(Middlesbrough/イングランド北部)
ピーターバラ(Peterborough/イングランド東部)
チェスター・カスター(Chester, Cester, Caster):城塞
Manchester
チェスターやカスターが地名の最後につく場合、ラテン語の「Castra(複数形)/Castrum(単数形)」という単語が由来しています。大規模な野営地を意味しており、古代ローマの要塞・砦・野営地があった城塞都市や要塞都市に多い地名です。
例:
マンチェスター(Manchester/サッカーチームが有名なイングランド北西部)
ドンカスター(Doncaster/競馬が盛んなイングランド北西部)
レスター(Leicester/2000年近く歴史を遡れるイングランド中部)
ドン・デン(Don, Den):丘、谷
London
ドン・デン(don, den)は丘を表す場合と、逆に谷を表す場合があるようです。起伏のある土地に多い地名なのかもしれません。
ロンドン(London)もdonで終わりますが、ロンドンの語源ははっきりとわかっていません。ケルト語のLondinium(沼地の砦の意味)やLowonida(幅が広すぎる川の意味)、ラテン語のLondinos(勇敢なの意味)が語源ではないかなど、様々な説があります。
例:
スウィンドン(Swindon/日本人も多いロンドン西部に位置する都市)
アビンドン(Abingdon/名門男子校が有名なオックスフォードにある町)
フォード(Ford):川の浅瀬
Oxford
フォードは川の浅瀬という意味があり、フォードがつく地名は水辺に多いです。今はもちろん橋がかかっていますが、橋がなかった時代には川を渡って町を行き来できる浅瀬(フォード)に町ができたことで地名にもなっているよう。
オックスフォード(Oxford)は名前の通り、雄牛(ox)が渡れる浅瀬(ford)という意味から来ているそうです。
例:
オックスフォード(Oxford/英語圏最古のオックスフォード大学のあるロンドン西部の都市)
ブラッドフォード(Bradford/イングランド北部)
アム(Ham):家屋敷、村、囲い地や河川の湾曲部など
Birmingham
アム(ham)は特にイングランド南部に多く分布する地名です。このアムの由来を説明する論文を見つけたのですが、多くの意味があり場所によって由来が異なります。
バッキンガム(Buckingham)やバーミンガム(Birmingham)は、家屋敷や村といった人間の居住地に関しているそう。一方ロンドンのバラム(Balham)やイーストハム(East Ham)は囲い地、突起地形、河川のカーブしている場所などの地形が由来となっています。
バーミンガムは今は大きな工業都市ですが、ベオルンマンド族の村が由来と言われています。
例:
バラム(Balham/ロンドンの町)
バッキンガム(Buckingham/農業が盛んなイングランド南東部)
バーミンガム(Birmingham/工業が盛んなイングランド中西部)
イーストハム(East Ham/ロンドンの町)
ハンプトン(Hampton):川のカーブにある町
Southampton
前述のアム(Ham)には河川の湾曲部という意味もあり、ハンプトン(Hampton)はhamと後述のtonが合体して「川のカーブにある町」に多いようです。
サウサンプトン(Southampton)は、今も曲がりくねった川が街を流れており、由来の通りのようです!
例:
サウサンプトン(Southampton/タイタニック号が出航した港のあるイングランド南部)
ノーサンプトン(Northampton/イングランド中東部)
マス(Mouth):河口
Portsmouth
〜マス(Mouth)は、River Mouth=河口から来ています。直訳でわかりやすいですね。河口の周りに作られた、海に面した街を表しています。
例:
ポーツマス(Portsmouth/イギリス海峡に面したイングランド南部)
ボーンマス(Bournemouth/イギリスのリゾート地として人気のイングランド南部)
プリマス(Plymouth/イングランド南西部)
プール(Pool):港
Liverpool
水が溜まるところという意味だったPoolという単語は、港町に多い地名です。古くから港町だった場所に多いよう。
例:
リバプール(Liverpool/ザ・ビートルズの出身地であるイングランド北西部)
ハートルプール(Hartlepool/イングランド北東部
トン(Ton):囲い地、屋敷、居住区
Brighton
トン(ton)は、囲い地、屋敷、居住区などを意味しており、Town=町の語源となったとされています。
例:
ブライトン(Brighton/ビーチが人気のイングランド南部のリゾート)
ダーリントン(Darlington/イングランド北東部の鉄道発祥の地)
ケンジントン(Kensington/ロンドンの町)
アポン・オン(Upon, On):川沿い
Newcastle upon Tyne
アポン・オン(upon, on)は、川沿いを意味しています。そのためか、川が大きく蛇行している地名に多いです。アポンやオンの後には川の名前がついています。
例:
ニューカッスル・アポン・タイン(Newcastle upon Tyne/イングランド北東部の大都市)
ストーク・オン・トレント(Stoke-on-Trent/陶器産業が有名なイングランド西部)
ストックトン・オン・ティーズ(Stockton-on-Tees/ハリーポッターのバーノン役俳優の出身地、イングランド北東部)
まとめ
イギリスの地名は、歴史と深く関わり合っています。今回挙げた地名もケルト語やラテン語・英語など様々な言語が語源となっており、とても複雑です。地名の由来を調べていると、その土地の歴史も同時に勉強しているようです!
他にもまとめきれていない由来や語源はたくさんあるので、気になる方はぜひ調べてみてください😊
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