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エディンバラの不気味な地下都市|ツアーで地下都市を探索!

スコットランドの首都、エディンバラ。エディンバラ旅行での行き先を調べていた際に、かつて地下都市があったこと、地下都市に行くにはツアーに参加しなければいけないことを知りました。せっかくの機会なので、ツアーに申し込み地下都市へ行ってみることに。

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エディンバラの街並み

エディンバラで有名な地下都市ツアーはおそらく2つ。The Real Mary King's CloseMercat Tourです。

The Real Mary King's Close は、現在エディンバラ市庁舎がある場所の下に位置しています。当時の衣装を身につけたガイドが、演技を交えながら案内してくれるそう。こちらは私が行くとき休業中だったため、行けませんでした。

Mercat Tour

Mercat Tourは地下都市ツアーやエディンバラの歴史について学ぶツアー、ガイドがローブを着て不気味さが増すゴーストツアーなど多数のツアーがあり、今回は「Historic Underground」に申し込みました。大人1人£16でした。

ツアーの集合場所は、ロイヤルマイルにあるMercat Cross。このモニュメントは式典で使われたり、英国王室からの宣言の公表などに使われているそう。

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参照元:BBC

私が参加した回は、参加者は合計10人ほどでした。子供連れの方もちらほら。コロナ対策として、地下へ入る際はマスクの着用を促されます。また屋内外問わず、他世帯とはソーシャルディスタンスを保つよう注意されました。ガイドとの距離が離れるため、声がしっかり聞こえるようにイヤホンを貸してもらって説明を聞きました。

エディンバラの街の歴史

地下都市へ行く前に、Mercat Crossでエディンバラの街の成り立ちについて少し説明があります。

エディンバラは、現在はOld Townと呼ばれる旧市街地が生活拠点として賑わっていました。ロイヤルマイルがメインストリートで、そこからClose(クロス)と呼ばれる細い路地が北・南に伸びており居住地へとつながる造り。

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中央横に伸びるのがロイヤルマイル、縦方向の路地の多くはクロスと呼ばれる

1513年のフローデンの戦いでイギリス軍に敗れたスコットランド軍は、イギリス軍がエディンバラに押し寄せるのではと恐れ、街をすっぽり囲むようにフローデン・ウォール(The Flodden Wall)を建設しました。この狭い"壁"の中で約1万人が暮らしており、建物は上に伸びるしかなく一番高いアパートは14階もあったとか。その後郊外へと開発が進み、South Bridgeが作られました。

South Bridgeと地下都市|ブレア・ストリート・ヴォールト

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South Bridge(参照元:HISTORIC UK

このSouth Brodgeは建設当時、上記画像のように19個のアーチで支えられた橋でした。橋の上にお店が建てられ賑わいを増し、アーチ部分には床・天井が作られお店の作業場や倉庫として使われるように。これが今回ツアーで探索した、地下都市(ブレア・ストリート・ヴォールト)です。

地下の真っ暗なスペースで、靴職人や時計職人などが作業をしていたそう。そんな職人さんたちがくつろぐパブも地下にあったというので、驚きです!

また19世紀ごろ、医学の発展のために大学の医学部では人体解剖が行われるようになりました。解剖には処刑された犯罪者の遺体を使用していましたが、学生たちは死体不足で困っていたそう。

そのため、埋葬されたばかりの一般市民の墓を掘り起こして遺体を売る"Body Snatcher(死体泥棒)"が増加。死後時間があまり経過していない"新鮮な死体”が必要だったため、地下都市にも遺体を保管する場所があったと言われています。

このBody Snatcherの恐ろしい事件として有名なのは、「バークとヘア連続殺人事件」。興味がある方は、ぜひ調べてみてください。

地下都市のその後

地下都市はビジネスや生活拠点、犯罪の温床などさまざまな役割を果たしていました。しかし光がなく、換気もできず衛生状態が悪い劣悪な環境であったため、橋が完成してから30年ほどで完全に放棄されたと言われています。そして瓦礫で埋められ、人々の記憶からも徐々に消えていきました。

しかし1985年にとあるパブの店主が、地下のリフォーム作業などをしていた際に、偶然この地下都市を発見。発掘作業が行われ、歴史が語られるようになったといいます。

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ブレア・ストリート・ヴォールト内部

ツアーに参加してみて

今回ツアーに参加してみて、エディンバラの街並みや構造、それらの背景にある歴史について理解を深められ、すごく貴重な経験となりました!

ツアー自体は1時間15分あり、地下は部屋の中にキャンドルが数個あるだけのほぼ真っ暗な状態。子供連れの方もいましたが、5歳程度の子は集中力が切れてあきてしまっていたり、こわかったのか泣きそうになっていました。小さい子供をお連れの方は、参加できそうか検討が必要かもしれません。

Mercat Tourでは、地下内でもフラッシュなしであれば写真撮影はOKです。前述のThe Real Mary King's Close は写真撮影NGなようなので、写真撮影をしたい方はMercat Tourがおすすめ。

またThe Real Mary King's Closeに参加した友達や知り合いの話を聞くと、スコットランド訛りがひどくほとんど理解できなかったといっていました(ほぼ英語ネイティブの人でも30%くらいしか分からなかったそう)。ただ演技力が高いので、雰囲気で理解できるとのこと。

一方Mercat Tourの私が参加した回のガイドさんはスコットランド訛りは全く気にならず、ゆっくりはっきり話してくれたので、とても理解しやすかったです。

ツアーで回る場所は異なるので、時間が許すのであれば両方のツアーに参加してみるのも面白そうです。

またエディンバラ観光や地下都市ツアーの様子をYoutubeにアップロードしているので、興味があればぜひ見てみてください。

https://youtu.be/LmQZagRuSTA

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