見出し画像

葉月が抗がん剤治療をする事になりました。

 
 
私なりの今年の「#8月31日の夜に」と言う話を書きたい。
 
  
7月11日
うちのねこズの葉月が具合が悪そうで動物病院に連れて行くと
エコーで、もしかしたら子宮が腫れているかも?との事、今この状態は危ないのでどんな状態かも診るために緊急手術します。となりました。
 
実は葉月に関して保護猫だったので年齢とか色々分かってない事が沢山あって、
保護した時に今の動物病院に連れて行くと、
お腹に避妊手術の跡があったから避妊手術はしているかもしれないとの事だったので、避妊手術はしていませんでした。
 
私自身も、どういった避妊手術したのかは分かってなくて、
今のお医者さんも葉月がお腹が痛そうだったから、
検査とかお腹のエコーとかした時に、腎臓じゃなさそうとか、可能性を1つずつ潰して見つけていかないとで、
避妊手術で卵巣だけ取るような方法もあるから
最終的には手術で見てみないとなんだけど、もしかしたら残された子宮が腫れてるのかなぁ?って
 
そして開いてみてびっくり、子宮無かった…。
 
原因は腸が腫れてて子宮っぽかったらしい。
最終的に悪い場所を7cmくらい切除したそうなんだけど、お医者さんも思ってたよりひどくてびっくりしたじゃろな、私もびっくり。
 
そして切除した腸を検査に出して、結果を待つ事に。
その時お医者さんから「あまり良い状態じゃない」と言われていて、
検査結果は大顆粒リンパ球性リンパ腫(LGL)と言う悪性リンパ腫の中でも極悪中の極悪なガンでした。
  

  
 
「あまり良くない」だろうとは聞いていたけど、
…いざとなると覚悟してても、ショックを禁じ得なかった。
あまり時間が無いけど、いたち(旦那)と最期ケンカにはならないように良く話し合わないと、と思いました。
 
  
 
7月18日
葉月退院。

   
家に帰ってきたけど、食欲もあって、元気だし、
本当にガンなの?って感じでまだ信じられなかった。
 
 
それから今後の事を考える為にお医者さんから教科書(で良いんかな?)を拝借してリンパ腫についてや、
抗がん剤についてを読むと、治療となるとすごいむつかしいと言う事が分かった。
  

 

   
抗がん剤はそもそもガン細胞だろうが正常な細胞だろうが判別せず殺す薬なので、
静注だと点滴で30分間安静にしてないとならない、失敗して薬が皮膚に垂れたりするとその場所が壊死するかもとか、
あとは使って良くなっても、副作用が1ヶ月後に出て手遅れなんて例もあるみたい
もうなんかネガティブな文字しか頭に残らなかった…。
 
  
でも私は、
抗がん剤、一度試してみようかなと思った。
今ならまだ葉月に体力もあるし、可能性あるなら一本いっといても良いのかなと。
静注の抗がん剤は多分だけど30分も大人しくさせるのは葉月の性格を考えたら無理かな…w
調べてみたらL-アスパラギナーゼ(ロイナーゼ)と言う薬は筋注で非壊死性の様だから、
L-アスパラギナーゼ+ステロイドでいってみよー!
 
と言う事をいたちに伝えると特に何も「じゃあお医者さんに頼もうか」とだけ、
お医者さんにも抗がん剤治療をしたいと伝えると、葉月の今の状態からしても治療したほうが良いだろう、と
使いたい薬もほぼ一緒だった。
 
  
7月31日の夜
葉月の抗がん剤治療が始まりました。
もう私自身のことじゃないのに心折れそうだった…。
 
・抗ヒスタミン剤、筋注
これが、ワクチンでもまあまあ大人しい葉月でもぎゃあ!ってなる
噛まれた
3回挑戦してやっと成功😭
・L-アスパラギナーゼ
筋注でも皮下でも大丈夫なので、さっきの抗ヒスタミン剤の筋注の悲惨さ具合により皮下に、
半分量入れて様子見、大丈夫そうなのでまた半分
これはまあまあ平気。
・ステロイド剤
また騒ぐので皮下に変更
どうやら筋注が駄目っぽくて葉月も疲れたに違いないはず…。
  
  
  
8月3日
抗がん剤治療から3日経過。
30%くらいの確率で、治療から3日までの間に消化器毒性と言う発熱や吐き気や食欲がなくなったりするらしいんだけど、今の所食欲もあって、特に変わりなく。
ひとまず第一関門はクリアしたかも?
あとは4日後ぐらいから骨髄抑制が起きてきて、好中球が1週間で最下点になるらしいので、敗血症とか気をつけないとならない。
ここがふんばりどころ。
 
  
  
8月7日
葉月、抗がん剤治療から1週間経ったー

  
めちゃくちゃ食欲あって、熱も大丈夫そう。
まだまだこれから気をつけなきゃならない事が沢山あるんだけど、とりあえず良かった。
3週間ごとなので次は8月21日に。
 
  
それからいたちも私もお盆休みに入り、葉月の事もあるし、新型コロナの影響もあり、
ほぼほぼ家に居て、
共働き夫婦だから、普段からあんまり長時間の話し合いをする事はなかったんだけど、
今年はとにかく話をする時間があった。
 
その中で、葉月の治療の事についても話をしていて、
いたちは私が「抗がん剤治療をしたい」と言った時に何も言わなかったけど、
本当は抗がん剤治療も何もしないで自然に任せたかったらしい。
ただ、葉月の前で喧嘩したくないから言わなかっただけだよ。
と言われ、正直腹が立った。
 
夫婦で話し合わなきゃいけない時に、喧嘩したくないからとの理由で、話し合わないのはなんでなん?
葉月が抗がん剤治療で駄目だった時におまえが治療するって言ったからとか言うつもりかよ!
人に責任押し付けないでよ!
と、結局喧嘩に。
 
  

いたちも私も葉月の今後を、
「今まで通りにごはんをもりもり食べて、陽のあたる場所で安心してすやすや眠れるような日常生活を送って欲しい」と思っている。
そこは夫婦共に強く同じ考えである。
 
いたちは抗がん剤は副作用があるし、わざわざ辛い思いをさせるくらいなら、抗がん剤はしないほうが良いと思っている。
私は、葉月に使える抗がん剤があるのに使わない手はないんじゃないかと思っている。
 
そこから何度も何度も話し合い、ひとつ私達の中で分かった事がある。
それはガンの治療は「抗がん剤を するか しないか」の2択にはなってやしないかという事、
 
 
「抗がん剤を するか しないか」の2択にしてしまうと、
今後も抗がん剤を色々使っていこうという方針になった場合、いま現状使える抗がん剤は何か、
次に使える抗がん剤はあれとこれとそれがあるけどどれにしようか、と抗がん剤を使う事が目的になってしまい、
もし葉月が今後転移があって悪化してもう使える抗がん剤がありませんとなった時に、
「もうだめだ…」と絶望になったりしないかという事。
 
本来の目的は
「今まで通りにごはんをもりもり食べて、陽のあたる場所で安心してすやすや眠れるような日常生活を送って欲しい」なので、
この目的に近づけるのであれば抗がん剤は選択していくべきだし、
逆行してしまうのであれば、抗がん剤はしないほうが良い。
中止する事も出来る。
 
抗がん剤をしなくても、ステロイド剤で維持したり、
緩和ケアなど出来ることは山のようにある。
  
ガンの治療はどんな生活を送ってほしいかの目的に対して、その時にどんな治療をしていくか、
ガンとどうやったら上手く付き合ってもらえるか、との対話だと思う。
 
だから「抗がん剤を するか しないか」は、
ガンの治療の一部に過ぎないと思っている。
 
  
  
私は学生時代、8月31日に宿題を全部やるタイプで、
今まで夏休みをないがしろにしてきてた。
この歳になってこんな大事な、忘れられない8月が来るとは思ってもみなかった。
  
 
8月31日の夜
葉月が抗がん剤治療が始まってから1ヶ月になる日、
どうなるかは本当に分からないんだけど、
出来る事なら元気でいて欲しいな。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?