【7分で解説:排便】PTOT国家試験 脊髄損傷領域 第55回 AM-問題66 #せきそん国試
今回は第55回PT国家試験の午前:問題66を解説します。
今回は排便についての問題です。問題文に随意的なと記載があるので見れば一発で分かる問題です。
まずは排便の神経機構について解説します。以前、排尿の神経機構について解説しました。リンクを貼りましたのでよろしければご覧ください。
排便の神経機構
排便反射中枢は排尿と同様にS2-4となります。
まず直腸まで来た便塊が直腸壁を伸展させます。伸展刺激は骨盤内臓神経(内臓求心性神経)によって仙髄排便反射中枢へと送られます。仙髄排便反射中枢から橋排便反射中枢を介して大脳皮質に情報が伝達されると、便意を催します。排便時には、排便反射中枢から陰部神経(運動性線維)を介して(随意的に)外肛門括約筋が弛緩し、さらに骨盤内臓神経(副交感性線維)を介して(不随意的に)内肛門括約筋が弛緩し、排便が生じます。
このように排便と排尿の神経機構は非常に似ています。関わる神経も同じなので一緒に覚えておくと良いかと思います。
では選択肢を見ていきましょう👇
1.陰部神経
いきなり答えが出てきました。陰部神経は運動性線維=随意的な制御に関わります。
2.下殿神経
大臀筋の神経支配=下殿神経ですね
3.下腹神経
下腹神経は交感神経です。腰髄側角からの刺激が骨盤神経節に至り、側枝が内肛門括約筋を反射的に収縮させます。つまり排便の抑制に関わります。
4.骨盤神経
骨盤神経(骨盤内臓神経)は求心路:内臓求心性線維と遠心路:副交感性線維があり、ともに排便に関わります。
5.閉鎖神経
閉鎖神経は大腿の内側面の感覚および股関節の内転筋群を支配します。
答えは 1.陰部神経 でした
YouTubeでも解説しておりますのでよろしければご覧ください👇
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