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「科学は楽し」

長男が二年生のころだったか、学校の理科の授業でちょうど電極のところを勉強しているようで、電流のしくみを使った「イライラ棒」(懐かしい~!どれくらいの人が知っているかな?)もどきを作って持って帰ってきた。
うまく作れたようで、なんだか得意になっていた。
聞けば、数人の同級生が長男に作って欲しいと頼んできたそうな。

漢字はなかなか覚えてくれない彼、どうも私に似ずに「科学大好きっ子」のようだ。

現在も毎年続けられているが、子どもたちに向けた科学に関する催しが地元であり、長男は絶対好きだと思ったので、当時一度連れて行ってみたことがある。

ちょっと出遅れ気味に会場に着くと、中ではもうたくさんの子ども連れで賑わっていて、人気のコーナーは整理券もすでに配られ終えていたので、私たち家族は割と空いている所に並んだ。

地元の理工系の大学生のお兄さんやお姉さんたちが、子どもたち相手に手づくりおもちゃを使って手ほどきをしてくれていた。

まず長男が挑戦したのは、飛行機とホバークラフトの中間みたいな乗り物がもう研究されているらしいが、その原理を応用した簡単な紙のおもちゃ。工作は得意の長男、お兄さんにやさしく教えてもらいながら時間はかかったが、ちゃんと出来上がった。
しかしさっそく試しに動かしてみると、(輪ゴムを使って走らせるのだが)輪ゴムを引っ掛ける部分の切込みが甘かったのか、なかなか上手に走らせることができなかった。主人と私もやってみたが、うまくいかなかった。科学はそうそう甘くない。

組み木をはずして再び組み立てる立体パズルも夢中になってやっていた。
やりだすと結構おもしろくはまってしまった。
担当のお兄さんが三~四人はいたが、やはり得て不得手の人がはっきりわかり、私が「これ、難しくってできないんですけど。」と言って、難易度高そうな組み木を手渡したその人はちょっとできなさそうで、当分ああでもない、こうでもないと頑張っていたのだが別の人に助けを求めていた。

あとはゴムの性質を利用した温度計もどき、糸で氷釣り、共振の応用や「ドラえもんの空気砲」もどき、メッキの実演、太陽電池で動くものなどなど、ほんの一部しか見ることができなかったが、大人でも楽しめるイベントだった。

ちなみにその頃五歳だった次男は全く問題外!つまらない、おもしろくないを連発。
ついには主人にせがんだのだろう、さっさと会場の外に出てしまい、私と長男が出てくるまで車の中で待っているという始末。こうも興味が兄弟違うとはね。

しかし本来私も理数系が苦手。教えてもらってやってみれば楽しいけど、自分で考えたり作たりなんて到底無理!

いずれ次男にも好きになって欲しい分野なのだが…。
その願いはやはりその後打ち砕かれてしまうことになる。そして、長男はそのまま「科学の子」となっていくのだった。

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