見出し画像

相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ その9:スマホ、PC、デジタル情報の管理

皆さん、こんにちは。島根県松江市で相続コンサルタントをしております山根博幸です。

相続に関する不安や疑問を少しでも解消していただくために、今回「相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ」というシリーズをお届けします。全10回にわたり、相続準備の重要性や具体的な対策について、わかりやすくご紹介していきます。

相続の準備は、家族の絆を深め、将来の安心を確保するための大切なステップです。各回では、実際の事例を交えながら、実践的なアドバイスや役立つ情報をお伝えしていきます。

それでは、第1回目から始まるこのシリーズをお楽しみいただき、皆さんの相続準備に少しでもお役立ていただければ幸いです。

相続の準備は、家族の絆を深めるための大切なステップです。その一環として、スマホ、PC、デジタル情報の管理を行うことの重要性について考えてみましょう。ここでは、デジタル情報を適切に管理した場合としなかった場合の違いを具体的な事例を交えてご紹介します。

デジタル情報を管理しない場合のデメリット

ある日、田中さん(仮名)は母親の急逝に直面しました。母親のスマホやPCに多くの重要な情報が保存されていましたが、ロックがかかっていたためアクセスできませんでした。この事実により、田中さん一家は次のような問題に直面しました。

  1. 重要な連絡先へのアクセス不可:母親の友人や重要な取引先に連絡することができず、葬儀の手配や相続手続きに支障が生じました。

  2. 財産情報の把握困難:銀行口座情報や保険証書、契約書類などがデジタル形式で保存されていたため、相続手続きに必要な情報にアクセスできませんでした。

  3. 家族間のストレス:デジタル情報にアクセスできないことで、家族間での対立やストレスが増大しました。特に、長男はすぐにでもデバイスのロックを解除すべきと主張し、次男はセキュリティの問題を懸念しました。

デジタル情報を管理した場合のメリット

一方で、佐藤さん(仮名)のケースでは、両親が生前にデジタル情報の管理を徹底していました。この事前準備がどのようなメリットをもたらしたか見てみましょう。

  1. 重要な連絡先への迅速なアクセス:スマホやPCのロック解除方法が家族に共有されていたため、必要な連絡先に迅速にアクセスでき、葬儀や相続手続きがスムーズに進みました。

  2. 財産情報の把握:銀行口座情報や保険証書、契約書類などがすぐに確認できたため、相続手続きが迅速かつ効率的に行われました。

  3. 家族の協力強化:デジタル情報管理の重要性を理解していたため、家族間での意見の食い違いが少なく、協力して手続きを進めることができました。

デジタル情報を管理する手順

デジタル情報を管理する際の手順を簡単にご紹介します。

  1. パスワードの管理:スマホ、PC、重要なオンラインアカウントのパスワードを安全に保管します。パスワードマネージャーを使用すると便利です。

  2. バックアップの作成:重要なデータは定期的にバックアップを作成し、クラウドストレージや外部ハードドライブに保管します。

  3. 緊急連絡先の共有:家族や信頼できる友人と、デジタルデバイスのロック解除方法や重要なアカウントへのアクセス方法を共有します。

  4. デジタル遺言の作成:デジタル資産に関する遺言を作成し、どのように管理・分配するかを明確にしておきます。

  5. 定期的な見直し:デジタル情報の管理状況を定期的に見直し、必要に応じて更新します。

まとめ

相続の準備は、家族の絆を深める重要な機会です。特に、スマホやPC、デジタル情報の管理を徹底することで、手続きが簡便化され、家族間の協力を強化することができます。また、重要な情報に迅速にアクセスできるため、相続手続きや葬儀の手配がスムーズに進みます。生前にしっかりと準備を進め、家族で話し合いを行うことで、相続に対する不安を軽減し、安心してその時を迎えることができるでしょう。

相続準備に関して不安や疑問がある方は、ぜひ相続コンサルタントや専門家に相談してみてください。プロのアドバイスを受けることで、より安心して家族の未来に備えることができます。家族の絆を大切にしながら、安心して未来に備えましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせて頂きます。「スキ」ボタンがとても励みになります。