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ビンチョウ?【完全養殖のマグロ試作品】食した感想と、マグロの特徴。

今日はちょっと趣向を変えまして、養殖マグロを食った感想です。よろしくどーぞ。

まずはその経緯からザックリ説明するねー。

うちは両親共に地元の鮮魚・マグロの卸市場で働いてたことがあって、オカンは今でもたまにピンチヒッターのバイトしに行ったり、お客さんのお店に呑みに行ったりとその界隈と交流があんの。

僕も幼い頃に可愛がってもらったり、長期休みや繁盛期にお手伝いバイトに行ってたことがあるよー。

なので、魚介系の試作品やサンプル品などをいただくことが昔からたまーにありまして。

ザックリ言うとそんな感じの経緯で、今回は【養殖マグロ】をおすそ分けいただいたのよ。

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【養殖マグロの歴史】

つまんない話しではあるだろーけど、ちょっとお付き合いよろしくね。

ジャパニーズソウルフード、マグロちゃん。

そもそもマグロって、他のお魚さんよりも養殖が難しいとされてきたんす。

マグロちゃんって、餌や水を飲み込むときに一緒に入ってくる空気を取り込んで呼吸すんのね。
だから、物理で『動き続けてないと死ぬ』お魚さんなの。

ので、みんな大好きマグロちゃんが減ってきてるぞ!ってなっても、なかなか養殖できなくて。

出来るようになっても、稚魚を捕まえて育てるものだったから、それじゃ絶滅への道は変わらないじゃない?

で、何年か前、マグロの養殖実験に挑戦しているという映像を見たし、調べてみたら2002年に近畿大学さんが実験に成功してるらしいのん。

これが、すしざんまいで年始に有名な『本マグロ』ってやつで、別名はクロマグロさん。

このクロさんの他にもマグロって種類がいっぱい居て、ミナミさん、カジキさん、ビンチョウさん、キハダさん……とか、マグロって言っても色々いらっしゃる。
多分、日本に出回ってるのは主にこの方々。

キハダさんも近大が実験してたみたいだから、年月的にもう成功してんのかもねー?

で、今回いただいたのは多分『ビンチョウ』さん。

多分、ってのは、うちのオカンはそーいう情報が全然わかんないタイプの人で、僕も『養殖のマグロ』としか情報をもらえてないからです。笑

完全に僕の経験による見た目と味のカンのみで、以降『ビンチョウさん』と仮定してお話しを進めまーっす!😆

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【お味の感想】

一言で言えば、とても課題の多い肉質。

餌の問題か、あまり泳ぎ回れないのか、身が柔らかすぎのテロンテロンで、脂がぎっちょり。

そしてそのぎっちょりテロンテロンな脂の臭いが強い。

現状で僕の感覚としては、お刺身として天然に台頭できるポテンシャルには全然届いていませんでした。

(オカン伝いにコレを提供いただいた方も試行錯誤したようで、煮たり焼いたりしても脂ぎっちょりの臭いはどーしようもなかったそう)

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【ビンチョウさんの特徴】

ビンチョウさんって、元々の天然物も身が柔らかくて脂が多いタイプなの。
クロさんやミナミさんよりも身の色が薄くてちょいピンクめなのが特徴。

人間でいうと、『動けるデブ』みたいな身の感じだと想像したらいいかも。
脂は多いし身も締まってないけど、動けるから脂身が固まってなくてポヨンポヨン柔らかいの。

んで、そんな感じで身が柔らかくて脂が多いから、お高くて数が減ってるクロさんの中トロの代わりに安く手に入るビンチョウさんが『ビントロ』として回転寿司やスーパーとかで大人気になってったイメージ。

『パパイヤ鈴木とオヤジダンサーズ』とか、DJダイノジさんの『オッサンダンサーズ』みたいな、親しみやすさでお茶の間やお客さんのスターになってる感じというか。
それが天然のビンチョウさん。

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【食べ方や加工の工夫】

で、そんな『動けるデブ』ことビンチョウさんの養殖はぎっちょりテロンテロンで、もはやただのデブと化したワケだけども。

しかし、諦めることなかれ!

動けるデブになるまでのストーリーにも、きっと売り込める価値・今しかない価値ってのがあるはずだ!

まだ諦めんなよ養殖ビンチョウさん!

ってことで、僕が試した食べ方や、食べてみて想像しうる用途を書いてくよー。

全体のザックリした印象としては『前菜』や『加工品』として、であれば現状でも使えると思ったんす。

■僕のお試し■
『あん肝』も一緒におすそ分けいただいたので、

・醤油をまとわせた養殖ビンチョウ
・七味マヨ
・あん肝

を、『フォアグラステーキ』みたいに重ねて、前菜っぽくしてみたんすよ。

酸味とコクで脂を中和させられるマヨちゃん。
僕はワサビが苦手なので、爽やかさじゃなくベロの痛覚を刺激する七味ちゃん。
別の臭みとオイリーさを持つあん肝ちゃん。

狙い通り、マヨとあん肝の脂がマグロの脂の臭いを気にならなくさせた。

主食が、梅納豆を酢飯で巻いた巻き寿司だったのも相性が良かった。

きっとこれに、
・ゆずポンジュレ
・刻みミョウガ
・刻みガリ
・青じそ
・ネギ
あたりのやつをトッピングしたら、脂のくどさもなく食感も生まれてもっと美味しくなるだろうなーって思った。
あん肝ちゃんを炙って香ばしくしても良いのかも。

■加工品として■
身の柔らかさと脂の量からいけば、混ぜ物のないネギトロを作るのにも適してるだろーなって思う。

今はどうか知らないけど、僕の知ってる加工品の安価なネギトロって実は100%マグロじゃないのよね。
マグロの身に、魚脂や赤身の別のお魚も混ぜながら機械で混ぜ混ぜミキサーかけてくの。

もしかしたら今の流通してるネギトロは100%マグロなのかもしれないし、例えそーじゃなくてもちゃんと普段ぼくらが食べてるよーなお魚さんたちで日本の基準をクリアしてるから怪しいモンでもないんだけどね。

脂の臭いも、ワサビ醤油やネギが最初から混ぜ込まれた『ネギトロ加工品』としてならクリアできるかもねー?
薬味の品種とか量とか、黄金比を研究すればだけど。

■お料理の妄想■
というか、めちゃくちゃ洋食に寄った前菜としても使えると思った。

・西洋ワサビ
・エシャロット
・歯ごたえのあるボイルエビ
・グレープフルーツ
・塩味と食感のキャビア

とかね。
なんとなくだけど、テロンテロンの養殖ビンチョウさんには西洋ワサビのほーが合う気がして。

もしくは、ハワイのソウルフードの『ポキ』みたいな漬け料理とかね。
あれってマグロ以外にも色々あるし、お味も色々あるみたいだから、どっかしらヒントはありそーだなーって。

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クロさんやキハダさんもまだまだ流通量はそんなに多くないだろうし、マグロの養殖ってとっても年月のかかることらしーから、その途中経過の『ただのデブ』なマグロちゃんたちもしっかりと売っていくことで研究を続けていって欲しいなぁーと思いました。

そしたらさ、ほら、もし天然のほーの身が悪い年でも捨てなくて済むじゃない。

あ、ちなみにね、他のマグロさんたちの特徴も、僕の記憶を羅列してくね。
僕のベロと脳みその記憶なんで、間違ってたら詳しい方はこっそり教えてね。

■クロさん■
赤身の色が濃い。どこを食べても美味しい。マグロっつったらコレなぐらいの、みんな大好き本マグロ。
■キハダさん■
主にツナの原料。フライにも適してて、マグロ特有の鉄分の味もしつつ色は薄め。油との相性がいい。
■カジキさん■
お鼻がシャキーンとしてて、見た目がとっても個性的。故にマスコットキャラやネタ武器としてゲームに登場することもある。
その生息地や身の質から、洋食のソテーやマリネに使われることが多い。身の色や食べた味の軽さから「お前ホントにマグロ?」ってぐらいアッサリさん。
■ミナミさん■
赤身はクロさんのようなハッキリと濃い色。確か、クロさんよりもちょっと小柄でトロが少ないんだっけかなー?時期や気候によっては、クロさんよりもミナミさんのほーが赤身が美味しいときもあるよ。

ってことで、今回は試作品を食した感想や、マグロさんたちのお話しでした。

ながーくなっちゃってごめんねー。

ではでは、今日もなるハピでいきましょー。

ほなまたねー(・ω・)ノシ

#養殖 #マグロ #養殖研究 #感想 #マグロの養殖


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