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あの頃日体大で

こんな投稿があった。

そしてこんなやとりもあった。

日体大記録会で爆走したこともなければ、生島さんとの出会いもない。私は何のことを言っているのか分からず、以前このnoteでも紹介した青学の熱男・高木に「どーゆー意味?」と聞いた。

その答えを聞いたときに懐かしくなったので、久しぶりにnoteを書いてみようと思う。

生島さんの著書を読んで何の話か知ってる方もいるかもしれないが、「そのこと以外」を最後の一行に書くので、拙い文章だが読んでほしい。

日本国民であれば全員周知の事実かと思うが、私は宮城県の公立ではまぁまぁ部活が強い高校で陸上競技の長距離をしていた。

高校2年生までは「陸上は高校まで」と思っていたが、某青山学院大学陸上部監督との出会いで心は揺らぐ。

高校2年生の東北大会で当時3000mscに出場していた私のもとへ、今では有名な原晋氏がやってきた。「青山学院大学へ入ってくれ!」とまではいかずとも、「君がどういう選手か知りたい」という感じで会話した。

舞い上がった。

「大都会東京のいわゆる頭がいい青山学院大学で陸上ができる」という憧れ。

何も決まってないのに「あ、入れるんだ」と勘違いしていた。

3年の4月の段階で5000m14分49秒、1500m3分58秒。これは全国を目指すには遠い。スカウトも強豪校からは来ない。さらには家の壁を蹴って穴をあけてしまいふくらはぎが骨折して冬を棒に振ったランナーをスカウトするだろうか。それは否だ。

いつ顧問のもとへ連絡が来るのかとそわそわしても、全く来ない。ほとんどのランナーは高校2年の終わりか3年になってすぐに進路は内定している。

そうなると青学のスカウトに全可能性を期待してた私は入る大学がない。だって2回も声をかけてくれたじゃないか。

返事が来ないなら監督にお願いしよう。

青山学院大学陸上部のホームページをみると、4月に日体大記録会に選手達が出場することが予定されている。なら監督も来るだろう。

ということで日体大記録会に行ってみた。もちろん新幹線の宮城県からの往復は実費。

今考えると、電話なら分かるがノンアポで会いに行くという選択肢をとった自分に少し笑えてくる。

まず高校の顧問に別の記録会のエントリーをやめて日体大の記録会にエントリーさせてくれと交渉することから始め、やっと当日。

ベストも原監督が見守る中、2秒更新。

そして監督を発見し、無表情の監督がやってくる。

「良い走りだった。だが申し訳ない、君は次の次の次だ。君の上にいる2人の返事を待っている。もし🆗だった場合残念だが推薦の枠がない」

的な内容を言われた。

次の次の次ってなんだ。そんな言葉あるのか。

頭が真っ白になるということを、高3の4月に高橋青年は初体験する。

ふざけるなよと。こっちは東京でモテモテウキウキユニバーシティーライフを妄想してるんだよと。

いまこの記事を書いて2時間近くが経過してるが、高校2年のときの担任に「僕は青山学院大学に行きます。学力なんか関係ありません。僕をスカウトしてくれる人がいるんです。」と宣言して猛烈にぐちぐち言われたのを思い出した。

行けなかったらダサい。その担任に「ほれみろ、お前なんぞ行けるわけがない」と言われるのを想像して帰りの新幹線ですごくすごーーーく悔しくなったのを鮮明に思い出せる。

仮に体育会系ゴリゴリの大学を選んだとしたら、自分が溶け込める訳がない。

そもそもタイムが遅いから人気のある大学には行けない。

勉強という道もあるが偏差値49の高校で199人中139位の自分には到底無理だ。

初出場でも初シードでも初の◯◯位でもいいから、とにかく新しいことをできる大学が良かった。直感で青学なら楽しくウェイウェイやれると思った。

ってことで、諦めの悪い男高橋は宮城県高校総体で1500m、5000m、3000mscの3種目にエントリーして原監督が「3種目もエントリーして3つともご活躍してすごいじゃないか!ぜひうちにきてくれ!」というバレンタイン最後まで貰える可能性にかけて居残りする男子並みに可能性が低い方法をとった。

結論からいうと3種目とも予想外の結果を残すことができて、最終日は宮城県に原監督自身で足を運んでくださり、ぜひ来てくれと言ってくださった。

だからなんだってわけでもないが、忘れていた出来事を思い出して、いまの自分に「無理」といわれてそれを覆そうとする努力ってしてるのかなとふと感じる。

いきなり真面目なことをいうが、本気でそう思う。多分してないからだ。仕事でもできない理由ばかり並べている。

そんな気がして、高校生の熱意がふとちらついた気がする。

そして最後にこれだけは言わせてほしい。

監督、人間の底辺のような僕をスカウトしてくれてありがとうございます。最高の仲間と出会わせてくれてありがとうございます。

監督着任15周年記念おめでとうございます!

(X月X日15周年お祝いパーリーあるんやで)

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