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不登校娘の中学一年生の終わらせ方。

今日、ぴぃの中学一年生が終わった。

年明けから、ぴぃなりに動き出し、週1、2回の登校のほか、

月2回の教育支援室での面談

週1回の学校支援「新しい居場所」への通所

全ては、自分が願った中学生になるために、自分で選択して、自分で決めた。

最終日は絶対に行く。

そう意気込んでいたが朝からなんだか不調気味。

離任式の後、気持ちが悪くなったからと保健室へ。

どうしてかは聞かなかったけど、泣きながら行ったとか。

その後教室に戻り、最後に先生から通知書を渡される時間。

どのタイミングかは分からないけど、途中で帰ってきたとか。

二年生はクラス替えがあるから、今のクラスメートとはこれで最後。

この一年すごくお世話になった先生とも続投がなければこれで最後。

そんなことは今のぴぃにはお構いなく、帰りたいから帰るのだ。

なぜ?何があった?そんなことはいちいち聞かない。

その潔さともいうべきか、意志の強さというべきか、ぴぃが自分で決めて行動していることをかっこいいと思う。


「中学一年生、お疲れさま、よく頑張ったね!」

私の心の中はこれに尽きる。これしかないし、これ以上もない。

ただ、この言葉をぴぃが求めているか、喜ぶかと言われたら違う気がする。

「なりたい中学生になれていない。」

ぴぃの中にはいつもこれが見え隠れしているから。

「中学校からは部活に励んでるはずだった。」

「友達と学校行事を一緒に取り組みたい。」

「青春したい。」

年明けにそんなことを言っていた。

今のぴぃが捨てきれない学校への思いはそこにある。


ただ、年明けから動き出したぴぃが行く学校にはもう、ぴぃが求めている居場所は、なかった。

先週、私1人で学校へ行き、ぴぃの担任の先生と話をした。

担任の先生「ぴぃさん、頑張ってるね。ほんと頑張ってると思う。教室に来てもね、1人なのよ、あの子。私がいつもそばにいるのはあの子のためにならないから、私は学校に来たら見てるだけになっちゃうけど、それでもよく来てくれたなって思うのよ。」

それを聞いて、胸が締め付けられる思いだった。

同じクラスにいるぴぃが信頼しているお友達2人には、それぞれ親しい子が別にいて、そして部活の仲間がいる。

ぴぃのことを気にかけてくれてはいても、ぴぃから行くことはない。

ぴぃが送りたかった友達との学校生活を、思ったように送れていないまま、ぴぃは一年生を終えるのだ。

そんなぴぃに、これ以上がなくても「がんばったね」だなんて軽々しく言えない。


「疲れた〜」と言って、クラスメートと先生に最後のお別れも言わずに帰ってきたぴぃ。

泣きながら行った保健室でもらった一杯のアクエリアスが美味しかったと言うぴぃ。

体をあっためたいと言い、突然浴槽を洗ってお風呂を沸かしだすぴぃ。

沸かしてる間に自分の部屋まで掃除をして、珍しく掃除機までかけているぴぃ。

ぴぃは、きれいさっぱり中学一年生を終わらせているのだ。

私はそんなぴぃに、大好きなラーメンを作り、「おいしいよ」と言う優しいぴぃに向かって「ありがとう」と笑顔で返すだけ。


ぴぃは先週の支援室での面談で、4月からの面談と通所は少し回数を減らすと伝えていた。

「4月はちょっと頑張りたいから・・・」

と恥ずかしそうに言っていた。

この一年を振り返って、ぴぃがどんな二年生になるかなんて考える必要はない。

私はこれまで通り、今、目の前にいるぴぃの成長をただただ愛おしく感じるだけ。

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