【 米雇用統計 】 その結果はFOMCの利上げ幅の維持を示唆 FirE♯606
11月の米雇用統計の結果が、市場予想を上回る結果となりました。
そこから導き出される経済の動きはもちろん良くない方向ですね。
【 米雇用統計 】
今回の雇用統計の結果を見ていきましょう。
■ 平均時給増加
労働者の時給の平均値は上昇という結果となりました。
簡単に言えば、給料は上がっているということになります。
つまり、米経済の力強さは顕在という結果となります。
このデータが12月のFOMCまでに得られる経済に関する最後のデータとなります。
11月の時点で、今後のFRBの利上げの減速が見込まれてた中で、雇用統計の結果は、その流れを変える可能性を示すものです。
■ 労働参加率
今回の雇用統計でも、労働参加率が低下しました。
女性の参加率が目立っています。
この状況は、コロナ禍における米政府の補助金が出ていた時期に目立った動きと同様です。
それは補助が手厚かったために、働くよりも補助金をもらっている方が良いという考えが先行したものでした。
簡単に言えば、お金に余裕があるし働く必要がないときに参加率は落ちます。
もう一つ考えられのは、米国のホリデーシーズンとの関係です。
11月後半の感謝祭から、クリスマスまでがホリデーシーズンと呼ばれますが、そのあとは年末年始が待っています。
各学校の休日も重なることから、母親世代の労働参加が位置的に落ちる可能性もあります。
【 FOMCの利上げは継続 】
今回の雇用統計の結果を受けて、12月の利上げ幅は、引き続き0.75ポイントとなる公算が大きくなりました。
0.5ポイントとみる動きもあるかと思いますが、私の予想は0.75ポイントとしておきます。
もう一度バシッと利上げして、経済に最後の圧力を加えて、トドメをさすと見ています。
この効果を12月の雇用統計や、CPIから見出し、値上げ幅の緩和を行うでしょう。
【 ドル円 】
雇用統計の結果は、米国の利上げ継続を示すため、ドル買が進むことは間違いありません。
再度ドル円は、140円台をつけるでしょう。
しかし、その後、さらに下がっていくことはないでしょう。
【 投資戦略 】
FRBの動きから見出す投資戦略は、”買わない”です。
現代界では、株価は回復傾向にあります。週明けには、雇用統計の結果から下がるでしょう。
この下がり具合によっては、買ってもいいですが、
利上げ後にさらに経済にダメージを与え、各データがどの水準まで下がるのか、上がるのかは不透明です。
その結果によって、また株価が左右されます。
つまり、しばらくは、振り回れる状態で、ボラティリティが高くなります。
この状態は市場において好ましくありませんから、株価の伸びは期待できないでしょう。
そのため、週明けに下がったところで、買ったとしても、さらに下げる可能性が高いです。
買うなら、さらに下がるポイントを狙おうと思います。
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