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退職した社員とクライアント研修で再会しました

お疲れ様です、すずめです。

今日はびっくりする事がありました。先日退職した社員と再会しました。
業務委託元のメーカーが主催するオンライン研修会だったのですが、画面に以前退職した社員がいたんです。
参加者は全員所属している会社名と、今日はこんなことを頑張ろうと思います!
と一言うのですが所属がうちと同じ委託業務をしているライバル会社でした。

この日は私たちの会社も複数人で出席したのですが
退職した社員、うちの社員達、私は全員びっくりしていました。
全員、お互いに

「え、何でここにおるん・・・」

という顔をしていたと思います。
だいぶ気持ちが混乱した中実施された研修だった為、後日クライアントの担当者に聞いてみましたが
回答はざっくり言うとこんな感じでした

この社員はそもそもうちの会社に対して不満を持って退職を考えていたと聞いています。
私は業務の連絡をしている中で御社への不満と退職を考えている事を相談されました。
なので決めるのは自分だけど、ライバル会社の求人を見てみるといいかもねとアドバイスしただけですよ。

これって、良いのか・・・と思ったのが正直な感想です。
要は人材を必要としていたライバル会社へ転職を促す様な話をしたって事じゃないですか。
ライバル会社は人材を欲しがっていていたので、求人コスト分うちの会社よりも良い待遇で雇い入れる事が可能でしょうし、
クライアント担当者も取引先をコントロールする立場としては、うちのライバル会社であれ人材が安定することは好都合です。
退職を考えていた社員も今までと同じ仕事内容ですが上手く行けば納得のいくお給料を受け取る事が出来ます。

ライバル会社、クライアント担当者、退職を考えている社員の利害が今回一致する目途が立ったので
晴れてこの社員はライバル会社の社員として働く事になったという事ですよね。

クライアント担当者の言い分としては、私は退職を考えている人の相談に乗っただけ。
そこの会社に行くような指示はしていない。だそうです。
そういうことするんですね。聞いた私がバカでした。
私はこのお三方に対して率直に、汚いな。と思ってしまいました。

そもそも今の業務を複数の会社に請け負わせてるのは、業務委託元とその先の癒着を防ぐためとか
複数の会社と契約する事でノウハウと蓄積させたり、程よく競争をさせる為だとばかり思っていました。
でも違いました。だったら人材紹介料を頂きたかったなと感じます。
もう、これやっちゃうと会社の情報と人材、売上…色々失う事になります。
しかもうちに在籍している間にクライアント担当者が、ライバル会社に転職を進めるとか。
やってることがめちゃくちゃだと感じます。

ただ思うのは昨今は転職や副業をしやすい環境だからこそ、こういう事がある事を想定して採用活動や人材育成をした方が良いのかもしれません。
労働環境を整えて心理的安全性を高めたり、社員達にチャレンジをさせてキャリア安全性を高めたり
会社は人材に対して働きやすさと、働きがいのどちらも提供する必要が出てきています。
今回私たちの会社は退職した社員に対してどちらも提供する事が出来なかったので、同じ条件で働くのであればライバル会社に行って自分の労働環境を整えるために行動を起こした。というだけかもしれません。

ですがこの社員は転職後1年程で退職をしてしまい、現在は家の近くのスーパーで働いているそうです。
結局ライバル会社もこの社員の報酬に見合った労働環境を整えたり労働条件を出していたのですが、採用コスト分浮いたお金をこの社員に支払えていたものの仕事のパフォーマンスはあまりよろしくなく
結局この社員に対して業務量を増やしたり、人手の足りない店舗を回るという事で人件費を捻出していたみたいです。
なので本人も通勤先が定着しない為生活が落ち着かず、通勤自体も負担に感じてしまったため退職という決断をしました。うちの会社で退職した理由と何だか似ていて複雑な心境です。
この話はクライアント担当者から聞いたのですが、この担当者の口の軽さにも呆れてしまいます。

ただここで思うのは転職先を選ぶポイントです。
単純に給与や業務内容だけで仕事を選ぶと自分にとって非常に苦しい決断になってしまうのではないのかなと感じました。
多くの方は給与や自分が働く内容で転職先を選んでいるかと思いますが、特に日本の会社に多いのですが入社した当初の業務内容にずっと従事するという事は稀で部署や業種を跨いで働くケースが殆どです。
なのでこれは私の考えですが、給与や業務内容を見る事は勿論大切です。
その上で、その会社で働いている
自分より5歳~10歳程上の先輩方の働き方を見ると自分の持っている期待値を実際に働いた時の現実に近付けられるかもしれません。
働き方を見る事が難しい方は今は企業の口コミを見られるサイトなどがあるので、そこを参考にするのも方法の一つです。
この先輩方の口コミこそが良くも悪くも私たちが見ることの出来る
その会社で働いている方達の働いている感想だからです。

そしてもっと大切だと感じるのは、口コミにはあまり良い事が書いていない事が多いのですが
その不満や愚痴に近い口コミに対して自分が余裕を持って耐えられるかどうかを何度も慎重に考える事です。
要は色んな口コミがある中でその不満や愚痴を書く事となった元のストレスをもし自分が受けるとなった時、自分はどれだけのストレスを感じるのかは人それぞれです。
業務量が少なくて定時に帰れる会社があるとすると、ワークライフバランスを大切にしている方にとってはとても良い環境です。一方でスキルを高めたり、長期的なキャリアアップを考えている方にとってはこの環境は物足りないと不安要素になる方も実際にいます。

会社(特に株式会社)は従業員の人生をより豊かにするところではなく、利益を追求する事が求められます。
なので会社それぞれ、社員に対しての負荷の掛け方が異なりますし。その会社の負荷に対する対価(給与)の相場もまたまちまちです。

今回の退職した社員を見てみるとまず、うちの会社に対して持っていた不満は
①給料が安い、②思うように休みが取れない、③勤務地が家から遠い。でした。

そこに対してライバル会社は、
労働条件に見合った給料を支払う事が出来るので、移籍の検討を提案をさせてください。
想定している勤務店舗のリストと一緒に話を持ち掛けました。
この社員は額面と労働条件を見てこれなら今の会社にいるよりはマシ。同じ業務内容だし。
と受け取り移籍を決めます。
でもこの話を聞いて思うのが、確かに業務内容は同じで給与は上がって良かったと思うのですが
この話を元社員に持ちかけていた時と同時期にクライアントに対してエリア拡大の提案をしていました。
要はこの社員はエリアを拡大する際に必要な人材を短期間で獲得したかったんです。
結局移籍した当初はうちの会社と同じ様な通勤距離の複数勤務地に出勤をしていましたが、エリア拡大により泊まり込みありの出張も対応する事となりました。
移籍したてなので人間関係も構築できないまま、会社のお願いを聞いてしまったんですね。
確かに宿泊先のホテルから出張先の店舗までの勤務時間は短いですが出張ありとなると話は別だったようで、自宅近くにある会社の内定をもらい次第退職をしました。

そもそもこの社員が移籍した会社は、この様に出張をしながら働いている方が多く
給与はうちより高い方もいると思いますが出張や勤務店舗が定まらない中、出張しながら働くとなると
自分の重要視しているものと天秤に掛ける必要が出てくる方が出てくるのは当然だと思います。
ライバル会社はもしかしたら出張の事は言わなかったのかもしれません。

転職先の提示している労働条件以外にも、会社は意図しているかどうかは別として開示していない情報は沢山あって
その情報こそが自分が転職先に求めている事だったりします。

転職や退職は自分のキャリアプランや人生そのものにとっても大きいイベントなので
中長期的に自分のキャリアを考えながら転職活動をしたい。
自分の人生について考えながら仕事を探したいと言う方は今回の出来事を参考にしていただけると、転職先でこんなはずじゃなかった。という事が少なくなるかもしれません。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。

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