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正社員を育てる難しさ

皆様お疲れ様です。すずめです。

最近ですが早急に在職者の中から正社員を作る必要があり、その担当を私が担う事になりました。

先日の座学を受けて残すところあと、
接客動画を提出してクライアントの所属するチームのスコアを平均80点以上獲得すれば認定をいただけます。

あと一歩なのですが、この一歩があまりにも大変だという事を思い知りました。
というのも

自分の接客を評価されたくない。
いつもの接客じゃいけないんですか?
求めているものがいつもの接客とあまりにも違うんですぎます。
こんなにしゃべることが多すぎるなんて聞いてません。

と、候補者たちの動揺や文句が収まりません。
実はクライアントに提出する動画は
通常の販売員の接客ではなく管理者として新人スタッフに教えたり、部下や後輩が
接客で不明点があれば教える立場であるという事が前提なのでそのフェーズごとそれぞれに伝えなければいけない事が沢山あり結果普段の接客より話す量が多くなってしまうんです。
実際お客様を接客する際、お客様自身は何かしら調べてきますし興味のある事は進んで質問をしてきます。

今回提出する接客動画というのは普段とはあまりにもかけ離れているので、アレルギー反応が強く出てしまいました。
しかもこの候補者たちの職務経歴は正社員や営業の経験がほぼ事務や販売の仕事を転々としてきた
方達ばかりです。
自分の伝えやすい様に伝えていたことを、相手に分が理解できるように伝えるのは非常に難しい事だと思いますし
それを接客に織り込むというのはとても難易度が高い事です。
動揺や文句が出ても仕方がないですよね…
でも社長から面談でこの事は伝えてもらっているはずなのに…にしても文句が多いです。

覚える事は多いと思いますが、私も一緒に頑張る覚悟を決めているので一緒に頑張りましょう!
伝えたところ、候補者の方達は不安いっぱいの顔でそうですね…としぶしぶと言ってくれました。
なんとか一緒に頑張ってくれそうですが社長は面談の時に何を話したのでしょうか…。

色々気になる事はありますが後日社内のトレーニングが始まりました。
まずはじめに、自分の接客を恥ずかしがらずに見せる所からスタートです。
候補者たちは自分の接客を第三者から意識して見られる事が無かったのでそこに強く抵抗がありました。これからはお手本として自分の接客を見せる場面も出てくると思うのでまずはそこから慣れてもらおうと考えました。

今日はウェブで練習をしましたが最初なので時間は短く、軽いフィードバックをしてそれから今後の予定を伝え、解散しました。
画面から全員退出して30分くらいした後、2人の候補者からそれぞれ個別に相談良いですか・・・?と連絡が入りました。

1人目からは
「私、こんなに厳しいって聞いてないです。しかも練習時間が業務時間に入っていないっておかしくないですか!?やっぱりやりません。」
と早々に辞退の連絡でした。
さっきのが練習だと回答したのですが、本人はその練習に備えられる練習を業務の時間内に準備して欲しいという事でした。普段から接客を主な業務にしているし、実際にお客様相手に仕事をしているのでそこでフィードバックをした事を試して欲しい。これからも練習は何度もするから。
と伝えてみましたが、本人は余裕を持って他の社員との練習に合流したかったみたいです。
確かにこの社員は他の社員と比べて改善するところが多いと感じました。きっと本人もそれを感じ焦りから業務時間にもっと練習をしたかったんでしょうね…
でも引き続き通常の業務は続けて貰いたかったので、今回の試験は見送りとしました。
次回以降の試験の為に練習は引き続き参加しても問題ないと伝えましたが、自分のペースで練習したいという事で練習もそれ以降参加する事はありませんでした。

2人目からは
「他の方のレベルが高すぎて、とてもじゃないけど付いていけません。こんなレベルじゃ付いて行けるか不安です。」
私からは今の所1番問題ないと思っていた社員でした。私にはそう見えませんでしたが、この候補者からはそう見えたのだと思います。
出来ている事も多かったし、全員同じレベルからスタートな事。
出来なかったところはフィードバックをするので少しずつ直していけば大丈夫な事。
を伝え、その時は気を取り直してくれました。
しかしそれからは出勤すると売り場で愚痴が止まらないらしく、その愚痴で他の社員もウンザリしてきたため社長が再度面談する事となりました。
色々話はしたみたいですが、一旦は社長が面倒をみて合格させるために個別に育てるという事でした。
しかし社長の個別レッスンは日中の仕事が終わってからWEBで実施しているらしく、この社員曰く夜11時までの練習が週3回ほどあったという事です。
この状態が2週間程続いたある日この社員のご家族から社長に直接電話があり、こんな労働環境なら退職させてください!
と伝えられ、今月末で退職することになりました。
社長は日中別の仕事があるし、そもそも勤務時間とかあんまり気にしないかもしれないですが、この社員は労働者なので勤務時間を考えて欲しかったです・・・

社長についてですが本人曰く社会に出てから、働く先の殆どが労働基準法なんて無い職場で働いてきたみたいです。
なので私から見てどう考えてもアウトな事を何の悪気も無くやってしまう所が度々あります。
一昔前と比べ今の時代では到底受け入れられるものではないので、私が見つけた所は意識していただくよう強めにお願いをしているのですが、それでもまだまだ目に余る所はあります。
何度かお願いをしているのですが、それでも自分達とあまりにも感覚の違う言動をするのでその意図を聞いてみた事があります。
まず社長は自分が労働者だった時と同じ事をしているだけ
その時の労働環境やマネジメントを受けた中で、成長出来た自分がいる。
だから従業員にも自分の様に成長をして欲しいからやっている。

という事でした。今回退職者が出ていますが、本人曰く悪意はないんでしょうね。
確かに今の社員達をクライアントの合格基準に持って行こうと思ったら相当な努力が必要な部分があるのは私も理解できます。
ただ、焦ったからと言って急に成長できるわけではないですし
夜11時まで個別でトレーニングをしているというのも受け入れられませんでした。
動画提出までのスケジュールがタイトすぎるのか、本人の力不足なのか、私や会社の配慮不足なのか…

それぞれが少しずつ重なってしまった事が今回の離脱者や退職者が出てしまった要因だとは思います。
他の社員達にこの反省を生かしたいのでどういうしたらいいのか、別の会社で社員教育を担当している知り合いに聞いて相談してみることにしました。

丁度知り合いの会社も入社式が終わり、新入社員の教育真っ最中なのですが非常に苦戦しているという事です。
トレーニングは勤務時間中に完結させないといけないし、
後々「聞いてなかった」「説明不足です」「会社は何もしてくれなかった」と言われない為に、入社してまずはありとあらゆることを一旦座学で詰め込んでいて、
ただそうするとこんなにたくさんの事を一度に覚えられません。となってしまうので
労働時間の最後1時間を復習の時間を設けています。
実際これで本人たちが完全に理解できているのかをというと、それは無く結局自宅で自主学習をしている社員はいるみたいです。
会社は研修にあたり様々な工夫をしているけれど、一部の社員はプライベートな時間で自主学習をするし与えられた時間のみ頑張る子はその時間以外何もしないのでそこで力の差が生まれてきてしまう事もあるようです。

昨今、業務に関するお願いは労働時間の中に治収めなければならないという意識が更にに高くなっている中で
本人達のポテンシャルが違うのに会社はどういう形でフォローをするのが適切なのでしょうね…
私が知り合いと話した中で、合致していたのは研修とフォローアップの時間は会社が決めた時間の中で実施するけれど
そこで成長が出来なかった者については個々の判断の上で努力してもらうしかない。でした。
それはそもそも努力をするかどうかもそうですし、もう少し振り返りをしておきたい事に関して業務時間内の合間にやるのか自分のプライベートの時間を使うのか。もそうです。

特にプライベートの時間については、自身でフォローをしたいと思っている事に対して会社は駄目とは言えないし
積極的にプライベートの時間で会社の業務に関する勉強を振り返りなさい。とも言えません
あくまでもプライベートなので勉強したいと思うことも、会社に関する一切の事は考えたくない。と思うのも自由という考えです。

この記事を読んでいる方にお伝えしたい事は、
まず私はプライベートの時間に業務に関する勉強はしても良いんじゃないかなと思っています。
私生活に支障が出るほど勉強をしなさいといういう訳では無くて、やりたいのであれば業務時間内とか外とか関係ななく勉強したほうが良いんじゃないかなという意味です。
ただ今後の為になるのだろうか…とか、やってて意味あるのか。と思う方もいらっしゃると思います。
そういう方はそもそも自分の所属している会社や部署を見直す事も大切かと思います。
自分が今後働いて行く中で転職をしないという方は少なくなっていくんじゃないかなと私は感じています。
転職先となる会社は今後衰退して規模を縮小するという所はあまりなく、どちらかというと現状維持の為補充を掛けるか、成長の見込みがありそのための人材が不足しているから会社は求人を出して採用活動を行うという会社が殆どだと思います。
そうなってくると転職活動をする際に自分の実績を職務経歴書なり面接の際にアピールする訳ですが、そこでこの様な会社に対してどうでもいい仕事や、少なからず自分がやっていて意味のあるか分からない仕事をやって来たという実績をアピールした時
転職先の会社は果たしてそんな人材を選んでくれるのか。
あるいは与えられた仕事に対して疑問を持ち続けているけど、社内に提案が出来ない社員を会社は採用したいと思うか。という事です。
どちらも極端な例ですし、ここまで転職先の人事の方が見抜けるかというとそうではありません。
ただ長期的に見た時に今後働くにあたって戦力となる人材になれるという事は、転職先や在職中の移動の際に収入の改善という点だけ見ると一番関係のある事です。
自分のいる会社はそんな会社では無くて、古い体質の会社だから…と思っている方もいると思います。
しかしそういう会社が今後生き残る事は見込めるでしょうか…

今沢山の会社が今までの慣習を見直して、多くの物事を合理的で効率的な方法に変えています。
ただそういう所に目を向けられない会社があるのも事実です。
誰かが何かを変えてくれることを願って待つ事も出来ますが、皆さんの少しずつの意識や行動があるおかげで会社も変わってきているので
自分の今いる職場や、自分の持っている業務、スキルをぜひ見直していただいて
今後の働き方や給与が改善されることを心から願っています。
私も自分の状況や会社が少しでも良くなるよう、微力ですが小さなところから少しずつ向き合っていこうと思います。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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