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茶道はもてなしの心② この「もてなし」をもっと深堀したら?

茶道とは、「もてなし」の美学ともいわれます。
この「もてなし」とは何でしょう。前回、意味を深堀し「持て成す」ことを示しましたが、さらに深堀し「何を持って、何を成す」のか考えました。

「もてなし」の意味

まず、前回記したものです。

「もてなし」を新明解国語辞典でしらべてみました。(三省堂の新明解国語辞典は日本で一番売れている国語辞書だそうです。帯に書いてあります。)
もてなす【持て成す】:心をこめて客に応対する。狭義では、客に心を込めた茶菓・酒食を供することを言う。名詞:もてなし

そして、心をこめることを潜在ニーズに対応することと表現しました。
ここからが、さらなる深堀になります。
何を“持って”、何を“成す“ことが「もてなし」なのでしょうか?


「成す」とは

何を“成す“ことが「もてなし」なの?と質問されて実はあいまいな答えしかもっていなかったので、「成す」を国語辞典で調べました。

成す:①まとまった形のあるものを形作る ②産む ③もとの物・性質とは違った形に変化させる。

この③例として「災い転じて福と成す」「よしなに取り成す」がありました。「もてなし」の結果、お客様に違った形に変化させられることが成すなのかと思いました。
お客様だけでなく、亭主側も違った形に変化し、アップグレードすることも意味するとも考えました。


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主客一体

茶の心として、亭主の思い入れを客がしっかり受け止めて、亭主と客が一体となってその場の雰囲気を作ることを主客一体と言います。
亭主の心づくしを、客がありがたいことと受け止めた主客一体の境地が「もてなし」先にあるのでしょう。

「もてなし」とは、
モノ・サービスを“持って”心を尽くすことによって、主客一体の境地に“成す”こと

これら私が今、思っていることです。

ビジネスでの応用

通常のビジネスシーンで、サービスの提供のような場面が少なく「『もてなし』といっても接待の場面くらいしか思いつかない」と言われるかもしれません。
接待のような見返りを期待する場面でなく、心を通わすことで純粋に主客一体を感じることがないかを想像してみてください。

「もてなし」から「潜在ニーズへの心配り」と拡張して考えてみると、人が心を通わすシーンで、上司部下の1on1、顧客との商談など、進めるうえでヒントになるのではないでしょうか。


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