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ADA COFFEE NO.3 をROKして、沖縄の珈琲豆の共通点をまとめました。(2020年5月時点)

ADA COFFEEをLET'S ROK!

「沖縄」という土地で、「珈琲」という「農作物」と向き合う姿勢に、いつも背中を叩かれるような刺激を頂く方が農園をされています。

今回、ずっと「NO.3をROKしたい!」と思っていた珈琲が購入出来るようになったため、早速ポチッっとしました。

「NO.3」というのは、新しい精製方法(発酵ナチュラル)がなされたADACOFFEEで、先日のイベントで「浅煎り」のものを頂いています。

その時の感動をこちらに書きました。

それから、エスプレッソ用の焙煎のものがあればと願いつつ確認すると、「中深煎り」があったのです。
今回、ROKするのは「中深煎りのNO.3」なのです。
ワクワクと緊張の狭間でドキドキしました。

到着

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少しエイジングを掛けて抽出へ

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緊張します。
焙煎豆が40g入っていて、僕のレシピでは2回しかエスプレッソに出来ません。
「1回で決める」ために、いろんな珈琲をROKしてるので、まさしく本番です。

袋から開けると、ウイスキーを開けた時の甘い香りがしました。
「チェリーの力」がプンプンと鼻を刺激してきます。
どんな抽出をしようか、しばらく考え、想像していきます。

最後に自分が抽出し、閉じ込められたチェリーの力を爆発させなければいけません。失敗は許されない。

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飲む器は、これに決めています。
「琉球石灰岩の器」
沖縄の土地で生み出されるものは、全部これに乗せていきたいと思っていて、「母なる地」から「生まれる子」を抱く、ようなイメージで使用しています。

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それでは、グラインダーのホッパーに注いでいきます。

抽出ポイントの合わせ方

・いつもより細かく挽く
・強いタンピング
・素早く9気圧まで上げる

この3つのポイントを重視しました。

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一発勝負の抽出動画、バスケットから滲み出る瞬間まで不安でしかありません。
なんとか!
一発で決める事ができて、歓喜しかありませんでした!
見よ!これを!

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柔らかい味わい。そして、綺麗です。
ブランデー、ペッパー、梅、ザクロ、ピンクグレープフルーツ。
すごく面白い味わいでした。
今までのADA COFFEEさんの珈琲では感じられなかった風味をたくさん感じる事ができます。

自分で抽出して初めて味わう一杯は、至福、でしかないので、気になる方は挑戦へ!

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本題はここから

これまで、沖縄県内のいくつかで育った珈琲に触れさせて頂き、そして、ROKPRESSOでエスプレッソにさせて頂きました。

その中で、いくつか「これは沖縄の珈琲の特徴だ」と思う事が出てきたので、現段階の共通点をまとめていきたいと思います。

各地の珈琲豆

国頭村安田
品種:ムンドノーボ1号2号

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大宜味村
品種:ティピカ

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大宜味村(上写真とは生産者別)
品種:ムンドノーボ1号2号、ティピカ

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名護市
品種:ムンドノーボ1号

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糸満市
品種:ムンドノーボ2号

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北から南まで、沖縄では島全域で珈琲が育つ事がわかると思います。
普段、珈琲豆を触る人には、「何かしら」が少し伝わっているかもしれません。
これが、僕がこれまで触らせて頂いた沖縄県産珈琲です。

共通点
(ROK目線)

実際にROKPRESSOのレバーから伝わる、「感触」、を踏まえて書いていきます。

「繊維が柔らかい」

1番はこれです。
写真を見ても、シワやヒビが目立つのが見れると思います。
これがどう抽出に影響しているかというと

「圧力が上がらない」、のです。

そのために、いつも抽出している海外の産地と比較すると

・挽き目を細かくする
・プレスを速くする

この2つを意識して調整します。

珈琲豆の「密度」

これが低いように感じるのです。
今のところ、品種に関わらず見られる特徴で
要因がまだわからず、寒暖差、肥料分、それ以外に、まだ出来ていない珈琲栽培方法の作業があるのかもしれません。

レバーを下げながら、水が粉に染み込み、ガスを出し、膨らもうとする瞬間が反発力として伝わってきますが、「スルスル」と抜けていく感触がします。

そのため、「スルスル」抜けていくのを防ぐため
「細かく挽き」、水の通り道を小さくし
高い圧力を作って抽出が始まるように、「レバーを速く下げる」
という調整をします。

これは沖縄県産珈琲のROK専用の抽出方法になります。

すると、ちゃんと味も出てきます。

時折、「あまり特徴のない味」、と言われているのを聞いたりするのですが、「じっくり」抽出してみると、新しい顔が見れるかもしれません。

共通点
(農業目線)

上でも少し書いていますが、

「なぜ密度が低い豆になったのか」

この問いに対し、まずは「本当に密度が違うのか」という事を明らかにしないといけないのですが、今のところ確認する術がないのでもどかしい部分です。

種子が硬くなる理由、になりそうな事を調べていても、なかなか見つけたり、考察できたりする資料が出てきません。
でも、いくつかヒントになるものは見つける事ができました。

1、土壌PH値による養分の吸収と含有率について

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参照:アグリウェブ https://www.agriweb.jp/column/976.html

2、コーヒーの木の植物生理について

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参照:SCANEWS.COFFEE https://www.agriweb.jp/column/976.html

3、コーヒーの生豆の成分

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参照:全日本コーヒー協会http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/facts

4、種子と発芽のメカニズムについて

参照:福原のページ(福岡教育大学) https://ww1.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/2-1.html

5、コーヒーの木(コーヒーノキ)の種子とその芽生えの観察記録

参照:木のメモ帳 https://kinomemocho.com/sanpo_coffee_beans.html

これらを読みながら、思い当たるところがないか考えていたのですが、わかりませんでした。でも、4と5のページを見つけた時は興奮しました。コーヒーの種子が丸裸にされていて、種子が「何でできているのか」、は理解できました。

めちゃめちゃ面白いので、ぜひリンク先で一読してください。

僕の中の1つの考察

「寒暖差がある期間の長さ」

これは、僕が農業をしていて「果実が硬くなる」事がどういう時に起きたのかからきました。

それは、トマトを栽培している時です。
トマトは、寒暖差が出ると果実の表面が硬くなります。特に、冬に向かっていく時期にそれを感じやすく、季節の変わり目の時期のものが1番硬いように感じます。

もしかすると、寒暖差の「大きさ」、そして、「どのくらい」寒暖差の大きい期間があるか、というのが関係しているのではないかと思いました。

コーヒーも、収穫する時期によって変わっていたりするのかもしれません。

これは、自分のコーヒーの木たちが実を付けるようになってから、確かめていきたいと思います。

答えが見つけられずに今回は終わりますが、英語で検索したりするとコーヒーの栽培方法が多く見つけられる事に楽しさを覚えました。笑
これからまた、実物と比較しながら調べていきたいと思います。

ご一読ありがとうございました。

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