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【サバイバル】72時間の壁について解説

「72時間の壁」とは、災害発生後において、救助・救援・復旧の業務を実施する上で非常に時間を指します。この言葉が広まった理由として阪神淡路大震災があります。
阪神淡路大震災において被災後の3日を過ぎると生存率が著しく低下したという統計があり、その後この72時間を目安に様々な災害対応策が構築されています。
この期間内に適切な救助・救援・復旧の業務が行われなければ、
被災者たちの命を救うことが困難になることから、災害発生時には迅速な
対応が求められることになります。

72時間の根拠

この72時間という数字は何が根拠になっているのか?
これには2つの要素が関係しています。
1つは「カーラーの救命曲線
救急医学で使われている死亡率と時間経過の関係を表した曲線です。

そして2つ目は米国サバイバル分野で使用される3の法則です。
3の法則とは
・重度の出血.呼吸が出来ない.氷水では3分
・厳しい高温.低温条件下では3時間
・水を飲めなければ3日間
・何も食べられなければ3週間
上記が生死を分ける境界というもの。

これら2つの要素と、阪神淡路大震災における救命率を組み合わせたものが根拠にあると言われています。

緊急性は変化する

ただし、カーラーの救命曲線において、多量出血による死亡率 : 30分で
50%とされていますが、より致命的外傷による多量出血時には、
死亡率 : 1分で50%となります。
またサバイバルにおいても危機的状況における場所.行動.心理性の違いで生死の境界線は変化します。
付け加えると内閣府防災によると首都直下地震における"各市区町村.避難所への物資移送"は概ね4日目以降となっています。
災害に対する体制や状況によって緊急性は著しく変化するのです。

まとめ

「3日分(72時間)備えてあるから大丈夫!」
「3日以内(72時間)だったら助かる」など72時間という数字に囚われてはなりません。
できる限り多くの人が災害から生き抜くための
備えと行動、1秒でも早い救援活動が求められるのです。
ただし、災害に見舞われた際には自分の命は自分で守ること、
即ち自助が最優先になることを忘れてはなりません。


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