問いを立てるとはどういう事か?を自分なりに考えてみました。

最近「問いを立てる」という言葉をよく聞きます。

「問いの立て方」とか「問いを立てる力」の様な派生形で耳にすることも多いです。

わかった気でスルーしていたのですが、改めてどういう言葉なのかを考えてみました。


「弁が立つ」とか「腕が立つ」というように、何か(話し方や進め方)が「うまい」、「技量が優れている」という感じの時に「立つ」という言葉が使われることが多いようです。


だから、「問いが立つ」とは「質問がうまい」とか「問いかけ方が巧みである」という感じではないかと思いました。
つまり、何らかの質問に対して優れた技量を持っている事を言うのだと思っていました。

しかし今回のを良く見ると「問いを立てる」ですから、「問いが立つ」わけではない。


いやーー、私の勘違いですね(汗)


改めて「問いを立てる」とは何かを考えてみましょう。

「立てる」とは「建てる」と通じるように感じますから、なんとなく立ち上がっているイメージがします。横になっているより立っている方が目につきますから、見やすく目の前にあるという状態なのでしょうか。

つまり「問い」というものが、目の前に「立っている」状態がイメージされます。立つことで、誰でもが認識できるという利点があります。


では、「問い」とは?

問いと似た言葉に「問題」とか「質問」とかがあります。

「質問」とは「問い質(ただ)す」事ですから、多分そういう行動(行為)自体をさすのではないかと思います。

「問題」とは、「問いかける事がらやテーマ」「解決を求められている事がら」という意味があるそうですから、まさに今考えている「問い」に通じそうです。

その「問題」について、私はコンサルティング時に「現状と目標の間に存在するギャップ」と説明しています。 つまり、「今自分が置かれているところと、進むべきところが見えているからこそ、「問題」が明確にできる。」というロジックです。


「ただ困っている事」は問題ではなく、「困っている事をどういう状況にしたいのか」という目標を立てる事で「困ったこと」が「問題」になるのだと思います。


「問い」は「問題」を柔らかく表現したものだとすれば、「問いを立てる」とは「今の状況(多くの場合は困っている)を、どういう状態にしたらいいのか(目標)を決め、そこに達するための道筋(解決の仮説)を組み立てる事」ではないかと思いました。


つまり、「問いを立てる」とは、
1.現状を理解する。
2.あるべき姿(目標)を明確にする
3.その差(ギャップ=問題)を埋めるための道筋を組み立てて提示する
というプロセスを言うのではないでしょうか?


まぁ、技術開発や品質管理/品質改善などでいう所の「問題の設定」の行為そのものですね。

この流れでもう少し進めると、解決できない「問い」は哲学的であり禅問答になりがちです。
それは自分たちの思考力を磨くのには多少は役立ちますが、社会問題の解決にはつながりそうにはありません。


「問いを立てる」とは「解決すべき問題を設定する」という事です。


あくまでも私の理解ですが、何か皆さんのご参考になればうれしいです。


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