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アフターコーヒー、いかがでしょう?

こんにちは。
皆様、コーヒーはお好きですか?
日頃、私は温泉や宿のことをnoteに書くことが多いのですが、今回は
「コーヒーって奥が深い!」
と感じた出来事について、お話ししたいと思います。

突然「コーヒー迷子」に

草菴のレストランでお出ししていたコーヒーは、北海道で自家焙煎のコーヒーショップをしている社長の友人より、上質なコーヒー豆を空輸で送っていただいていたものでした。
丁寧に煎られたツヤツヤな豆、香りもよく、お客様だけでなくスタッフも大好きなコーヒーでした。

そんなとき、社長に突然の連絡が。。。
なんと、体調を崩され、焙煎を辞められることになってしまったのです。
今まで、常に美味しいコーヒーが手に入っていた状況から一転、「コーヒー迷子」になってしまいました。

レストランにおけるコーヒーの重要な役割

残された在庫はあとわずか。
この在庫がなくなるまでに、何とか次のコーヒー豆を探さなくてはなりません。
草菴は旅館としての営業だけではなく、金・土・日の週末限定でランチ営業もしています。
お泊りの方は、お部屋にコーヒーを設置しているので、コーヒーをご注文いただくことは少ないのですが、週末ランチにいらっしゃる奥様方には、食後のアフターコーヒーは欠かせない存在なのです。
美味しいお食事を召し上がっていただいた後には、美味しいコーヒーを飲んでいただきたい。そんな思いから、コーヒー選びはやはり慎重になってしまいます。

いろいろ買ってみるものの・・・

最初は、インターネットでいろいろなコーヒー豆を買って試しましたが、なかなか納得いくものに出会うことができませんでした。
その間にも、徐々に在庫は減っていき、焦りがでてきます。
やはり、今までのような上質なコーヒーを見つけることは難しいのかな、と思い始めたとき、ふと私の地元であり、草菴の創業地でもある出雲市・平田にコーヒー豆の販売をしているお店が出来ていたことを思い出しました。

はぜ屋さんについて

そのお店は「はぜ屋」さん。
知る人ぞ知る、平田のスペシャルティコーヒー専門店です。

「はぜ屋」さん外観

はぜ屋さんは、私の地元でもある出雲市・平田町にあります。
住宅街の一角にありながら、まるで山小屋に迷い込んだかのような、独特な空気感がある、とても不思議なお店です。
店内はオーナーの手作りの窓枠や、たくさんの文庫本など、本当に自分の好きなものだけ詰め込んだ空間なんだなあと感じました。
(草菴もそんな感じですので、すごく共感します)

お店の横の小路

藁をもすがる思いで、はぜ屋さんにお邪魔し、現在の状況をお話ししました。
すると、大変親身にお話を聞いていただき、【草菴オリジナルブレンド】のご提案もいただきました!

こだわりのコーヒーが並ぶ店内

コーヒーって、奥が深い!

はぜ屋さんでは、コーヒーへの熱い思いやこだわりを直に聞くことができ、大変有意義な時間になりました。
そして、数あるコーヒー豆の中から、【草菴オリジナルブレンド】に合う3種類をピックアップしていただきました。

ブレンドする豆を選ぶ際には、「これとこれだと殺しあうから・・・」「これにこれを混ぜても意味がないから・・・」「これとこれだとケンカしちゃうから・・・」といった豆同士の相性のようなものがあり、これは絶対私がインターネットで豆を購入していたらわからなかったことでした。
コーヒー豆をブレンドする際には、それぞれの豆の持つ甘さ、苦み、香り、焙煎の度合いなどの特徴をとらえ、ブレンドした時の味わいに幅を持たせることが必要であると知りました。

3種類の豆を選んでいただいて、オリジナルブレンド完成!
・・・というわけにはいかず、次に問題になるのは「ブレンドする豆の割合」でした。
今回は、今あるコーヒー豆の在庫が切れるまで時間がなかったため、はぜ屋さんから「3種類の豆を持ち帰って、自分でいろいろな割合のブレンドを試してみて、好みの割合を決めたほうが早い」とご提案いただきました。
「わかりました!やってみます!」と意気込んで3種類の豆を持ち帰り、厨房からキッチンスケールを借りて、割合を試しました。

細かく量ります!

ブレンドの割合で味が変わる

初めて、コーヒー豆をブレンドしてみて感じたことは「同じ豆なのに割合を変えただけでこんなに違うんだ!」ということです。
コーヒー豆を数グラム、増やす、または減らすだけで、1杯のコーヒーの味が全く違うものになります。
これには私も、試飲したスタッフや家族も本当にびっくりしました。

そして、いろいろと違う割合を試して3回目、ついにこれは・・・!?と思うコーヒーが出来上がったのです。
弟2人に「これは、最高傑作や、最高傑作が出来上がってしまった!」と叫んだほど、私の好みに合う味・香りでした。

草菴オリジナルブレンド誕生!

コーヒーには、やはり好みがあるため、すべての人が満場一致で美味しいと感じるものを作ることは難しいと思いますが、(ちなみに、家族には他の割合のコーヒーを推した人もいましたが、多数決でこの割合に決まりました)自分自身が納得のいく味わいを見つけられたことは、良い経験になったと思います。
ほんの少しの割合の違いで、ここまで違うブレンドコーヒーになるとは、、、
「いやー、コーヒーって、本当に奥深いものですね。」

ついに、はぜ屋さんのコーヒー豆で作ったこの【草菴オリジナルブレンド】がレストランのドリンクメニューに載りました!

ぜひ、草菴でお食事を堪能されたあとには、

「アフターコーヒー、いかがでしょう?」


珈琲香房 はぜ屋

島根県出雲市灘分町807-75
「スペシャルティコーヒー」のみ取り扱いの自家焙煎コーヒー店
公式Instagram
https://www.instagram.com/coffee_hazeya/

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