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きょうの聡太くん 2024/4/30

 なんということだ、4月が虫の息である。1ヶ月が一瞬すぎるし春のいちばんいい季節も一瞬で終わってしまった。これからはドンドコ暑くなっていくのであろう。
 昔たまちゃんが健在だったころ、いつもの動物病院で獣医さんに「猫は暑いところが好きだから、窓を網戸にして人間はあちーあちー言ってればいいんだよ」と言われたが、ここ2、3年の夏はそんなのどかな暑さでない。マジでエアコンなしでは命にかかわる。
 そして4月が虫の息ということはまもなく聡太くんがやってきた記念日だということだ。ずいぶんでっかくなったなあと思う。我が家にやってきたころは両手のひらをくっつけた上に乗せられるおチビさんだったのだ、一瞬ででっかくなってしまった。
 中身はおそらく永遠に子猫なのだが、ワイルドでハードボイルドな顔に育った。王子様系ではないが美形であることは間違いない。毛色も野生猫を彷彿とさせる。間違いなくイケメンくんだ。

 近くの(まあ車移動なのだが)地元密着型のホームセンターの広告が地方紙にデカデカと出ていた。大型連休園芸フェアと書いてあった。花や野菜の苗や園芸資材が大売り出しになっているらしい。
 ちょうどなにか花を買いたいなあと思っていたので、明日心療内科が終わったらホームセンターに寄ってみようと思っている。
 で、そのホームセンターはお正月の初売りに行って聡太くんに文字通りのお年玉であるボールを買っているところなのだが、ボールをいくつか壊したり無くしたりしているので、もし見かけたらついでにボールも買ってこようかな、と思っているところである。
 聡太くんはボール遊びが好きだ。じゃらしには飽きてしまったらしい。ボールを口にくわえて「うううー」と言っているところをよく見るが、そういうときにボールを取ろうとするとガッチリ噛んでいてなかなか外れない。
 ボール遊びは楽しそうだし毎晩のルーティーンなのだが、なぜ家具の隙間に押し込んでしまうのか。一個完全に行方不明になったボールもある。人間には計り知れないところに隠したのだろう。

後光が差している。


 今朝も聡太くんはしょうじの破れたところから奥の廊下に遊びに行ってしまった。
 灯油のタンクとか、聡太くんの好きそうなクリーニング屋のビニールのかかった服とか、崩れると危ない段ボールの山とか、そういうのもあるのでなるべく目の届くところにいてほしいのだが、本人は人間の心配など関係なく大冒険を楽しみ、さんざん遊んで飽きたあとは久々に自分の布団でぐうすか寝ていた。
 毎日がワクワク、毎日が冒険、毎日がインディ・ジョーンズという年ごろではなくなったが、それでも冒険して遊ぶのが好きなようだ。なんなのだろう、この野性は。
 きのうだって突然猛獣となり人間の手をガリガリ噛んだ。暴れん坊おキャット様である。
 それでも子猫のころに比較すると大人しくなったと家族全員で思っている。可哀想な話だがチョッキンしていなかったら手に負えない暴れ方をしたのであろう。だから動物の気持ちに立たないヤブ医者ではあるのだが「飼い主さんの腕がボロボロだから早めにチョッキンしましょう」と言ったあの獣医は人間には優しいのであった。
 とにかく目の届くところで安全にしていてほしいのだが、猫は自由の獣なのでそれを期待するのは無粋というものである。自由に過ごすのが彼らの幸せなのだ。ただ噛むのはやめてほしい。痛いので。

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