きょうの聡太くん 2024/4/5
聡太くんの食器を買いたいという話を、聡太くんの誕生日の少し前にしたと思う。なんで食器が欲しいのかというと、カルカンパウチを食べさせている人間用の小皿がずるずるとトレイの上で滑るからだ。
しかし電子レンジOKの猫用食器はなかなか見つからず、結局食器は買わなかった。しかし聡太くんは食器をずるずる動かして食べにくそうだ。なんとかしたいと思った。
それで思いついたのが、ゴム製でデコボコしたすべり止めマットである。小学校の図工の時間で版画をやったことのある人なら記憶にあると思う。彫刻刀とセットになっているアレだ。アレの大きいやつだ。
最初は百均で買おうと思っていたが、母氏の職場で余った母氏の私物であるすべり止めマットがあったので、遠慮なくそれをチョキチョキしてトレイに敷いてみた。
なんということでしょう(サザエさんの声で)。
見事に食器がすべらなくなった。聡太くんは食べやすくなって、カルカンパウチをこぼさなくなった。晩にタッパーウェアからじかに食べさせてもまったく平気である。文明の勝利だ。
ものを食べる猫はかわいいのであった。
ゴム素材というと、聡太くんは輪ゴムが好きである。目の前で輪ゴムをばちばちやると噛みつきにくる。ただ輪ゴムが落ちていると噛もうとする。危ないから取り上げる。
なんせ飼い主がすごい量の薬を飲んでいるので、薬を束ねている輪ゴムがちょくちょく出る。それをいつの間にか拾っていることがよくあるのだ。
焼きそば屋さんごっこではない。飲んだら危ないのだ。ときどきギギギ……と引っ張り合いになるが、人間が輪ゴムを放したら痛いということを想像できないあたりが猫だなあと思う。人間が輪ゴムでばっちーんとやることを想像しないのだ。人間がそんなことをするとはつゆとも思っていない。かわいい。
それからもう一つ最近すごいと思ったことを書く。この間聡太くんはお腹を激しく壊して、スコップでさらえないくらいの下痢をした。
わたしの住んでいるところは月曜日と木曜日がゴミ収集の日なので、それに合わせて木曜日にトイレの中のシートを片付けているのだが、あれだけの下痢をしたのだからトレイの中のシートにも落ちているのだろうなあ……と思った。
しかし猫砂というものは素晴らしい。UNKOは一滴もシートに落ちていなかった。文明の大勝利である。
なおお腹は治った。やはり生米シャクシャクがよくなかったのだと思う。
猫はとても優しい生き物なのだと思う。ついかわいくてつついたり撫でたりしてしまうのだが、そうやってチョシマシ(方言で「いじくり回す」の意)すると、すっと手を人間の手にのせて、「やめなさい」とたしなめてくる。
あまりにもたしなめる仕草として完璧だ。ぜったい「やめなさい」と言っている。それを無視してさらにチョシマシすると噛まれる。これは警告なのだ。
どうも猫という生き物は自分から触るぶんには人間大好きだが、人間が勝手に触ってくるのは「やめなさい」となる生き物のような気がする。変に触ると噛むからだ。
しかし「やめなさい」というのは随分な上から目線のような気もする。本人に聞けば「ぼくたちはかしこいので」と、けものフレンズで聞いたようなセリフを言いそうだ。猫は偉大である。
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