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きょうの聡太くんとヘドロ飼い主 2024/5/29

 聡太くんは物置の探検が好きだ。それは男子だからではないだろうかと思っている。
 たまちゃんも物置に行かないわけではなかった、しかし聡太くんほど熱心に一人で探検に行くわけではなかった。聡太くんは実に熱心に探検にいく。行っても隠れているだけなのだが。
 人間だって小学生男子は近道と称して遠回りしたり理科室の薬品庫など入っちゃダメな部屋に入りたがったりする。ゲームをやっていても通れないルートを通る方法を考えたりする。つまりは男子は無謀なのだ。
 聡太くんはチョッキンされているが立派な男子だ。探検に出かけたがるのもやむなしだろう。外に行きたがらないのでそれでよしとしている。
 しっぽを真上に立てて楽しそうに探検に出かける様子はこちらも嬉しくなる。きっと人間だったら適当な木の棒とかを拾って振り回すのだろう。
 ただたまに家族がだれも聡太くんのいどころを知らない、という状態になるのは勘弁してほしい。でも猫用かつおぶしの入っている引き出しを開けると「かつおぶしですか!?」と走ってくるのだが。

 聡太くんはクッションが好きだ。今朝父氏が朝ごはんを食べ終えたあと、父氏が台所で使っているクッションの置かれた椅子から立ち上がったら、そこに「よいしょ」と座ってしまった。
 しょうがないので使っていないクッションを別の椅子に置いてそちらに移動させたらまんざらでもない顔をしてどっこいしょと座っていた。自由である。
 そしておそらく人間もクッションだと思っているのだろう、ソファに座っていると「よっこいしょ」と乗っかってくる。人間の尻が痺れようがお構いなしだ。どうしてこうなのか。
 人間の膝にくるのは人間大好きくんだから仕方がないのだが、人間大好きくんであるならブラシも好きになってほしい。抜け毛がえげつないのだ。お腹に溜まるといけないのにブラシをかけさせてくれない。
 きのうおやつをねだっているときブラシをかけたらわりとかけさせてくれたのだが、ずっとやっていたら「やめろ!」と怒り始めた。子猫のころから断固拒否されていたので仕方がないのかもしれない。

「ねむい……」


 きのうの夜は野球のナイター中継があったので、人間はファンでもないくせにいつもより遅くまで起きていた。まあ地上波なので試合の途中で中継は終わってしまったのだが、とにかくけっこう遅くまでみんな起きていた。
 父氏が立ち上がるなり聡太くんは父氏の椅子を強奪し、そこでウトウトし始めた。人間が寝静まって、わたしも寝るかと歯磨きして、ふと茶の間をみると聡太くんは父氏の椅子から降りてテーブルの下にいた。
 どうやらボール遊びをしろと言っていたらしい。しかし「これか?」とボールをシャラシャラ鳴らして投げてやっても「ふーん」という顔をなさる。何回投げても「ふーん」である。
 困ったなあ、と明かりをつけて試してみたらシュバババ! と飛び出した。薄暗くてよく分からなかったのかもしれない。でも猫は暗いところでもよく見えるんじゃなかったのか。とにかくきのうもボール遊びのルーティーンをしてから寝たのだった。

 ここから先は完全に余談なのだが、ルーティーンのあと部屋に戻ってふと枕をみたらキラキラの線が走っていた。嫌な予感がして顔を上げるとベッドの頭の板のところにナメクジがいた。一体どこからわいたのか。
 枕カバーを外しナメクジをティッシュで捕殺して、また少ししてふと頭の板をみると同じようなナメクジがヘリのところを歩いていた。それも捕殺した。
 床を這っているのに気づかないで踏んづけるよりはマシかもしれないが寝るところに出るというのが最悪に気持ち悪い。我が家がボロいから仕方がないのかもしれないがとにかく嫌な気分になった。というか絶叫したのだった。

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