きょうの聡太くん 2023/11/21
きのうの夜家族が寝静まったあと、そろそろ寝るかと思いながらソファに座っていたら、聡太くんに激しく手をかじられた。痛かった。
今朝も聡太くんに激しく手をかじられた。つらい。でも聡太くんは楽しそうなのだ。人間の手をかじるのが楽しいのだ。人間が「いたたた」とリアクションするのが楽しいのだ。
なんて性格の悪いやつだ。性格が悪いといえば、以前公民館の将棋道場によく行っていたころ、家に指す相手はいるかと言われてゲームソフトくらいですと答えたことがある。
そうしたらおそらく公民館に集まってくるおじさんたちの中で1番めか2番めくらいに強いおじさんに、「コンピュータは負かしても悔しがらないからつまんないよね」と笑顔で言われたのを覚えている。勝負師がすぎる。
将棋が好きだから聡太くんに「聡太」という名前をつけたし、公民館に遊びに行きたい気持ちもあるのだが、薬が飲み合わせの関係で以前頻繁に公民館に通っていたときより減っているのでちょっと行く勇気がない。公民館、楽しいけどヘトヘトになるのだ。将棋フォーカスとえねっちけー杯を楽しく観るので充分である。
そもそもわたしは勝負事が好きだが下手くそだ。小中学生のころ友達とマリオパーティとかマリオカートとかスマブラで遊んでいるとだいたいビリだったし、ポケモンもネット対戦をするほどのめり込むことができなかったし、なんだかんだあつ森をのんびり遊んでときどきバテン・カイトスを進めるのに満足している。
聡太くんは猫なので勝負事に興味はないが、人間をかじって痛がるのを喜んでいる節がある。隙あらばかじろうとする。手を隠してもすぐ気づいてかじってくる。
子猫のころきょうだい猫に噛まれなかったからだろうか、と思っているのだが、さすがにもう一歳をゆっくりすぎているのでしつけという歳ではない。
子猫のころは顎ぢからもさほどでなく大したけがもしなかったが、最近柔らかいところを噛まれると結構な頻度で流血するのだ。やめてほしい。
聡太くんは顎ぢからエグ男くんなわけだが、ただ噛むだけでなくキャットフードを用意しようとケージに入れるつもりで抱き上げても体をグネグネさせて噛んでくる。それもけっこう痛い。
ケージに入って少し大人しくしていればおいしいものが食べられるというのに、それでも大人しく捕まってくれない。
胴体を伸ばして持ってもどうにか噛めないかもがくのだ。なにがなんでも噛もうという心意気が感じられる。どんな心意気だ。
ウナギのようにヌルヌルと人間の腕から脱出しようとする一方、ジャンプしてそのまま立っている母氏に抱っこされようとするというひどい甘えん坊を発揮することもある。
聡太くんはまだ自分が赤ちゃんだと思っているのだ。なんて可愛いやつだ。こんなに噛むのに。
おそらく手を噛むのも、人間の反応が面白いのと甘噛みしているのとがごっちゃになっているのではなかろうか。甘えたいのだ。可愛いやつめ。
可愛いが噛まれると痛い。しかし人間には反撃の手段がない。噛む噛むエヴリバディである、噛むどんどんである。しかしこのネタもすっかり古くなってしまったなあと時の流れの残酷さを思うのであった。
時間は一瞬で流れる。だれでも歳をとる。それは猫も例外でない。
聡太くんもきっともう少し大人になれば、もう少しはお利口さんになるだろうと信じている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?