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きょうの聡太くん 2024/5/27

 今朝も聡太くんは健康なUNKOを出してくれたので動物病院は回避された。これからも健康なブツを健康に排泄していただきたい。
 動物病院といえば、いつもの動物病院なら気軽に爪切りにいけるのだが、代わりに行っている動物病院には「混雑時の爪切りと足裏の毛の処理はお断りすることがあります」みたいな貼り紙がしてある。聡太くんは爪切りを断固拒否するので、獣医さんにやってもらうのがいちばん楽なのだ。まあどこでやっても800円取られるのだが。
 しかし聡太くんは爪切り嫌いが高まりすぎて後ろ足の爪を自分で噛んで短くしてしまう癖がある。以前いつもの動物病院で「後ろ足の爪がおじいちゃん猫みたいに新陳代謝が鈍ってる」と言われたが、あるいはそれが自分でも気になるのではあるまいか。
 それでも前足の爪は武器なので噛んで短くしたりはしない。母氏の膝で寝ているときにコッソリ切ろうとしたがダメだった。すぐ起きて反撃してくるのだ。まるでモンハンのでっかいモンスターが寝ているときのようだ。

 聡太くんは噛み癖が激しい。それでも子猫のころに比べたらずいぶん落ち着いた。あまりよくないことだと思いつつも、噛み癖は聡太くんの個性なのだと思う。シャーシャー怒らないだけマシだ。穏やかキャットに見せかけて触ると噛む。なかなか魅力的な生き物である。
 世の中にはカワウソだスローロリスだフェネックだと変な生き物を飼いたがる人がいるが、いっぺん猫の面倒を見てみてからそういう変な生き物を飼うか考えるべきではないかと思う。
 猫1匹と一緒に暮らすにも意思疎通が必要だし、猫だってガリガリ噛んだりモノを破壊したりする。猫がそうなのだから海外から輸入してきた変な生き物と折り合いよく楽しく暮らすのは難しいのでは、と思い至るはずである。
 どうせ動物と暮らすなら一緒に仲良く暮らせる動物のほうがいいと思うのだが。

 聡太くんは次第に人間の食べ物、主に卵の味を忘れつつある。聡太くんの好きそうなものを調理したり食べたりするときはケージにしまうからだ。
 それで騒がなくなって安心していたのだが、今朝ベーコンとピーマンの炒め物を食べていたら「それはぼくのたべられるやつですか。たべられるやつですね。おさらをなめたいです」とやってきて結局またケージに入れることになってしまった。聡太くんは「げせぬ」の顔をしていた。
 もちろん食べていいなら食べたいものを食べさせてやりたい。しかし聡太くんはお腹が弱いのだ。人間の食べ物をあげてはいけない。
 聡太くんは以前、米びつがわりに使っている蓋つきバケツが開いているのを目ざとく見つけて生米をボリボリ食べて激しくお腹を壊した、という変な子である。お腹繊細くんの自覚というものが全くないのであった。

「おそとはまどからみるのがいいですね」


 すごくどうでもいい話をする。
 聡太くんはトイレの砂を激しく掻き回すので、茶の間にはきれいなままの砂粒が散らばっている。
 この砂は掃除機で吸えないので、ホウキで掃いて片付けるしかないのだが、手触りと大きさが限りなくクッキーの破片なのである。
 なので「あれ、クッキー落ちてるな……さっき食べたやつかな……」とつまみ上げて、よく見て「あっこれトイレの砂だ」となることがよくある。素材は鉱物らしいのだがどう考えてもクッキーの破片の手触りなのである。
 聡太くんが変なものを口に入れることだけでなく、自分が変なものを口に入れる心配もしなくてはならない。ままならないものである。

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