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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2022/11/27

 毎年毎年思うのだが、ハロウィンが終わればすぐクリスマスムード(と、七五三ムード)になり、それが終わるとすぐ年末ムードになる現象がよく分からない。ハロウィンを日本人が喜ぶ意味がまず分からないし、11月の初めはクリスマスには気が早すぎると思う。
 ハロウィンの時期になると動物用のコスプレグッズが店先に並ぶわけだが、たぶん聡太くんはかぶりものの類は断固拒否すると思う。そしてクリスマスのカタログを拡大したものがいま、スーパーの壁にデカデカと貼られているわけだが、見ていたらワンちゃんネコちゃん用のクリスマスケーキというものがあって、動物が家族というのがここまで浸透したのだなあ、と思う。
 たまちゃんは家族だったし聡太くんも家族だ。ペットという言葉は好きではない。
 わたしが子供のころは犬は外につないで猫は放し飼いの家がほとんどだったわけで、事実我が家でも犬を外につないで飼っていた。いまはいい時代になったなあ、と思う。
 きょうからアドベントだ。正真正銘本当のクリスマスシーズンである。

はみ出してるよ。


 きのう、昼風呂から上がってきてさて休むか、と思ったら、外の遠くから激しい猫の鳴き声が聞こえた。
 喧嘩なのかオス猫メス猫のやりとりなのかはわからないが、なんだか尋常でない鳴き声で、「そうちゃん、なんだろうねあれ」と聡太くんに訊いたが無視された。聡太くんはマイペースである。外に野良猫が現れても気にしない。
 きのうはひどい雷雨で、野良猫も寒かろうと思ったが、助けたところで家に入れてやれるわけではない。無責任に助けるのはよくないとぐっとこらえているうちに鳴き声は聞こえなくなった。
 わたしは悪いやつだろうか。しかし事実助けることはできなかったわけで、申し訳ないのだが許してほしい、と思うのだった。

「おふとん……あたたか……」


 父氏がずっとワールドカップを観ている。アベマにかじりついてワールドカップを観ている。きょうは地上波で日本代表の試合があるので、大河は鎌倉時代最大の悲劇(まあここまでもおおむね悲劇ばっかりだったが)だというのに2階のちっさいテレビで見なくてはならない。
 聡太くんは人間が遅くまで起きていると「なんだ? にんげん、ねないのか? ならあばれていいんだな?」と荒ぶりはじめる。金曜ロードショーとかを観て夜更かししていると人間をガブガブ噛んだり神棚に飛び乗ったりする。
 最近はのんびりと夜8時を過ぎても寝ているが、「おやつ食べるか?」と声をかけると「ううにゃんっ」と返事をして起きてくる。
 なんというか、聡太くんはまだ子猫(と呼ぶにはだいぶでっかくなったが)なので人間の言葉に訳すとアーニャ語みたいなしゃべり方をするイメージがある。この日記の画像のキャプションはもうちょっと人っぽいしゃべり方をしているわけだが。
 たまちゃんの晩年は確実に黒柳徹子だった。「あーた、とってもおいしいお刺身があるんですってね」みたいな感じだ。子猫のころはどうだったんだろう。病気で想像力スイッチがオフだったので分からない。

しょんもり……。


 聡太くんは寝てばっかりになった。チョッキンしてからはずーっと寝ている。でも心配したような、感情が薄くなるようなことはなく、お腹がすいたときにガブガブ噛むなど激しく自己主張する。そして人間が大好きである。
 最近はストーブの前で温まるのが好きなようだ。ずっとストーブの前にいて喉が渇いたりしないのだろうか。
 聡太くんはまだ「人生の一部」という存在ではないような気がする。かつてのたまちゃんのように、家に帰ってくれば必ずいて、互いに気を使わないでそこにいる、という存在ではまだない。寝るたびに「明日聡太くんは元気だろうか」と心配してしまうし、朝に顔を見ると「ああ元気でよかった」と思う。それを考えなくなったとき、聡太くんはたまちゃんと同じような、人生の一部になるのだと思う。それまでのドキドキしながら愛する時代も、幸せなものなのだと思うので、よく噛み締めて暮らそうと思う。

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