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きょうの聡太くん 2023/6/29

 聡太くんがお尻を擦る、と獣医さんに連れていったらお尻を拭いて薬をつけるように、と言われた話はこの間書いたと思う。
 それで毎日、聡太くんがUNKOをしたあと、ペット用のウェットティッシュでお尻を拭き、薬をつけているのだが、猫の肛門というのは奇妙に柔らかい。ぷよぷよしている。若干吸いついてくるような感じもある。
 まさか猫の肛門に触るようになるとは思わなかった。本人、本猫? は嫌がるが獣医さんに言われたのだ、やるしかないのである。
 主にキャットフードを食べている間に、しっぽを掴んでお尻を上げさせて、拭いてからぺたぺたと薬を塗っている。とにかく嫌がる。だが健康な生活のためならばと頑張ってやっている。
 ここのところお尻ズリズリは少し改善したかな、という感じだ。それでもときどきやるのでまだまだ薬をつける生活は続くだろう。
 しかしなんでお尻をズリズリするのだろうか。かゆいのだろうか。サクラテツ対話篇のショーベンハウアーがいたら聡太くんのお尻ズリズリを治してくださいとお願いするところである。サクラテツ対話篇、個人的にはめちゃめちゃ好きな漫画なのだがマイナーなのが残念だ。
 聡太くんのUNKOであるが、最近また後半戦が柔らかめになってきた。夏になってきて体調がよくないのだろうか。

スヤ……。


 きのう、絵画教室から帰ってきてソファに寝転がったら、聡太くんはホイと膝に乗ってきてそこから動こうとしなかった。断固お昼寝するのだ、とずっと膝の上にいた。かわいい。でも暑い。
 絵画教室の猫さんたちは仲良く喧嘩をしていた。最年少の白黒猫さんはすっかり大人しくなっていたのだが、股間に雄々しい鈴カステラをぶらさげたままだった。
 先生はどうやら忙しくてチョッキンの予約をしにいく時間がないらしい。大変そうだ。
 聡太くんが小さかったころの絵は着々と進んでいる。最近わりと放任で描きたいように描いて、なにかミスがあれば教えてもらう、という感じだ。
 絵画教室に行くたび多頭飼いは楽しそうだと思うのだが、現状聡太くんひとり養えるかもはっきりと自信が持てないのでそういう無謀なことはできない。
 聡太くんも遊ぶ相手が欲しいんじゃないかなあ、とちょっとだけ思う。なので遊んでやろうと思うのだが、昼間はだいたい寝ている。いつ遊べばいいのだろう。

「ぼかぁここがすきなんですよ」


 聡太くんは色合いがぼんやりとグレーなので、夜薄暗いところに隠れるとどこにいるのかよくわからなくなってしまう。
 そのぼんやり感たるやまるっきし幽霊だ。おばけのそうたろうである。
 猫ビームで気づくこともあるが、夜に暗がりの物陰に隠れられるとどこにいるのかさっぱりわからない。かくれんぼの達人だ。
 こういうとき鈴がついてればすぐわかるのだが、たぶん断固拒否されるだろう。聡太くんは大きい音が苦手だ。
 きのう昼寝していて嫌なことを思い出して、そういうときは太ももを叩けばいい、と聞いていたので太ももをぺちりと叩いたら、膝にのっかっていた聡太くんがビックリしていた。やっぱり大きい音はダメなようだ。
 そのくせピアノの鍵盤に飛び乗って「ドーン!」と鳴らしたりする。というかピアノの部屋に行ってしまうと連れ戻すのが困難だ。困ったやつだなあと思う。そこがまたかわいいのだが。

 六月がもうすぐ終わる。今年も半分終わっちゃうんだなあ、としみじみと思う。ついこの間お正月だったのに。
 こうやって人生の速度は上がっていくのだろうか。恐ろしい。
 どんなに人生の速度が上がっても、横に聡太くんがいる生活を続けたい。それがわたしの使命だ。

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