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きょうの聡太くん 2024/1/24

 この間人間の夕飯がポテトサラダだった日、聡太くんは台所にいきポテトサラダのボウルにチョッカイを出そうとした。にんにくが入っているのでもちろんダメだよとなったわけだが、どういうわけだか聡太くんはやたらマヨネーズが好きである。
 きのうもサラダを食べていて、父氏がサラダにマヨネーズをかけたのを見て聡太くんは「わーい!」とすっ飛んでいった。もちろんノーである。
 まるで野良猫のごとくマヨネーズが大好きなのだが、それはおそらくマヨネーズのおもな原材料が卵だからなのではないだろうか。聡太くんは卵が大好きである。卵をカシャっと割ると「いまたまごをわりましたね!?」と台所にダッシュしていく。ゆで卵を攫おうとしたのも1度や2度ではないはずだ。
 要するに食いしん坊なのである。いや猫が食欲をなくしたらそれは病気だ。まあ聡太くんは肺炎になったときもおいしいおいしいとキャットフードを食べていたのだが。

 毎晩、聡太くんにボールを投げてから寝ているのだが、この間出したばかりのボールをきのうさっそくどこかに無くしてしまった。
 人間が踏んで壊さないかぎりボールはたくさんあるはずなのに、なんでかすぐ行方不明にしてしまう。テレビ台の下やキャットケージの下、台所奥の炊飯器の置かれた棚の下などで見つかることもあるが、探しても出てこないことがけっこうある。
 以前すごく気に入って持ち歩いて遊んでいたグレーのヒョウ柄のボール、通称「生き別れの弟」は完全にどこにいったかわからなくなってしまった。本当にどこにやったんだろう。あんなに気に入ってあちこち持ち歩いていたのに。
 聡太くんはじゃらし系のおもちゃよりボールのほうが好きだという印象がある。じゃらし系のおもちゃでも遊ばないことはないが、じゃらしを出すとなんだか異様な雰囲気でキューキュー鳴くのでちょっと怖い。
 ボール遊びが楽しそうなのはいいことだと思うのだが、なくすのは勘弁してほしいと思う。毎晩必死で探しているのだ。そしてないと思うと次の朝どこからか見つけてくるのである。今朝起きたら3個も廊下に転がっていた。なんなんだきみは。

 猫というのは無駄のないフォルムをしている。潜水艦や宇宙船のようなフォルムだ。ときどき本当にそういう体勢をとって台所から人間の様子を見ていたりするのである。
 猫はSFである。夏への扉だ。ドラえもんだ。いまは真冬だが。

貴重なニャンモナイトの化石です。


 そういえば今朝聡太くんは盛大に毛玉を吐いたらしい。猫らしくなってきたが以前書いたように「お前、何食べた!?」という気持ちのほうが先に立つ。食いしん坊だから仕方がないとはいえ変なものを飲み込むのはやめてほしい。
 このあいだ押し入れに入ってなにやらガサゴソしているなあと思ったら、竹製の編み物の棒針を噛んでいた。やめなさい、と思う。刺さったらただではすまない。そのちょっと前には、母氏が起きてきたら毛糸を転がしてテーブルの周りをぐるぐるにしていたらしい。なにをしているんだきみは。というか猫って本当に毛糸玉で遊ぶんだ、と感心してしまった。
 いまは編み物なんてしないので、毛糸や編み針は処分してしまおう、という話になっている。変なことをするせいで遊び場が減っていることを本猫は理解しているのだろうか。いや理解していないな。
 聡太くんの前ではすべての手芸が危険である。裁縫は針が危ないしミシンはぜったい危険だし編み物は上記の通りである。ビーズ刺繍をやってみたいなあと昔からずっと思っていたのだが、ビーズを思いっきりひっくり返されたらえらいことだ。地獄絵図である。だからとりあえずのところ諦めている。
 危ない遊びをしたい時代なのだろうと思う。だんだんと落ち着くと信じたい。

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