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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2023/4/22

 きのうの昼、昼ごはんに調理パンと菓子パンを食べて、さて薬を飲むかと六花亭のでっかい缶から薬を出したところ、お利口にしていたのでケージに入れられていなかった聡太くんが薬にチョッカイを出そうとした。
 母氏が機転を効かせて菓子パンの袋を結んで丸めて、聡太くんにほら、と見せたところ、聡太くんはそれをくわえて座布団のほうにてってけてってけ走っていった。おそらく座布団にゆったりと座って菓子パンの袋を噛むつもりだったのだろう。慌てて取り上げた。
 どうしてこう隙あらば悪いことをするのだろうか。かわいいから許されているしきのうは未遂で終わったからいいのだが、人間の食べ物の容器に興味を示して、何も入っていない菓子パンの袋なんかをモグモグするのはやめてほしい。
 ちなみにいまさっき、聡太くんはわたしがトイレに立ったとたん廊下に出てニャーニャー騒ぎ、ドアを開けたら玄関に飛んで行ってたたきのところでゴロンゴロンして、背中にゴミをいっぱいくっつけて戻ってきた。なんでそういうことをするのだろう。

スライムが現れた。スライムは眠っている。


 聡太くんは食後、動きが鈍る。毎日、人間の食事と同じくらいの時間にキャットフードを与えているのだが、自分のぶんを食べ終わると人間の食事に手を出すので、聡太くんがごちそうさましたら捕まえてケージに入れる。
 そのときの動きののんびりぶりがすごい。ふだんなら爪を出して蹴ったり噛みついたりするのに、お利口にケージにしまわれるのである。
 食後はやっぱり眠たくなるのだろうか。そのあと人間が魚を食べるとシャッキリと目をさまして「くわせろー!!!!」と絶叫するのだが。
 本当は焼き魚の味が薄いところとかお刺身の醤油のついていないところとかを食べさせてあげたい。しかし聡太くんはお腹が弱いので、そういうものは食べさせるわけにいかない。
 なのでワイロは当然猫用になる。きのうは猫用かつおぶしをワイロとして与えた。ちょっとつまんだ中に煮干しが2匹入っていたのだが、聡太くんは歯があるので煮干しを食べても吐いたりしない。
 ササミも大喜びで食べる。ただ茹でてぶつ切りにして冷凍したササミをレンチンしただけのものだ。細かくちぎって手から食べさせる。おいしいおいしいとパクパク食べるので、「よく噛んでたべれ〜」と、方言全開で毎晩言っている。

「はいたっち……からの、かむかむえゔりばでぃ」


 そういえばたまちゃんはおいなりさんの皮が好きだった。人間の、小魚とナッツが小袋に入っているスナックの甘い小魚も喜んで食べた。亡くなる前の日には「脂がのっている」というシールがパックに貼られていたカツオの刺身をうまいうまいと食べていた。
 食べられるというのは大事なことだ。たまちゃんの晩年を思い出すたびに、エナジーちゅーるだったら食べたのかなあ、などと思う。
 だから何回も言っていることだが、聡太くんを見ていると健康だなあと思う。おいしいおいしいとキャットフードを食べる聡太くんは偉い。聡太くんは富士山だ。日本一だ。
 きょう、親戚の人が来た。母氏のほうの親戚のおじさんだが、すっかりおじいさんになっていて、わたしの名前もうろ覚えだったし、話す様子を見ていても元気だったころとはずいぶん違っていた。
 その親戚のおじさんが玄関チャイムを鳴らしたら、聡太くんは「だれがきたのかな?」とウキウキルンルンで出ていこうとしたが、ドアを閉めて玄関には出さなかった。
 だれでも歳をとる。それは猫も同じだ。猫も、人間も、ちょっとずつ衰えていく。
 悲しいことだが事実である。わたしだって最近の記憶力の低下や白髪の増加にビビり散らしている。
 聡太くんが老いたとき、そのそばにいてやれるのはおそらくわたしだけだ。元気な年寄りになろうと思うので、聡太くんにも元気な年寄りになってほしい。

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