見出し画像

きょうの聡太くん 2024/3/30

 きのう聡太くんはゲロを吐いた。昼ごはんを食べ終わった直後、「けぽ……けぽ……」とやりはじめて、思い切りキャットフードを吐いたのだ。
 聡太くんがいままで吐いたのは、主に知らない間に飲み込んだ変なものと胃液で、キャットフードを吐くのは初めてだった。猫が食べてすぐ吐くなんてごくごくありがちなことだとはわかっているのだが、心配だったのでググってみると吐いた直後は水も飲ませるのはよろしくないという。知らなくて水だけお出ししていたので慌てて片付けた。
 わたしの記憶ではたまちゃんはよく毛玉を吐いていたが、食事を戻してしまうことはあまりなかったように覚えている。だからとにかくびっくりした。食べたものをぜんぶ吐いてしまったからだ。
 本猫はお腹の空いたそぶりもなかったので、とりあえず夕方まで様子をみることにした。もしかしたらエリカラのストレスが胃に来たのかとも思ってエリカラとハゲの薬は中止した。
 聡太くんも大人猫の仲間入りをしたのだなあとは思いつつ、やはり心配だった。きょうもエリカラとハゲの薬は中止している。

 そういうわけできのう様子をみながら夕飯を食べさせた。おいしいおいしいと食べていて、たいへん安心した。
 ただ食べさせる前に捕まえるのに大変難儀した。エリカラをつけられるとでも思ったのか、隠れてしまったのだ。
 夕飯を食べさせたあと、少ししてから「ちゅーる食べるか?」と聞いたところ、いままでで最大の音量で「にゃー!!!! にゃー!!!!」と絶叫された。やっぱりお腹が空いていたのである。ここまで必死な聡太くんは初めて見たかもしれない。
 不安だったが猫がゲロを吐くのはよくあることだし、夕飯やちゅーるやササミを戻したりはしなかったので、念のため動物病院が土曜日営業しているか確認してからふつうに寝た。翌朝起きてきたら聡太くんはピンピンしていて、ちょっとだけUNKOもしていたと母氏も言っていた。どこまでも通常営業であった。
 どうもいまの季節、猫というのはみんなソワソワするらしい。スプリング・ハズ・カムだ。チョッキンされていない野良猫だったら恋の季節である。チョッキンされても気になることはあるのだろう。

「おしいれをたんけんするのですよ」


 そしてすごいことに気づいてしまった。聡太くんはエリカラをつけていないと鼻がずっと湿っているのである。
 エリカラしているときに鼻を触って「乾いてるねえ」と心配していたのだが、エリカラなしだとずっと鼻が湿っているのだ。やはりエリカラはストレスだったのである。
 ハゲを治すのも大事だがそれよりもう少しストレスのない暮らしをさせるのも大事なのかもしれない。
 そして聡太くんは人間がボールを投げるのはエリカラをつけようとしているときだ、と思ったらしく、ボール遊びにお誘いしたら洗濯物干しの下に隠れてしまった。ストレスで疑心暗鬼になってしまったのだ。かわいそうに。
 健康というのは難しいものだ。元気いっぱい暴れる聡太くんに戻るのはいつなのだろう。
 いま聡太くんはセンバツの準決勝を観る父氏の膝の上でスヤンコと寝ている。聡太くんになるべくストレスのかからない暮らしを目指したい。ストレスが強ければ治るものも治らない気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?