見出し画像

きょうの聡太くんとヘドロ飼い主 2023/1/18

 きのうは母氏の友達でわたしを小さいころから知っている方のお家にお邪魔して、文鳥さんを見せてもらってきた。
 文鳥さんはグレーの体にピンクのくちばしをしていて、時折ぴぃと鳴いており、鳥籠から出ると人間の肩や手や膝にとまって愛想を振りまいていた。
 羽の重なりはさながら日本画のようで、触ったらフカフカフワフワするのだろうなあと思ったが、手に止まってもらうことはできたものの体に触らせてはくれなかった。とてつもなく軽くて小さくて、ちょっとしたことで壊れてしまいそうだった。
 結論から言うとすごく可愛かった。でも我が家みたいにガサツな環境では仮に聡太くんがいなかったとしても飼えないなこれは……と思ったし、わりとところ構わずUNKOをする生き物だった。まあ猫のUNKOほど臭うわけではないのだが……。
 2時間ほど留守番させた聡太くんは完全にヘソを曲げており、母氏は激しく噛まれていた。聡太くんは留守番に向かないようだ。

「ほがああ〜!!」


 きのうはいろいろなことがあって疲れてしまった。
 もしかしたら春くらいから働かねばならないかもしれないなあ、と思って「中卒 統合失調症 仕事」で検索をかけたら「30代統合失調症職歴なし資格なし中卒でも仕事はあるでしょうか」というまさにわたしを体現するような質問をしている人がいて、見てみたらやはりこの状態では就職は厳しいようだなあという結論だった。
 自分はふだんとても元気なので、薬をたくさん飲んでいるくせについ病人であることを忘れるが、世の中から見たらわたしはれっきとした病人で、それも昔ならヒソヒソ言われるタイプの病人なのだ。
 とにかく頑張ってみるしかない。これは聡太くんと幸せに暮らすために必要なことだ。なにか就ける仕事を考えなくては。
 もちろん書いたものを書籍化して食べていくことができればそれが一番いいのだが、すぐできないことは分かっている。というか中学時代から新人賞投稿を続けて何発かカスった程度の現状を見れば向いていないと断言してもよさそうだ。
 文章を一定量生産する以外にできることがないのだが、どうすればいいのだろう。人生を粉々にした連中に、こんなに粉々になっているのはお前らのせいだからなと現状を見せてやりたいまである。きっとわたしの人生を粉々にしたやつらは大学を出て就職して結婚して子供がいたりするのだろう。

「あの、おふとんをすとーぶのまえにおいてもらえないでしょうか」


 愚痴を言ってしまった。
 聡太くんに話を戻す。どこに行っても聡太くんのアジフライ泥棒の話は面白がられる。母氏の友達も面白がっていた。なんせしっぽまできれいに食べた、と付け加えるとさらに笑いがとれる。
 聡太くんの名前を聞かれて、「聡太です。藤井聡太の聡太」と言ったらなぜか藤井風さんと勘違いされてしまった。いやいやそっちじゃなくて将棋のほう、と言うと「あー! 羽生さんと勝負してる藤井聡太くんかあー!」というリアクションだった。
 文鳥さんは母氏の友達がせっせと餌をやってヒナから育てたにも関わらず、旦那さんのほうに懐いて手のひらで甘えたりするらしい。母氏の友達には塩対応なのだそうだ。
 なんで文鳥にしたの? と母氏が尋ねると、「犬とか猫を飼うのは大変そうだから、練習として小鳥を飼おう、ということになって、触って可愛がれるのは文鳥って聞いたから」とのことであった。
 動物は触ってかわいいかわいいって出来るやつが最高である。人に懐かない高価で変な動物を飼うより、小鳥や犬猫にしておくのがいいと思う。
 久々に家族以外の人と話したし、小鳥を間近で見る機会なんてめったにないので、きのうはとても楽しかった。
 きょうも楽しい1日にしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?