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きょうの聡太くん 2024/2/26

 今朝聡太くんは自主的にキャットケージに入っていた。おそらくそこにいれば人間に捕まって薬を塗られたりエリカラをつけられることはないと思っていたのだろう。案の定薬をつけるために母氏に聡太くんの抱っこをお願いしたら、引きずり出されまいと頑張って母氏をひっかいていた。
 きのう聡太くんはエリカラをつけられたまま、テーブルの上でペロ〜ンと溶けていた。あきらかにグッスリスヤスヤの体勢だったので爪切りを取り出したらその瞬間目を覚ました。また寝るまでしばらく待ったが爪切りを爪に当てた瞬間起きて反撃してきた。なんたる猛獣ぶりか。
 お前は野生動物でないのだから爪なんて尖ってなくていいのだよ、と思うのだが、猫にはそんなこと知ったこっちゃないので、武器が減るのは嫌なのだろう。
 いま聡太くんはあてつけのようにエリカラをなめている。やめてほしい。しかし人間の「やめてほしい」など聞いてくれっこないのだ。それが猫である。

 きのうの夕方、しばし部屋で休んでから茶の間に向かったところ、母氏に「ボール踏んで壊しちゃった」と言われた。
 そう、この間出してきたばかりのオレンジ色のボールである。徹子の部屋スペシャルを観ていてやかましくて困ったあのボールである。
 まあ我が家は秋田県民には珍しいアンチ巨人なので、ジャイアンツ色のボールは踏み壊しても仕方がないというような気がする。
 そもそも猫のボールというのはたいへん踏み壊しやすいサイズなのである。ちょうどかかとで踏むとジャストサイズなのだ。だからうっかり踏み壊すのは仕方のないことだ。

 最近聡太くんは大河ドラマを人間が観ている間はわりと大人しくできている。突如「おやつたべてません!」と虚偽申告することもないし、人間のセーターの袖を噛みながら奇声を発することもない。とてもお利口さんである。
 さすが、「鎌倉殿の13人」の壇ノ浦回の日に我が家にやってきただけのことはある。日曜日はちょっと早くおやつをもらえることを理解したのだ。
 インスタで流れてきた猫の豆知識動画で、具体的になに曜日、というほどではないが猫にも曜日感覚はあるのだと言っていた。きっと聡太くんも「きょうはたいがどらまのひだ」ということが分かるに違いない。

「ぱらぼらあんてなです……」


 わたしは聡太くんに過剰な心配をしている。過剰ならやめろという気もするのだが心配してしまうのだから仕方がない。
 エリカラをつけられたのが理由で寿命が縮んだりしないだろうか、とか、後ろ脚の爪が伸びないのは病気だろうか、とか、痩せている、とか、でも太らせるのも健康によくないのでは、とか、そういうことをずっと延々と心配している。
 無駄なのである、生き物なのだからそのあたりは神のみぞ知る、なのだ。
 とにかく健康であれとそればかり願っている。長生きしてほしいのだ。20年くらい生きてほしいのだ。もちろんインスタでたまに見かける「ミケちゃん25歳」ほど生きろというのは難しいとは思うのだが、元気ならそれくらい生きてくれてもかまわない、という気持ちである。
 とにかく健康でいてほしい。ストレスをかけたくない。いつもの獣医さんならエリカラでなく飲み薬が出たのではなかろうか、と思う。設備のすごいところのドクターはとにかく徹底的に治そうとしてくる。それは人間基準なら正しいかもしれないが、猫としてはそこはどう思うのだろうか。

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