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ヘドロなりに考えた その3

 今回はヘドロ成分が濃いので、文章をすっ飛ばして聡太くんの画像だけ見るのをお勧めします。

 家庭の、あるいは社会の一員という認識をもって生きねばならない、あるいはそのことと創作活動の折り合いをつけねばならないと、歯医者さんに忘れたお薬手帳を取りに行く道すがら考えていた。
 ふだん平日の午前中はひたすら小説を書いている。しかしそれでは涼しいうちにお薬手帳を取りにいけないので、きょうは書いているものの進捗をあきらめて洗濯を干してからお薬手帳を取りに行った。
 夏もそろそろ終わりだ、日差しはだいぶ和らいできた。それでもセミが鳴いている。そんな道を歩いて、歯医者さんに行った。
 お薬手帳を受け取って帰ってきてこれを書いている。最近はスマホで原稿を書くのが楽で、ページを確認しながら書く必要のある公募用の小説以外はほとんどスマホで書いている。
 洗濯を干すにせよ忘れ物を取りに行くにせよ、それは生きていくためにはどうしたって必要なことだ。わたしのお薬手帳にはびっしりと向精神薬の名前が書いてあって、歯医者さんで「飲んでいるお薬があったら書いてくださいねー」と問診票を渡されたが、「あの、書ききれないくらい飲んでる薬あるんですけど」と言ったら「お薬手帳お預かりしますね」となって、預けっぱなしで帰ってきてしまったのだ。
 ふつうの人はあの狭い欄に書ける程度にしか薬を飲んでいないのだ。あるいはまったく飲んでいないのだ。わたしの高校入学直後からずっと薬を大量に飲み続ける生活のほうが変なのだ。
 それでも生きていくしかない。生きるのをやめたら聡太くんを養えない。

猫の後頭部イズジャスティス。


 本当に、本業の仕事があって趣味で小説を書いてちょいちょい公募に投稿したりカクヨムにUPしたり、みたいな生活ができたらいいなと思う。文章のマネタイズは難しいことだ。だったらふつうに働いて、そのうえで趣味として創作ができれば、家族3人猫1匹養うのは難しくないことだ。
 それでも働くのが怖いのだ。新しいことを始めるのが怖いのだ。簡単なテープ起こしのアルバイトを少々やったくらいの人生経験しかないし、中卒だし、と理由をつけて労働から逃げようとしている。
 障害年金のための診断書に、心療内科のお医者様は「就労は不可」と書いた。でもきっとそれは障害年金を通すためのものだ。本当は、頑張れば働けるのではないかと思う。
 それでも、「職安が歩いていける距離じゃないから」と理由をつけて、働かないで文章のマネタイズを目指すという名目で好きなことだけやろうとしている。
 中学のとき初めてライトノベルを手に取り、それからずっとライトノベル作家になるのが夢だった。自分にはそれができる才能があるのだと、半ば確定したように信じていた。
 中学を保健室登校ながら卒業して、近隣では一番のバカ高に入り、精神を病んで中退してから、まともに世の中のことを楽しめるようになるのに何年もかかった。その空白のヘドロ期間は人生にカウントしていないので、わたしは実質20代なのだと思っている。
 いまがいちばん楽しい。
 でも現実は徐々に迫ってきている。ライトノベルのマネタイズを目指すなんていう夢物語ではキャットフードは買えないのだ。

スヤスヤ寝る猫イズジャスティス。


 聡太くんは飼い主の気も知らないで、ただただ楽しそうだ。飼い主がジワジワ焦っていることを、聡太くんは知らないのである。というか、そもそも飼い主の焦りなど理解できないのだと思う。猫というのはそういうものだ。
 とりあえずきょうは推敲の終わった作品のあらすじを書いて投稿した。しかし確認のメールがこないので果たして無事投稿できたかわからない。仮に無事投稿できていたとして、結果はずっと先だ。だが投稿しなければなにも始まらない。
 夢物語とは分かっていても、どうしても諦められない。どんな仕事についても創作活動はやめないと思う。
 とにかく職について、それと創作の折り合いをつけることを目指そうと思う。従弟は東京に夢を追いかけて出ていき、帰ってきてからはパチンコ屋でアルバイトをしている。従弟は男の子だから「男が働かないのは恥ずかしいことだ」という地方の偏見もあってアルバイトをしているのだろう。
 そう、あの日PSPで「鋼の錬金術師」のアニメを観ていた少年は、いちど夢を追いかけて、そして足を地につけて働いている。でもそれはふつうの人生を送ってきたからだ。
 わたしの人生はぶっ壊れている。
 どうすればぶっ壊れた人生を普通に軌道修正できるのかは分からない。でもなにか動いていくしかないのだ。なにかしなければお金というものは入ってこない。

丸まる猫イズジャスティス。


 書いていて悲しくなってきた。
 このnoteがバズって投げ銭をたくさん貰う、なんてことは当然夢物語だし、わたしはいつも同じルーティーンでないと行動できない。きょう歯医者さんにお薬手帳を取りに行けただけで充分すごいことなのだ。
 ちょっとずつ折り合いをつける、それしかできない。ちょっとずつ頑張っていこうと思う。

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