きょうの聡太くん　2023/6/26

　聡太くんがお尻をズリズリするので、きょうは聡太くんを獣医さんに連行してきた。
　絞られるのかとおもいきや、「赤くなってるよ」と、肛門をまじまじと見ることになった。擦れて赤くなったのか、かゆくて擦ったのか、どちらが先かはわからないが、擦ったりＵＮＫＯをしたりしたら拭いて薬をつけて、と言われた。きれいにお尻を拭いてもらって、なにやら薬を塗られて、聡太くんはなぜか獣医さんの前ではたいへんお利口にするのだった。たぶん「このにんげんにはかてない」と思っているのだろう。
　実を言うと今回、いままで好奇心全開で入っていたキャリーバッグを出してきたところ、ダダダと逃げてしまった。ようやく物心がついたのかと嬉しくもあり、前みたいに自分から入ってくれてもいいのに……とも思い、たいへん複雑な気分である。
　そして車のなかで「ここからだせー！」と絶望の叫びを上げていたのだが、だんだん音量が小さくなって「あのー、だしてはいただけないでしょうか……」といった調子になって、ちょっとかわいそうだけどちょっと面白かったのであった。

「ほぁ……」

　家で聡太くんを下ろして、あちこち買い物に行ってきた。
　まず近くのクソデカスーパー（縦型）にできた無印良品を覗いてきた。広いと噂だったがそうでもなかった。特になにも買わなかった。
　それからユニクロにＴシャツを買いに行ったら、ドラえもんの柄のＴシャツがあったので即決した。
　ついでにユニクロの近くのホームセンターで犬猫用のお尻拭きを買ってきた。聡太くんがパッケージを噛んで破るのではという気がするのだが、仕舞い込むと出すのが面倒でカピカピにしてしまう気がするというたいへん悩ましい商品である。
　これから聡太くんの肛門に薬をつける生活が始まる。かゆいだけならいいのだが。人間だって肛門がかゆいことはたまにある。
　肛門がかゆい、というと藤崎竜の「サクラテツ対話篇」のショーベンハウアーを思い出してしまう。ショーベンハウアーは美少女に肛門を落とし込んだ秀逸なデザインのキャラクターだと思っている。
　そういえばきのう、なんだか茶の間が臭くて、なんだろうと探してみたらキャットケージの下にＵＮＫＯが落ちていた。どうすればあんなことになるのだろうか。

「ほああ〜！」

　それにしてもきょうはとんでもなく暑い。腕がズタボロなので腕カバーをつけて出かけたがとにかく暑くてしんどかった。
　買い物から帰ってきて、缶コーヒーを牛乳で割って氷を入れて飲んだのだが、グラスを置いておいたら聡太くんが氷にチョッカイしようとグラスに手を突っ込んでいた。
　聡太くんは氷が好きだ。父氏が適当にシンクに捨てたハイボールの氷にひたすらチョッカイをかけていた時期もある。なにが楽しいのかはよくわからないが、冷えてお腹を壊すと困るので、あとからわたしがちゃんとディスポーザーに捨てている。
　幸い我が家は古風な日本建築なので、西陽の当たる部屋以外はだいたい涼しい。台所の窓にツタがからまって灯りを消すと昼間でも真っ暗なのはどうかと思うのだが……。
　きょうはおおむねいい月曜日だ。汗で体がベトつく以外は。