きょうの聡太くん　2024/1/21

　きのうはきのう書いたとおり母氏の誕生日だったので、スーパーの寿司を買ってきてみんなでつついたのだが、聡太くんは生のお魚を食べたことがないので、寿司を食べていてもチョッカイを出そうとはしなかった。習慣というものは不思議だ。聡太くんは生のお魚を、自分の食べるものだと認識していないのだ。
　そして寿司のあと、かりんとうをぼりぼり食べ始めたら、油で揚げて黒糖をかけたお菓子なので当然食べたがった。変なやつだ。
　今朝、聡太くんは今朝でゆで卵を食べたがった。母氏が少しだけ黄身を食べさせたら大喜びで食べていた。
　食いしん坊だがその好きな食べ物がふつうの猫、いやたまちゃんしか知らないなのでふつうと言っていいのかわからないが、聡太くんはちょっと変わったものを食べたがる。マドレーヌだって食べたがった。このマドレーヌはこの間叔父上からいただいたもので、高級な卵をこれでもかとぶち込んだものである。そりゃ食べたがるわけである。
　卵好きの猫というのを初めて見た。好きな食べ物というのは生活に密着しているのだなあと思う。

　最近よく聡太くんは夜に変な興奮のしかたをする。「ニャアアアアッ！　ニャアアアアッ！」と叫びながら腕にまたがってセーターの袖を噛む。
　そしてそうやって興奮してひとしきり暴れたあとは、何がとは言わないが先っぽが出ていたりする。
　聡太くんはいま春なのだろうか。春ということを覚える前にチョッキンしたはずなのだが。いやチョッキンしても春がくることはわかるのかもしれない。
　とにかく変態くんなのだ。おやつを与えればおさまったりもするのだが、なぜかときどきスプリング・ハズ・カムになってしまう。
　いろいろ読んだ本によればオス猫というのはメス猫に呼ばれないかぎり春にはならないらしいのだが、オス猫もひとりでなにかに興奮することはあるのだと思われる。頼むからきょうの大河の時間はおとなしく寝ていてくれと思う。
　去年の大河の最終回のときに完全に液状化していたのが可愛かったので、ぜひまたやってはくれないだろうか。

「むむっ……おいしいもののけはい！」

　きのう、人間であるわたしは昼風呂を浴びて、布団乾燥機で自分の部屋の布団を温めておいてそこで寝たのだが、１時間くらいして起きてきたら聡太くんは茶の間のテーブルの下にいた。
　ファンヒーターをつけたらすぐ来るのかな、と思ったら、少し温まってから移動してきた。そしてちょいちょいと手で温風の加減を確認しつつ、ベストポジションを探っていた。
　実に面白いやつである。ただあったかければそれでいいというわけでないのだ。適温というものがあるのだ。適温のベストポジションを常に探しているのである。
　あんまり賢くないなりに、居心地のいい場所を探すのが好きなのだ。面白い。

　そういえばきょうは将棋えねっちけー杯戦で聡太くんの名前の元ネタになった人が登場する。楽しみだが中盤戦で寝落ちするんだろうな……と思う。そしてきょうはうっかり６時に起きてしまった。寝落ち待ったなしではないか。現在すでに眠い。コーヒーよ仕事をしてくれ。
　名前の元ネタのひとは無敵の印象があるが、えねっちけー杯戦とはあまり相性がよくないイメージがある。いまでこそえねっちけー杯の称号を持っているわけだが、果たしてどうなるかとても楽しみだ。