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「かわいそうな子」と言われ続けた子どもが考える幸せの掴み方【今日のソウさん#23】【ネグレクト経験】【子育て】

おはようございます。8月18日です。ふと、「幸せってなんだろう?」と考えました。子どものころ、あまりよくない生活環境で育ったため、何をすれば幸せなのかが長いことよくわかりませんでした。

結婚して、子どもを育てる。また、そのために生活の基盤となるマイホームと車を持つ。たくさんの収入を稼ぐ……。

「こうすれば無条件に幸せになれる」という、ロールモデルを必死に追いかけていたような気がします。

しかし、実際に今は獲得したもののほとんどを手放してしまいました。もちろん子どもの生活が困るようなことはしていません。毎日楽しく、幸せに暮らせるように尽力しています。

たまに連絡を取っては、遊びに行ったり食事に行ったり、しっかりした子たちなので、とくに相談事なんかはしてきません。しかし、たまに話を聞いて愚痴をこぼしてもらえるような関係性を作っています。

必死になって働いていたころよりも、今はめちゃくちゃ幸せなのです。一緒に暮らしていたころは、自宅の作業部屋に篭り、ずーーーーーっと仕事していました。

子どもたちも大きかったので、生活時間がそれぞれありましたし、父親と話したいという気持ちもあまりなかったように見えました。むしろ離れて暮らすようになってから、関係性がよくなったと思います。

そして、このことから「親は子どもと一緒にいなければ不幸せ」という呪縛から逃れられた気がします。私は、子どものころからあまり親と一緒にいた気がしない人生を送ってきました。

一緒には暮らしていたんですが、ある時期を境に父親の顔を滅多に見なくなり、母親も心労から精神が壊れてしまったのです。そのため、「ネグレクト」を経験しました。

だから、子どものころを思い出すのが苦手です。何もできなかった無力感、周囲から「かわいそうな子」と言われる虚無感、両親に思っていることを言ったら壊れてしまいそうな危機感など……。

おそらく、中学生になるまで子どもは何もできない存在です。守られるべき対象として親はしっかりと子どもの盾になり、美味しい飯を食べさせ、ふわふわの布団に包まって眠らせてあげないといけません。

そして、中学生になれば大人への階段を登らせる準備をしなければ、いつまで経っても自立できない人になってしまいます。少しずつ世界を自分で広げる、経験したことがないことを乗り越える、自分という存在を確立するために親のサポートが欠かせません。

高校生はもう大人です。なぜなら、アルバイトしながら学業に励むことができますし、責任こそ親が取りますが、自分の意思で物事を決める権利があります。親は手出ししたくなるのをグッと堪えて見守る役目を全うすべきです。

私は、ここで書いたようなサポートがないまま子どもから大人になったので、子どもには同じ思いをさせないように細心の注意を払いました。

みなさんは、「エリクソンの発達段階理論」をご存知ですか?乳児期から老年期まで8つの段階に分かれ、それぞれ直面する壁と乗り越えることによって得られる力があると提唱している理論です。

参考:https://www.stemon.net/blog/erikson/

詳しくは参考サイトを見てもらいたいと思いますが、私の場合は学童期と青年期で乗り越えるべき壁を上手く克服できなかったため、長年生きづらさを感じていたのだと分析しています。

常に劣等感に苛まれ、「自分は何もできない」と思い込み、全てを飲み込みながら働きました。そして、アイデンティティを確立できていなかったため、「どのように生きるべきなのか」という課題を一般的に幸せだと言われる基準に合わせて構築したのが間違いだったのです。

自分の経験から思うのは、中学生になるまでは生活面を整えて守ってあげること。そこから少しずつ自立を促すように親が口出しするのを我慢することだと思います。

自転車に乗るための練習をイメージするとわかりやすいかもしれません。

自転車に乗れるようになるためには、まず親が補助輪となり、慣れてきたら荷台を持って子どもを支えます。一緒に並走しながら感覚を掴ませ、気がついたときには親が子どもの遠く背中にいるようなイメージです。

私の場合、順番が逆になってしまいましたが、子どもたちの補助輪の役割を果たしてから、今やっと自分が自転車に乗れるようになった気がします。

例え話の「自転車」を「親」に入れ替えると、自分はちゃんと情操が育っていなかったのに子どもを育てなければならない、見よう見まねでできないことをできるように振る舞って、その経験を活かして真の自立を得られました。

生きづらさに悩んでいる方は、自分が6〜18歳のころを思い出してみてください。そこに原因があり、何をしなければならないのかを明確にしなければ、課題を解決できません。

人に相談してもいいかもしれませんが、自分の経験や感じたことはなかなか言葉にできません。だからこそ、徹底的に自分に向き合う必要があるのです。一気に解決することはありませんので、少しずつ拗れた糸を解きほぐしながら本当の自分を探してみてください。

最後に、私を真の自立に導いてくれた子どもたちに感謝します。


ライター・フリーランスは孤独です。私は1人で悩んでいる人のためにnoteで情報発信しています。サポートいただけたけた収入は、更なる有益情報を発信するための原資とします。賛同していただけたらうれしいです。