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メンタルセラピストを志すお弟子さんの憂鬱

お弟子さんとの勉強会中。あるお弟子さんが泣いてた。

「創間さん、なんで苦しみを抱えている人ほど『心を楽にする方法』って届かないんでしょう? 悔しくって」と。


人にはそれぞれ事情があるんだろうけど、ほんとの意味で自分の心を解決しようってのは勇気のいることだと思うよ。

だって、なんとか感情を感じないように誤魔化して何かに酔ってるほうが楽だもん。解決には至らない、同じ苦しみがまた起こっていても、そうしていくことしか知らないんだよ。

だから「その苦しみが解決できるかも」という情報を聞いても、8割方の人々は「そんな馬鹿な、できるはずがない。それよりも…」ってなる。その方が当然なんだよ。

そう説明した。

だから残りの2割でも「自分の心と向き合ってみようかな」という人が来たら歓迎すればいい。

気づけない人は、あと一回り苦しさを感じてから来るかもしれないし。「今は分からないかもしれないけど、でも本当なんだよー」ってメッセージは、めげずに伝えていこうね

と話した。


少なくとも僕は10年間その想いで諦めずに発信してきた。そうして今、色んな人とのご縁ができているし、力になれている。

(訪問セッションのお仕事で出張した後に
訪れた、京都の西本願寺にて)

苦しい人ほど 「本当に心が楽になる方法」 に辿り着けないという事実


実はセラピストのお仕事をしていると、このような話はよく聞く。

心の悩みを抱えていて、心理セラピーを受けたほうが良いと思われる人が身近にいる。それとなくでも相手が興味を持ちそうな話を振ってみる。

だけど本人は受けたがらない。自己投資したとしても「心が楽になる」方向ではないものを選ぶことも多い。


理由は人により様々だけれど、一因は「魅力を感じる要素」の違いにある。

苦しい状況にある人ほど「どん底から大逆転して社会的に大成功した話」や「短期間で激変する方法」を謳う、華やかなサービスに惹かれる傾向がある。

ただ、こういったサービスで教わることは「心の土台が整っている状態」でこそ効果を発揮する。


一方、「心の土台を立て直す」系統のサービスは、入り口としては地味であることが多い。占いのように答えを提示するものでもない。その苦しみが深いものであればあるほど、根本的な改善には時間を要する。

「心が楽になる方法」って、いわばマイナスの状態からゼロにリセットし、まっさらな状態になることだから。


事実、僕のセラピー個人セッションに来てくれるクライアントさんの中にも、世にある華やかな訴求を打ち出すマインド系のサービス、すぐに答えを教えるサービスをまわってきた人がいる。

何かに「依存」することで心を紛らわす、その場しのぎの対処をし続けてきた人も。



「自分に向き合うこと」

よく見かける言葉だけれど、実際はそう簡単にできない。本当の意味で向き合おうと思ったら見たくないものにも直面することになるし、普段はほとんど自分を無視している人は多い。

「心の蓋」になるものを求めて同じパターンを繰り返すか、本質的に「自分の内にある平和」を見つけようとするか。そこに大きな違いが生まれる。

根本的な解決を望むなら、ありのままの想いを見つめ受け容れる過程が必要なのだ。

(©️WindmilleR, Souma)

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心を土台から立て直すことの大切さについては、過去のnote記事

「生きづらい、苦しい人ほど一発逆転満塁ホームランを狙ってしまう」「自己啓発の本を読んだり、講座に参加したりしても報われない人がいる理由」

依存症の本質についてお話した記事「薬物依存は逮捕で解決しない。依存症の原因と正しい対処法とは」

などで詳しくお伝えしています。より理解を深めたい方はお読みくださいね。


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創間 元哉(そうま もとや): 生きづらさや心の傷を解消し、心地よく生きたいあなたに向けて、出張・訪問型のセッションとオンライン(通話 / 文字チャット)で日本全国どこでも駆けつける「旅するメンタルセラピスト」。 ワークショップ型ライブ体験で心が楽になる「プレミアムサロン」(noteメンバーシップ)主宰。

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