私の転職検討理由

年の瀬ではあるが、現在私は転職を検討している。
理由としては家族の問題が一番大きいが、現職について思うところがないわけではない。

畑違いの業種から製造業に転職をしたにも関わらず社長や役員に目をかけてもらって、おそらく会社史上で一番若い管理職にまでしてもらった会社には恩義を感じているが、その思いを上回るほど会社に対し不満が溜まっている。

当然実際に転職を決断すれば飾り付けて話すことになるだろうが、このままだと言葉の節々に恨み節のようなことを言ってしまいそうだ。なので、面接対策の一環として今思っていることを素直に文字に起こすことにした。

多分に自分自身の能力不足があるのは理解しているが、一旦すべて棚の上にあげる。

現職の問題点

成長意欲がない

地場に根ざして50年、これまで会社が続いてきたのはひとえに諸先輩方の努力のおかげだと思う。ただ、後輩の育成にはあまり興味がなかったようだ。

世間に比べ平均給与が低い当社において、現在の管理職の中で現状について危機感を覚え、部下の給与を増やしたいと考えている人間がすくないと感じている。年齢層が高いことも相まって逃げ切りを考えているようにしか見えない人が多数存在する。

正直、どんな職場にも一定数そういった人間はいる。ただ、現状の自部署の課題はなにか、数年後どんな会社になっていてほしいか、という質問をしたときに自分なりの考えを話せる人は数十人規模でいる管理職の中でもおそらく10%以下だと思う。私は2人しか知らない。

その2人のうち、1人がこの状況に至った経緯を端的に語った。
「うちの管理職は年功序列と消去法で選んだからだ。」

役職が上がっても仕事が減らない

成長意欲がなくても管理職になれた環境下だと必然的にスキルが低くなる。上司自身が勉強をしてきていないので、必然的にその部下も自ら勉強をすることはない。少数の人間が息を吐いて教育しようとしても周りを見渡せばぬるい環境のなか、自分だけが厳しい状況に置かれていることに不満をおぼえる部下も少なくなく、下手をすると過大な要求をしているパワハラ上司になる。

結果、ExcelのVLOOKUP関数を使えば知識のひけらかしだと嫌な顔をされる環境では仕事を他の人間に依頼できず、経営計画を立案をしながら300円の交通費精算を承認するような状況になってしまった。

成長人材を長期確保できない

地方にある企業共通の悩みかもしれないが、基本的に中途社員の入社は期待できない。現状でも他に給与がいい企業や業種がいくらでもある中でわざわざ当社を選ぶインセンティブがない。実際稀に面接があっても「現在の居住地と会社が近いから」以外の理由を聞いたことがない。

なので主戦力は地元の高卒社員になるが、70%以上が進学する現代において高卒で働く人材はどうしても学力に劣る人が多い。そのなかでも優秀な人材は大手や銀行に行くので、当社にくる人材は学力という意味では同年代からかなり劣っている確率が高い。

そして実際に来た人材についてはかなりの割合で読解力やコミュニケーションに問題がある。それを育てるのも仕事の一つではあるし実際についてきてくれた部下の1人は急激に伸びたが、それ以外の人間は投入したコストに対しての伸びが非常に悪かった。

ポジティブな転職に向けて

自分のやりたいこと

本来は経理として経営に資する資料を作成し、スムーズな意思決定を支えることが本懐だ。そのためには業務フローの作成構築やDX化の推進についても前向きに取り組みたいと考えている。

現状でも不可能ではないが、立案→たたき台作成→詳細の詰め→展開まですべて一人で行う現状に疲れたことも否定できない。その先に待っているのは現状を壊した人間だという大多数からの批判や、マニュアルに記載済みのことを内線で聞き取ろうとする問い合わせの嵐だ。社長や役員は認めてくれるし、時間が立って馴染んでくれば批判や問い合わせはなくなっていくがメンタルがゴリゴリ削られる。

ので、社風として「わからないことはまず自分で調べる」ということを当たり前だと考えている会社への転職を希望する。

現職にとどまるとしたら

大きな決断になるし、現状給与には不満がないので引き続き慎重に考える必要があると思っている。数カ月後この文章を見直したときに考えが変わって、引き続き現職で頑張るという選択肢も排除していない。

ただ、ある上級管理職が二枚舌というか、私から指摘を受けたときは部下のスキルが低いと断じたり、部下から抗弁されれば私がうるさくて敵わないと常に誰かのせいにし必要な指示を降ろさないため、社員全員から総スカンを食らっている。
それこそ消去法で管理職になっていると断じられている彼が引き続き上級管理職にいるのなら、私はいずれ会社を離れることになると思う。

良き方向に転ぶことを祈っている。

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